ごーぐる部-「ゼロ(円)から始めるVJ生活」

初級者でWindowsなアニソンVJが自分なりにいろいろ書いた備忘録。Resolume/RekordboxLyric/OBSVJ等の記事が多めだと思います。

Hello,Resolume~明日からResolumeでVJ~ 基本的な画面と構成

そういや応用記事は書いてたけど基礎の記事を書いてなかった!

Resolumeのほんとの基礎の基礎の記事をわたしなりに書いてみます。

 

ちなみに定番の基礎記事は以下のものです。

 

↓過去にVJ概論でResolumeを取り扱った回。スターターとしてはわかりやすくおすすめです

 

www.youtube.com

 

↓わたしの動画も載せときます

 


◆まずはじめに

 

なぜVirtualDJからResolumeにいったアニクラVJさんがちょっと苦戦するかというと本来VJというのはPVなどの長尺の映像を扱うこともあるのですが基本的には短いループ映像(汎用素材・Footage)をリズムマシンのように組み合わせてプレイをすることが多いです。

 

ようは長い映像(1分以上とか)を音楽に合わせ会場の音と聴き比べてSyncするというのはVJの役割のひとつではあり、もちろん持っておくと有利なスキルの一つではありますが、メジャーな機能としてVJソフトにあるかというとそうではありません。

 

もちろんその手の機能はついてはいますがVirtualDJのように音声の波形が細かく見えたり、BPMが解析できてグリッドがあったり、キューをたくさん打って管理できたりする感じではないです

 

ここでメジャーな3ソフト(Resolume/GrandVJ/VDMX)のVJ構成を軽く見てみましょう。

Resolume

Grand VJ

VDMX

 


UIはだいぶ違いますがどのソフトでも

 

①短い尺のVJ素材を

②あらかじめ登録しておきサムネイルを元に選択し

③レイヤーと呼ばれる層に投げて

④エフェクトをかけたりその割合を変化させていい感じの割合で混ぜる

 

ことでVJをするような構成になっています。

 

そもそもプレイスタイルが違うのです。が両方の手法を組み合わせるとさまざまな表現も可能ですし空間演出効果を高めることもできます。ぜひ挑戦してみましょう。

 

また、買う前に確認することがいろいろあるので以下の記事に目を通しておいてください。(特にPCスペック適正ソフトの面)

 

 

構成的にはノンエフェクトリップシンクも一応可能といえば可能ですが、それをやりたいならVirtualDJがおすすめです。

 

アニクラVJもクラブVJもやりたい!ならVirtualDJ→(Spout)→Resolumeという構成を使うことになるかと思います。

 

 

 

◆準備するもの

さっそくですが準備するものから。

 

①PC

PCについてはResolume/GrandVJ等を動かすのであればGPUがついたゲーミングノート、もしくはM1以降のMacか15インチMacbookProくらいのスペックは必要です。

VirtualDJとResolumeくらいしか使わないならミドルクラス、GTX1650クラスでも大丈夫です。(メモリが8GBの場合は16GB以上に換装しておくことを推奨します。)

他のソフトを使って像を作りたい!複雑なプラグインを開発して使いたい!レコボリリックも使いたい!なら少しいい機種を買っておくといいかと思います。

 

ただしPCにとってはVJは過酷な映像処理を長時間し続けることなので、おのずとPCの耐用年数は短くなります。一般的にはPCの寿命は5年~10年と言われているので、VJユースとなると3~8年とかと考えとくといいでしょう。

 

なので、買い換えられる価格帯の機種を選びそのスペック内で収まるようにVJ構成を組むことをおすすめします。

GPUのシール。GTXとかRTXとか書いてある緑のシールが貼ってあったらゲーミングノートです。(他のメーカーのもあります)

 

 

詳しくは以下の記事で。

 

 

HDMIケーブル

 前のVirtualDJの記事で書いた通りブース内で取り回してミキサーにつなぐ用(1.5-2m)とプロジェクターやモニター等につなぐ用(箱や設備に合わせて5~10m程度)の2本以上は必ず用意しましょう。

 

 

MIDIコントローラー

なくてもいけなくはないけどあるとリズムに合わせたプレイや各レイヤーの入りきりが簡便にできて楽しみが倍増します。いろいろな種類があるし人によって好みのMIDIコンもありますがスタートとしてはNanoKontrol2(ナノコン)あたりがあればとりあえずはある程度操作はできます。

 

 

8Layer、8Nob、各レイヤー3ボタン、左にタップ等に使える大きめのボタン、といろんな組み方ができる優秀な一台です。価格的にも買い替えやすい。(半導体の関係で手に入りにくい時期はありますが・・・)

 

人によってノブとよばれるつまみが多いほうがいい人、ボタンが多い方がいい人、キーボードとナノコンで間に合う人、いろいろいます。これを使って足りないと思う操作子を追加していく形で考えると自分のプレイスタイルにあったMIDIコンがわかってくると思います。

 

予備機材としても優秀なので一台買っておくと重宝するかと思います。

 

 

SSD

VirtualDJの章ではHDDを買ってねといいましたがResolumeの場合2-3秒くらいの短いループ動画を何度もディスクから読み出すことになるのでSSDがおすすめです。

 

HDDから素材を読み込むと読み込みが遅く、せっかくエンコードした動画もうまく動作しなくなってしまいます。

SSDは外付けでもいいですしゲーミングノートの場合機種によってはSSDを+1枚増設できることがあります。もちろん、最初からSSDの容量を大きいものを購入して内蔵だけで済ませるのもありです。プレイスタイルにもよりますが最低256GB、標準1TB、こだわる人で2TBくらいあれば間に合うかと思います。

(参考までにわたしの変換後の素材で400GBくらいです)

 

◆Resolumeの画面構成

 

①基礎的な構成と映像の要素

 

画面解説です。画面を解説したらほとんど使い方の説明は終わり!ってくらい重要です。また、ほかのVJソフトでも細かい名前は違いますが同じような感じの構成です。

 

Composition(コンポジション・・・「全体の構成」を指します。演者やイベントによって使う構成が変わってくることもあるので、Resolumeを調教する使いやすくしてイベントに合わせることを「コンポジションを組む」ということもあります。コンポジションに対してエフェクトをかけることも可能。(いわゆる全体エフェクト)

 

 

Group(グループ)・・・Layerをいくつかまとめたものです。ResolumeではArenaのみに搭載しています。VDMXにもあります。Groupの単位でエフェクトをかけるのも可能。(今回はResolumeAvenueを想定してるので割愛)

 

Layer(レイヤー)・・・絵を重ねる「層」を表します。基本的にはResolumeでは上にあり番号が高い層が優先される層です。加え方がAdd等で上のLayerをすべて上げると下の層が見えなくなります。多くのVJさんはこのレイヤーを何らかのコントローラーに振り分けています。透明なフィルムに例えられることがあり、このレイヤーにある絵を切り替えたり、この割合を変えて合成することがVJソフトの基礎の基礎となるため「VJソフトの一番重要な要素」ともいえます。

 

映像だけを読み込むところかというとそうでもなく、エフェクトを読み込んだりカメラ映像や別のソフトの入力を読み込むこともあります。また、他のレイヤーを一時的に上に持ってくる機能もあります。(Resolumeでは「VideoRouter」、映像制作ソフトなどでは「調整レイヤー」ともよばれたりします)

 

また、Alphaといって上のレイヤーの一部を透明にする機能もあります。この機能を利用するとロゴや白素材の合成をしたときに下の素材を暗くしない運用が可能です。

言わずもがなLayerの単位でエフェクトをかけることも可能です

 

Clip(クリップ)・・・素材を登録できるところです。Resolume特有ですがClipにもエフェクトをかけることができます。

 

また、素材のほかカメラやVirtualDJの入力、他のレイヤーを一時的に借りる機能(VideoRouter)、テキストや簡易図形なども持ってくることができます。

 

 

その他

 

Column(コラム)・・・Resolume独自の概念でいくつかのクリップを縦にまとめたものです。時間軸で横に進むDVJやコンサートなどのときに活躍することがあります。運用として場面別に縦に素材を並べるなどもありです。

また、特定のColumnの縦をクリックするとデフォルトに戻る、とかの運用にするとプレイ中に構成が複雑になってもすぐ戻せるのでそういう使い方もできます

 

 

Deck(デッキ)・・・DJソフトのDeckとは概念が違います。(DJソフトのDeckはVJソフトでいうレイヤーに相当するのでややこしい)Resolumeの場合はカードゲームのデッキに近い概念です。レイヤーはそのままでクリップだけが切り替わります。

 

 

 

 

素材が多いと切り替えに時間がかかるのが難点ですが複数ジャンルを扱うときやライブ等でアーティストが切り替わるときなどで重宝すると思います。

 

さまざまな「要素」を紹介しましたが

まとめると以下のような感じとなっています。

 

※Arena版はさらに複数レイヤーがまとまったGroupの概念がありGroupごとに別画面への出力が可能

 

で、この要素ごとを制御したりエフェクトをかけたりしていきそれで像をつくっていきます。

 

制御(MIDIコントローラーでどこを動かしたら何が動くか)とエフェクトに関しては「Clip」「Layer」「Group」「Composition」ごとに設定することができます。

 

②プレビュー

 



デフォルトでは左下にプレビュー画面が表示されます。

 

Composition Monitorがいわゆる全体プレビュー。(今投影してるもの)

Preview Monitorが登録した動画を事前に確認するためのものになります。

 

Resolumeの最近のVerならレイヤーごとのプレビューも表示できるようカスタム可能です。

 

③制御部・BPM


素材と下の設定部の間にあるのがBPM関連です。

 

Resolume(とVDMX)は設定により素材やエフェクトをBPMに合わせて流すことができます。

 

なお、素材のBPMですが120もしくは128で作られていることが多いです。

また、基準BPM120となります。

 

つまり・・・

BPM SyncモードにしてBPM120の拍取り素材を読み込む→BPM180の曲が流れてそれに合わせてTapする→VJソフトでのBPMが180になる→素材がBPM180で動いてるように見える!

 

というわけです。

 

 

 

  

↑BOOTHでいうとこういう素材が例です。

 

 

また、エフェクト類についてもBPMに合わせてかけることができます。

 

 

 

 

また、他の記事で書いたのですがAutoPilotという機能があり、これもBPMに合わせて動かすことができます。

うまく使えば1→2→3→4と拍に合わせて素材がカチカチと切り替える表現も可能です。(ステップシーケンサーと呼ばれる)

 

 

 

 

こういった機能を駆使して観客をBPMに合わせて縦ノリさせることもVJにおけるアプローチのひとつです。

④各レイヤー

各レイヤーについてですがデフォルトだとこんな感じです。

 

 

「View」の「Show Layer Transport Controls」(動画の再生位置を制御するところ)「Show Layer Transition Controls」(動画を横に行き来するところ)でこういったUIも出せます。

「Layer Transport Control」はResolumeに直接MVなどを読み込む際に、「Layer Transition Control」はコンサートやライブで時間軸にそって順番に動画を再生する際に便利です。

 

また、レイヤーは各レイヤーを右クリックでInsert Aboveすると増やせます。

Insert Above・・・今選択してるレイヤーの上に追加

Insert Below・・・今選択してるレイヤーの下に追加

New・・・一番上にレイヤーを追加

 

 

 

構成については細かい部分もありますがここまで知ってれば大丈夫です。

 

◆下準備

下準備① 素材の収集

使ってみよう!とはいうものの最初に登録されてる素材はやや癖が強いので素材の収集と変換から。

 

とりあえずはBeepleあたりから素材を収集しましょう。(またBeepleや!という人もいるかもですがクラブミュージックであればやっぱり使いやすいのと色や画風が様々でありResolumeでEffectを入れるにはいい練習になります)

 

www.beeple-crap.com

 

ちょっと下のまとまってるやつ4つ(übersketch/Resolume VJ Pack/four color process/Brainfader VJ Pack)とかが練習にはいいでしょう。(一番上にあるManifes t VJ PackはVJ素材としても使えますが映像作品としての側面が近いのでVJとしてはやや使いにくいかもです)

 

 

 

毎回貼ってる気がしますが動画素材.com、Boothコスパがよくてよいです。

BlackFriday中であればResolume公式から素材を買うのもいいかと思います。

 

 

規約を素材ごとに読む必要がありますがニコニ・コモンズあたりも具体素材やエフェクトっぽいのがあり結構いいらしいです

 

汎用素材についてもそのうちまとめたいかもしれないです

下準備② 素材の変換

 

Resolumeですが単刀直入に言うと素材を変換しておかないと重いです。

事前に変換しておくことで動作を軽くすることができます。

詳しくは以下の記事より。

 

 

 

Resolumeの場合だとDXVという形式が推奨されています。

 

ついてくるResolume Alleyで変換しておくといいです。(Resolume以外での扱いが面倒になるので元のデータはとっておくことを推奨します

 

素材の変換はかんたんで素材を起動時の黒画面にドラッグアンドドロップしてConvertをクリックして出力先を指定するだけです。

 

が、Resolume Alleyで変換するとエクスプローラのサムネイルでプレビューが表示されず何が何だかわからなくなるので、Windows環境の人はk-lite Codec PacMedia Player Classicあたりを入れ、.movMedia Player Classicに関連付けておくとエクスプローラー上でもサムネイルで映像を確認できます。

 

 

 

↓詳しくはこちらの記事にて。

 

◆初期設定

 

初期設定としてはいろいろありますがおすすめの初期設定をいくつか。

 

①言語設定

言語設定ができます。日本語にできますが英語で用語を覚えたほうが応用は効きやすい&いろんな記事や解説動画は英語UIをベースに書かれてるのと日本語が結構ルー語っぽい翻訳でカタカナだらけになるのでお好みで。(私は英語版を使ってます)

 

View→Languageより設定できます。

 

 

日本語フォントでDJ名を入れたいなど日本語の文字をResolumeで直接扱いたい場合は変更しておくとテキスト関係の扱いが楽ではあります。

BPM Sync

Avenue→Preferenceより基本設定が開けます。

BPM連動の表現がしたい場合などは「Default Video Clip Transport」BPM Syncにします。(長尺のMVなどをResolumeで直接読み込んで扱いたい場合はTimeLineのほうがおすすめです)

 

MIDIコン関連

 

MIDIコンもここで認識させておきます。

よくあるのがVirtualDJ等の他ソフトとResolumeを同時起動したときにMIDIコンが表示はされてもONにできない現象です。

 

他のソフト側でMIDIコンを使わない設定にするかソフトを立ち上げる順番を変えてみましょう。

 

基本的にはResolumeとVirtualDJを立ち上げるときはResolumeから立ち上げるのをオススメします。

 

Resolumeで使用するMIDIコンについては「Preference」MIDIから設定できます。

 

MIDI IN」入力(押したりフェーダーを動かしたらソフトのどこかが動くようになる)、MIDI OUT」出力MIDIコンを光らせる)です。

使用するコントローラーのMIDI IN」「MIDI OUT」にチェックを入れときましょう。

 

 

Resolume以外のソフトで使用するMIDIコントローラー(VirtualDJでDJ2Go2等使う場合のDJ2Go2などが該当)のチェックは必ず外しておきましょう。

 

機種により例外もありますが基本は1MIDIコンにつき動かせるのは1ソフトまでです。

 

MIDIコンの動作は上にある「Shortcut→Edit MIDIで決められます。この辺は後述しますが割り当てたいところをクリックしてMIDIコンを動かすと動作の割当ができます。

 

 

コンポジション組んでからのほうがおすすめですがこの時点で振り分けても構いません。詳しくはのちほど。

④Autosize

今の時点だと解像度が低い素材を読み込んだときフルスクリーンで投影されず周りに黒い部分が残ってしまうので、各レイヤーのAutosizeを設定しましょう。

 


各レイヤーごとに設定できます。Fill/Fit/Stretchが選択できます。

 

出力してる画面のアスペクト比(縦横比)と読み込んだ動画のアスペクト比が合わないときどう処理するか?の違いです。

 

たとえば、投影画面のアスペクト比が16:9の場合、4:3の動画を読み込むと

Fill→動画の上下がカットされる

Fit→横に黒い部分が残る。

Stretch→動画が横に伸びる

 

例えば以下の画像をResolumeに読み込み、出力先が16:9のモニターとしましょう。

↓Fill。動画の上下または左右が切れる。

↓Fit。動画の上下または左右に黒い帯が残る。

↓Stretch。動画が縦または横に伸びる。

 


Stretchを使う場面もありますが、プレイスタイルによってFillFitにしておくことをおすすめします。

 

◆実際の使い方と応用例

 

①とりあえず基本の素材合成をしてみよう

 

何はともあれ説明ばかりでもあれかと思うので素材を重ねてみましょう。

 

今回は説明のためコンポジションを空にした状態からスタートしてみます。

 

Composition→Newで空のコンポジションを開きます。

 

レイヤーを上にどんどん追加し7-8Layerくらいにし、各レイヤーのAutoSizeをFillに。

 

 

 

 

上記の下準備ができたらまず素材を登録します。

 

Windowsエクスプローラー等からResolumeのマスのところ(clip)にエクスプローラー等から素材をドラッグアンドドロップすると登録されます。

 

 

これで各レイヤーにいい感じに素材が入ればOKです。

 

この状態で各レイヤーの素材をクリックして選択し、マウス等でMまたはVのフェーダーを上げ下げすれば割合が変わるのが確認できると思います。

 

 

これで素材を混ぜるところまでできました。

 

②エフェクトを入れる

エフェクトを入れるにはさっきの映像の単位にあたるところ(Clip、Layer、Composition等)にEffectsからドラッグアンドドロップします。ドラッグアンドドロップの先はサムネイル/レイヤーでもウィンドウでも可です。

全体にかけたいときはCompositionの下の方に、Layerにかけたいときは各Layerに。

また、ResolumeではClipにかけられます。Edge DetectionとかColorizeあたりが挙動として分かりやすいかと思います

 

ドラッグアンドドロップした時点でエフェクトが入りますがどのくらいかけるかも設定により制御可能です。また、エフェクトごとにいろいろいじれるパラメータがあります。あれ?エフェクト入れたのになにも変わらないぞ?とかエフェクト入れたら訳わからない絵になってしまったときはいろいろいじって調整してみてください。

 



エフェクトですが何個でも同時にかけられます。またエフェクトの順番によってできる絵が変わってくるのでこのあたりはいろいろ試してみてください。

 

また、エフェクトをClipにドラッグアンドドロップするとVideoRouter+Effectになります。繰り返しますがVideoRouterは他のレイヤーの像を借りてくる機能です。

エフェクトをClipにドラッグアンドドロップした場合のVideoRouterで拾ってくる像はデフォルトではそのレイヤーの直下のレイヤーまでの像になります。

 

例えばLayer1-4に素材を入れてLayer3にこの方法でエフェクトを入れるとLayer1-2の合成した絵に対してエフェクトをかけたものLayer3に入ります。

 

 

 

とりあえずはいろんなエフェクトを試してみましょう。後日当ブログでもエフェクトのレシピとか紹介できたらとは思います。

 

③カメラを使ってみよう(Sourceの追加例)

カメラとかを使いたいときはSourceからドラッグアンドドロップでいけます。

カメラ以外にもカメラとして認識するHDMIキャプチャOBS等の仮想カメラも取り込めます。

 

 

ちなみにグリーンバック合成をしたいときはエフェクトのChoroma KeyまたはColor Keyをかけ、カラースライダーで抜く色を指定するとできます。

 

 

 

 

④EffectとSource

 

 

EffectとSource、一見似ていますし一部Shaperなどどちらにもあるものがあるので同じものと思われがちですがEffectは素材への掛け算するもの、Sourceは素材としてカメラやテキスト等を扱うもの、という違いがあります。

 

仕様上の違いとしては・・・

 

Effect・・・Clip/Layer/Compositionにかけることができる

複数のEffectをかけることができる

空のClipに入れるとVideoRouter+Compositionになる

 

Source・・・素材として扱うことになる

2つ以上のSourceを1つのClipに登録することは不可

 

というのがあります。

⑤ロゴをのせよう

Layer6あたりにイベントやDJのロゴを載せてみます。

 

ロゴは親切なDJさんであれば後ろを透過してくれますが白文字に黒背景なこともあります。その場合はAutoMaskというエフェクトで透過できます。

 

 

白背景に黒文字の場合とかは一旦Invert RGBをかけてからAutoMaskします。

 

 

ちなみにロゴの大きさや位置はTransformというところで決められます。

 

 

ロゴをもらってないDJさんの名前を表示させたい場合はSourceからText BlockまたはText Animatorドラッグアンドドロップで作成できます。(できれば画像として予め作っておくと扱いやすいですがこれはこれで細かいパラメータをいじると面白い動きをすることもあります

 

 

 

 

⑥光らせてみよう&注意点

 

照明設備がなく比較的照明が暗い箱ではVJの出してる映像が照明の役割を兼ねることもあります。

 

そういうとき、画面を光らせると照明チックな演出が可能です。

 

作り方としてはEffectStrobeもしくはSourceStroboScope、もしくはSolidColorなどを使うことになります。

 

SolidColorBPCSync×Envelopeを使うとを使うとビートで光らせることや白以外の色に光らせることも可能です。

 

ただし光学的演出は非常に分かりやすく映えやすい、観客を興奮させやすい一方、過剰にやりすぎると眩しくて目が疲れたりポケモンショックのような体調不良者が出るのでその点は気をつけましょう。

 

 

↓一応読んでおくといいWikipediaガイドラインです

 

 

MIDIコンに振る

 

実際の現場では曲の展開や曲想に合わせてプレイしていくことになります。

 

曲に合わせてどうプレイすればいいかはまた別記事で書きますが、音が増えたら素材を足して音が減ったら素材を減らす、みたいなイメージが基本だと思ってもらえれば。

 

つまり・・・なんらかの素材やエフェクトをMIDIコンに振って音が増えたらどこかのフェーダーを上げる、音が減ったらどこかのフェーダーを下げる、とか必要なときだけ光らせる、とかロゴを入れ替えるときには消しておく、とか。そういう運用をしていくことになります。

 

設定は上のShortcut→Edit MIDIから行えます。

 

これで緑色の状態にしてから動かしたいところをクリック→MIDIコンのボタンやフェーダー等を動かす、で動作を登録できます。

 

上記のエフェクトのOppacityやパラメーター等も振ることができます。

 

基本的にはフェーダーを各レイヤーに、ノブをエフェクト等に振っている人が多いですがここはお好みで。BPM制御部のTapResyncなどもどこかに振っとくといいでしょう。

 

また、ボタンを各レイヤーのフェーダーに振ることもできます。エフェクトのOn/Offをワンタッチで切り替えたいときたいへん便利です。

 

このときはAbsolute押してる間だけOnButton押したときOn/Off、みたいな挙動になります。

 

f:id:ino2408m:20200405171044j:plain

詳しいマッピングの仕方は過去に記事書いてるのでそちらを参照ください。

 

 

 

 

⑧VirtualDJとの連携

 

アニクラやアニソンRemixなどの分野でVJをする方にはVirtualDJとの併用がおすすめです。Windows環境に限りますが連携法を過去に載せてます。もちろんMacbookにおけるSyphonでも同様の運用が可能です。

 

 

この方法でVirtualDJの像をSpoutという規格を使って取り込み、素材的に扱うみたいな形になります。

 

もちろんこの像にもエフェクトをかけることが可能です。

 

◆設定の保存

 

設定を保存しないとせっかく頑張って構成を組んでも次回また組み直しになります。

 

Composition→Save/Save As...もしくはCtrl+Sでこまめに設定保存をしましょう。

特に重いエフェクト特殊なSource(Spout/NDI/Webカメラ等)を扱うとき、動画を読み込んでる間にSSD接触不良になった場合は割と落ちやすいです。

 

 

 

また、終了したときに出てくる「Save&Quit」でのセーブは結構現時点のVerでのバグも多くおすすめしません。

 

こまめに設定はSaveで保存しましょう。

 

◆投影について

Resolumeによる画面投影について。まずはPCをプロジェクター等につなぎます。

 

VJの場合PC(画面1)で次の動画を準備し、プロジェクター等(画面2)に映像をフルスクリーンで投影することが必須になります。

パワーポイントとか使ってる人はわかるかもですが発表者ツールを使う場合はこの拡張モードでスライドを投影することになります。

ということで「拡張モード」にしましょう。

Windows10・11の場合キーボードショートカットで

Windowsキー+Pで拡張モードと複製モードの切り替えができます

 

サブディスプレイ使うなど詳しく設定をいじりたい場合は、デスクトップで右クリック→ディスプレイ設定にて変更可能です

Macbookの場合は以下のサイトを参照して下さい。

繋いで拡張モードにしたら上のOutput→Display○で繋いだディスプレイに投影できます。

 

間違ってDisplay1(PC等)に投影してしまった場合はCtrl+Shift+Dで映像の投影をやめることができます。

 

繋いだら現場等の場合一応Test cardを出して映り具合を調べておくと安心です。

 

ロゴがある場合やアニクラなどの場合、特に縦横の正方形が正しく1:1で表示されるかどうかは重要になります。(キャラが太ったりする

あと色味等もチェックしてあげてください。

 

余談ですがこの作業やるとなんかプロっぽくて楽しいです

 

必要に応じてプロジェクター側の設定も確認してみてください。

 

 

 

解像度やアスペクト比は「Composition→Setting」より設定が行えます。

動作が重い場合やアスペクト比が変なときは解像度を落としてみるのも手です。

 

 

◆サンプルコンポジション

いろいろ言いましたが当ブログに一応サンプルコンポジション(NanoKontrol2向け)はあったりします。説明書もついてるのでいじりながら使い方を覚えていくこともできます。

 

運用の仕方がVJやイベントによって個性が分かれやすくもあるので正解はありませんしもちろんこれが正解というわけではありませんが、実際のエフェクトのパラメータ等や各機能を活かす例として参考にしていただければ幸いです。

 



 

 

◆結語

 

ということで一通り使い方について説明しました。

 

おそらくこの辺までわかればなんとかなるのではと思います。また、当ブログでもResolumeに関する記事は様々書いてますので応用的なことがやりたい方は参照してみてください。

 

 

音楽に合わせてどうプレイしたらいいか、については次回以降説明したいと思います。

noteのほうには普段どうやってるかは書いてたりするので、記事が出来上がるまではこちらを参考にしてもらえればと思います。

 

note.com

 

アニクラVJスターターガイド -VirtualDJを使ってVJをはじめるまでのお話-

初心者〜中級者向けの記事を書いているつもりではあったんですが結構邪道な運用とかに触れることが多くて、

 

そういや王道のアニクラVJ・アニソンVJのお話をしてなかったことに気づきました。

 

ってことで王道を征くVirtualDJの話を最初の最初からしてみます。

 

 

以下の記事で述べてる通り、アニソンVJに定番のソフトはVirtualDJです。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

利点のまとめ

・ゲーミングノートじゃなくても動く

・ループコマンドがある

・波形が見える

・スキンが豊富

・対応してるコントローラーが多い(DJ2GO2Touch等)

・Resolume等ほかのVJソフトに像を飛ばせる(Spout)

・4deck対応で準備しておける素材が多い

 

つまるところノンエフェクトでHDD等から何らかの素材を出してタイミングを合わせる、ならVirtualDJが一番王道なソフトってことになります。

 

ということで、普段邪道寄りな情報が多い当ブログですが、とりあえず基礎のアニクラVJができるまでの記事をこれ見るだけでいけるよ!な視点でまとめてみることにしました。

 

参考動画

 

www.youtube.com

 

◆必要な機材とソフト

 

機材

 

・PC

 WindowsでもMacでも可ですが後述するEverything、およびUSBの端子ハードディスクのファイル形式等の関係でアニクラポン出しVJならWindowsをおすすめしてます。

 

DJやってる人でDJPCのスペック高めならDJと共用でもOKですi5クラス以上推奨

 

メモリは8GB以上推奨、換装できる人はメモリは16GB~32GBあたりに換装しておくといいかと思います。

 

めっちゃスペック高くなくちゃいけないんじゃないの?ってよく言われますが学生時代に使ってた10年前のPCくらいのスペック(i5第2世代くらい/メモリ8GB/HDD)でも2layerなら動きました。

 

Rekordbox6が快適に動くくらいのPCなら十分使えるのではないでしょうか。

 

新しく買うよ!って人はゲーミングPCMacbookPro等を買っておくとResolumeGrandVJとかにいきたくなったとしてもいきやすいです(差額1-2万円程度からあります)

 

ただゲーミングノートは重量が大きく持ち運びが大変でもあるのでお財布と筋肉に相談して決めてください。

 

↓2年前の記事ですが・・・

 

ちなみにMacでVirtualDJを扱う利点は

 

MIDIコントローラーにドライバーがいらない

・高性能な割に持ち運びしやすい(ただし排熱に注意)

Syphonを活用できるソフトが多い(OBS Studio、VDMX、RekordboxLyric等)

iPhoneタブレットなどをAirPlay等で活用できる可能性がある

・OBS Studioなしでソフトごとのキャプチャができる

・WindowsUpdateが変なタイミングで起こらない

 

などいろいろあるにはあります。

 

が文化的にEverythingでの高速検索各種ソフトでの素材作成、必要に応じてパーツを換装できる点などにおいてはWindowsのほうが利点が大きい気はします。。

 

MacWindowsの比較は以下の記事にて。

 

・ハードディスク

 容量としてはアニクラだと最低2TB標準4TB、こだわる人で8TBくらい。ポータブルHDDが設営楽で振動衝撃に強いモデルが多いのでおすすめですがポータブルタイプじゃなくても大丈夫です。

 

定番なのはこのあたり。

 

 

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HDMIケーブル

 ミキサーに刺す用1.5-2mプロジェクターに刺す用5m or 10m(頻繁に出る箱に合わせて)の2本は用意しとくといいと思います。

 

 

家電量販店よりAmazon等のほうが安かったり同価格でも質が良かったりするので通販がおすすめです

 

Amazon.co.jp: HDMIケーブル: パソコン・周辺機器ストア

 

ただし会場によってはHDMIケーブルを挿せばいけるわけではないところもあります。

 

オーガナイザーやその箱に出たことあるVJさん、会場と打ち合わせを入念に行いケーブルの長さが足りないということはないようにしましょう。

 

ありがちなのが会場との打ち合わせミスでHDMIのオスメスが違ったパターンです。延長機を買いに近くの家電量販店まで走った思い出・・・

 

 

 

・DJ型MIDIコン

 おすすめ、王道、無難なのはDJ2Go2Touchです。

 

小型で静電対応(指を置くとストップする)、と非常に使いやすいです。コントローラー別アンロックも$59と安め。

 



 

www.otaiweb.com

 

小さくて操作しにくいな…なひとはPartyMixシリーズDDJ-WeGoシリーズDDJ-200、Korg kaossDJあたりでも。

 



 

 

DJとVJ両方やる人で機材スペースが確保できるならDJで使ってるDDJ-400WeGoシリーズをそのまま転用してもOKです。

 

コントローラーを使わない選択肢(キーボードマッピング)もあります。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

HDMIセレクター(2人以上の場合)

 

2人以上でVJするときでVJミキサーがない場合は必ず準備してください。先輩VJがVJミキサーを持っていればいりませんが、そうでない場合、HDMIの抜き差しでVJ交代を行うと時間のロスが大きくなってしまったりすることがあります。

 

切り替えのとき10秒くらいはかかってしまいますが、抜き差しでの交代よりはスムーズなはずです。

 

そんなに高い機種はいりませんがHDMIのオスメス変換やケーブルの延長などに使えることもあるのでミキサーを将来的に買う人も予備機材として一つ持っておくといいでしょう。

 

機種によってはケーブルがプラス1本必要になることもあるのでそこだけは注意です。

 

 

ソフト

・VirtualDJ

買切りでもサブスクでも。もしくはコントローラー別アンロックという手段もあります。

www.virtualdj.com

 

↑ここからダウンロードできます。

(2023/01/05追記

Verは2021年版b6000番代が安定です。b7000番代はもしかするとメモリの過剰消費があるかも?)

 

 

 

 

アクティベートしないと右下に赤いVirtualDJというロゴが出ます。

また、無料版ではコントローラーを10分しか使うことができません。(コントローラー別のアンロックは可能。DJ2Go2シリーズで$59程度)

 

(OBS StudioやResolumeなどほかのソフトに映像を飛ばすとなぜかロゴは消えますがロゴを消したい人は買ってくださいね・・・)

 

これが出ている状態で投影することも可能ですがロゴを消したい場合は買い切りか契約してください。

 

ResolumeVDMXを買った場合でもVirtualDJからこれらのソフトに映像を飛ばす運用をとる人が多いです。1年半以上やるなら月額よりは買い切りをおすすめします。

 

ライセンス購入は設定画面の「ライセンス」から行えます。

真ん中の「PRO」がロゴを消せたり全コントローラーが使用可能な「VirtualDJPRO」。

右の「HOME」がコントローラー別アンロックができる「HOME」となります。

HOMEではロゴが出たままになります。

 

 

Homeを契約してDJ2Go2TouchをアンロックしResolumeやOBSにSpoutで飛ばすという方法が一番安価ではあったりします・・・

 

・Everything

 ファイル検索ソフト。Windows限定。2秒で検索できたり、一部のフォルダを検索対象から外すことができます。(つまりお楽しみフォルダなんかを検索対象から除外できる

 

 

forest.watch.impress.co.jp

 

MacならEasyFindFinderかな。です。Everythingほど早くはないですが、同じファイルを2回め以降検索するときに早くなる特性があります

 

↓EasyFind

www.devontechnologies.com

 

Windows標準の検索機能はだめなんですか?→15秒~30秒くらいかかります。アニクラ等では1分30秒で曲が変わる世界で人によってはサビ中くらいに曲変える人もいるので間に合わない場合があります。よって検索が早いに越したことはないです

 

Avidemux・Videocutなどのカットソフト

 映像の切り貼りができるソフト。準備などに。

 

www.gigafree.net

 

www.gigafree.net

 

注意点として、.mp4(H264)などの圧縮形式はキーフレームという概念があり、カットできる場所が限られています。

 

細かくカットしたい場合はデコード(圧縮解除)してからカットしてください。

 

 

◆画面投影について

PCをHDMIケーブルで画面またはミキサー等につなぐと、画面が拡張される・・・のですがPCの初期設定によってはPCの画面がそのまま映ることもあります。→「複製モード」

 

 

VJの場合PC(画面1)で次の動画を準備し、プロジェクター等(画面2)に映像をフルスクリーンで投影することが必須になります。

 

パワーポイントとか使ってる人はわかるかもですが発表者ツールを使う場合はこの拡張モードでスライドを投影することになります。

 

ということで「拡張モード」にしましょう。

 

Windows10・11の場合キーボードショートカットで

Windowsキー+Pで拡張モードと複製モードの切り替えができます

 

 

 

サブディスプレイ使うなど詳しく設定をいじりたい場合は、デスクトップで右クリック→ディスプレイ設定にて変更可能です

 

 

Macbookの場合は以下のサイトを参照して下さい。

 

support.apple.com

 

◆視覚効果を切る

 

必須ではありませんが、Windowsだとタスクバーにカーソルがあると壁紙が映ってしまうことがあります。それを防ぐためにあらかじめ視覚効果を切っておくことをおすすめします。PC負荷も下がるのでおすすめです

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

◆汎用素材の準備

 

俺は古今東西すべての素材持ってるぜ!そんなことは絶対ありえないので何もなかったときに投影する汎用素材は入れときましょう。

 

リミックスの対応離席時にも使うことがあります。

 

Beepleをおすすめする人が多いですがどちらかというとクラブミュージック(トランス等)のイベント向きな気がするのでアニクラなら動画素材.comBOOTHあたりをおすすめします。

 

トンネル系空・白素材などが使い勝手いいです

 

 


個人的に使い勝手のいいなという素材集紹介しときます。(無料ではありませんがいろんな曲想に対応できとてもわたしとしても投影頻度が高いです)


汎用素材をDLしたらフォルダ等にまとめておきましょう。

 

◆Virtual DJの初期設定

 

前置きが長くなりましたがVirtualDJの初期設定についてです。



起動して動画を読み込ませるとこんな感じで即使えるには使えるんですがVJとして使う場合はちょっと初期設定をいろいろしとくといいです。

 

まず各デッキのプレビューが丸形だと使いづらいので左上のところから「PRO」あたりにしときましょう。

 

 

次に右上の設定画面から入って「オプション」を開きいろいろ設定します。

 

 

とりあえずはVJユースとして設定しとくといいところをいくつか思いつく限り。

 

 

①「Automation」

autoBPMMatch→「no」を推奨。入れとくとBPMが読み込んである方のデッキに一致する(Syncみたいな感じ?)。アニクラやロック等ではそもそもがBPMの変化が急であることも多いので急にBPM変わったときに速度が変になりやすい

autoKey→「いいえ」を推奨。「はい」にすると音の高さが勝手に変わってしまう。

 

 

②「ビデオ」

useVideoSkin→「いいえ」にする。「はい」にするとファイル名が表示されてしまう

videoLogo→Pro版契約でロゴを消したいなら「いいえ」無料版やHOMEではロゴが消せないので「はい」しか選べない

videoCrossFader→「Linked」に。クロスフェーダーでビデオも切り替えができるようにする

 

 

③「オプション」

language→「Japanese」にすると日本語になります

loadSecurity→「off」がおすすめ。onにすると再生中のデッキに動画を読み込むときメッセージがでるのでクリックする回数が一回増えるのでoffにしとくと読み込むたびのクリック回数が減ります

 

 

次にキーやコントローラーの設定をします。VJで入れとくと便利な機能である「オートループ」(動画再生後に自動で頭から再生し直してくれる機能)はここで設定します。

 

マッピング→Keyboradの「ONINIT」に以下のコマンドを打ち込むと起動時ループで再生されます。

 

deck 1 repeat_song & deck 2 repeat_song & deck 3 repeat_song & deck 4 repeat_song

 

(基本的にVirtualDJをVJにしか使わない人ならONINITにこれを入れといていいですが、DJにも使うという方はONINIT以外の適当なキーに入れて使用時ONとかの方が安全かもしれません)

 

ちなみにONINITに入れたコマンドは「起動時に」有効化されるので直ちにループ状態にしたい場合は設定後すぐにVirtualDJを再起動してください。

 

コントローラー設定はコントローラーがアンロックされてればつなぐだけでほぼ完了しています。(コントローラーアンロックやPRO版購入してない場合は数十分で接続切れてしまうので最初だけコントローラーで操作はできてしまいますが一定時間後いきなり使用不可になるので注意してください)

 

あとワンタッチで特定の汎用素材に飛びたいときは

 

deck 1 load “C:\~~ファイルパス~~” & deck 1 play

 

を適当なボタンやキーにマッピングしておくといいです。

 

くわしくはらぴさんの記事にて。

 

 

 

次にオーディオの設定です。

 

イヤホンはPC本体かDJ2Go2等のHeadphonesのところに挿してください。(PCのほうがおすすめ)

 

スピーカー等を通じて外に音楽を出力するわけではないのでマスターをOFFに。

 

ヘッドフォンを

PC本体に挿している場合は

HARDWARE→「COMPUTER AUDIO」、出力→Realtek等に

 

DJ2Go2などのMIDIコンに挿している場合は

HARDWARE→「USB SOUNDCARD」、出力→「DJ2Go2」等に。

 

PCにイヤホン接続する場合は以下のようになります。

 

また、PCのオーディオ出力がプロジェクターになってないかも今一度確認してください。WindowsであればPC右下の音量のところをクリックして

Realtek(PCにイヤホン挿してる場合)またはコントローラー名(コントローラーにイヤホン挿してる場合)」

になっていればOKです。HDMIとかプロジェクター・モニターの会社名(EPSONとかBENQとかSONYとか)出てくる場合はイヤホンから音を聴けるデバイスに直してください。

 

 

これで聴こえるようになると思います。また、聴きたいデッキのヘッドフォンマークが点灯しているか、PC自体の設定でミュートになっていないかも今一度確認してください。

 

 

 

ここまでが初期設定です。

 

◆VirtualDJを画面に投影する

 

基本的には初期設定であればHDMIケーブルをつないでなんらかのビデオを読み込めばつながったモニターやプロジェクター等にフルスクリーンで投影されます。

 

投影先を変えたいときはフルスクリーンになっている画面をダブルクリックするとウィンドウになるので、それを投影したい画面にドラッグアンドドロップして再度ダブルクリックすればできます。

 

つまりはダブルクリックでウィンドウとフルスクリーンの切り替えができます

 

 

◆使い方

使い方は一般的なDJソフトと一緒ですが、4Deck扱えるスキンもいくつかあります。

 

下の図解を参照してもらえればなんとなくわかるかもです。

 

 

基本的には上の各デッキエリアにEverythingからドラッグアンドドロップして再生していく感じになります。

 

流れとしてはEverythingで素材を検索→VirtualDJの空いたデッキにドラッグアンドドロップ→再生→いい感じのタイミングで切り替えという感じになります。

 

応用編のときにちょっとお話するのですが切り替え方(トランジション)も割りと重要です。

 

デフォルトはAddiveですが2つの絵を足し算する都合上白くなりやすいので、場合によってはFadeとかにしてもいいかもしれません。お好みで。

 

波形が表示されているところをクリックするとその部分まで飛べるので、展開がわかってる曲なら波形で大体の位置をサーチすることもできます。

 

◆プレイ時のポイント

タイミング合わせ(リップシンク)が最重要でそれができなきゃVJじゃねえ!と言ってくる人もいますが、はじめは何らかの映像をちゃんと出そうとすることを最優先にしましょう。特に最初は今まで触れてなかった分野への対応は結構キツイと思います。

まずは知ってる曲聴いたことある曲だけでも映像を出せるようにする、2曲に1回以上は出すことをひとつの目標にしましょう

 

タイミング合ってるかどうかは曲によっては重要ですが曲によってはさほど重要でない場合もありますし、曲の構成が映像とDJさんが扱ってる音声で違うこともあります。何よりもその曲が何か(もしくはどんな曲か)を示すことが再重要ですしこだわりすぎるとどんどんパニックになって遅れていきます。そもそもDJプレイが速度変化する場合もあり様々なスタイルがある中で動画を1msのズレも許さず流すのはほぼ不可能です。TVサイズと音源で構成が違う場合やCメロに飛ばした場合でもついていけるVJさんもいますがそれは経験が為せる技ですし最初からこれができたら化け物だと思います。(そもそも私がこれあんまできません)

 

今流れてる曲のタイミング合わせに躍起になって次の曲を忘れないように。&映像が出せなくとも次の曲は出そう!など作業が詰まらないように時には頭の中を整理して次に向かいましょう。

 

①タイミング合わせ(リップシンク

 

さて、実際は結構タイミング合わせ(リップシンクは重要視される要素なのは確かでしてそのあたりのノウハウに関してはソフトはVDMXですがノムさんの記事が考え方としてはわかりやすいです。

 

note.com

要約としては

①動画を事前編集してくる

②微調整はテンポフェーダーで行う

③大きく飛ぶときは数秒プラスマイナスでジャンプするボタンをつくる(VirtualDJではビートジャンプを使うといいかもしれません)

 

あたりがポイントになります

 

タイミング合わせをちゃんとやりたい場合はいろんな流派があるにはあって、

 

①HotCueやCueボタンをBPMに合わせてタップしてDJさんがプレイボタン押したところで流し始める

②DJプレイと同様の操作手順で操作する

③プラッターを使いスクラッチしてリリースする

④歌い出しにHot Cueを振っといて歌いだしたらそれを押す

 

などがあるにはあります。お好みで。

 

が次が重要で微調整に関してどうするか・・・ですがほんとのほんとの「微」調整ならテンポフェーダーを使うのがうまく行くかなという感じです。先程も言った通り必ずしもDJさんは曲の速度をプラマイゼロ%で再生するわけではないので速度を合わせる必要があります。

 

例えばマラソンなどで誰かと一緒に横に並んで走る場合、相手がちょっと前にいたらちょっと加速、後ろにいたら減速して、横並びになったら同じ速度で走るみたいな感じになると思います。このイメージです。

 

なので片耳ヘッドホンにしてテンポフェーダーで動かし会場に流れてる音のほうが自分早かったらテンポフェーダーをちょっと早めにして戻したり、逆に遅かったらちょっと遅めにして戻すと合いやすいと思います。

 

キーボードマッピングのときはピッチを調整するキーを連打して合ったらもとに戻すとか対応しましょう。

 

deck ○ pitch_reset

deck ○ pitch +0.5%

deck ○ pitch -0.5%

 

あたりをあらかじめアサインしておくといいです。

 

とはいえほんとに厳密に合わせようとしすぎると次の曲の準備が遅れる&寸分も違わず合わせるのは無理に近いので、ポイントを押さえて合わせましょう。

 

流れとしてはこんな感じです

①DJさんが曲をスタートしようとしている位置にCUEか一時停止で合わせてスタンバイ

②できればDJさんが再生開始しようとしてるときに合わせて同時に再生ボタンを押す(DJやってる人でつなぐタイミングわかってるならDJと同様の操作を行ってもよい)

③片耳ヘッドホンの状態にして会場の音とモニタリングの音を比較する

④テンポフェーダー等で微調整

⑤次の曲の素材を読み込む

⑥サビ前あたりで流れてる曲を微調整(Cメロ飛ばしが頻繁に行われる曲は飛ばしの準備も)

この繰り返しです

 

あんまり上手く行かなくてもサビで踊ったり走ったりする曲、サビ前にジャンプしたりする曲、歌詞が出てる曲ならそういった部分をおおまかに合わせればそれっぽくは見えるものです

 

トランジション

 

切り替え方と切り替えるタイミングについてあんまり言及されることはないのですが正直リップシンクと同等もしくはそれ以上に重要だと個人的に思ってます。

 

具体的には・・・

 

・フライングしない!(最重要)

・カット(一気に切り替える)とフェード(ゆっくり切り替える)を使い分けよう

・チラ見せは有効な曲とそうじゃない曲がある

 

という点です。

 

フライングしない!

 

という点ですが、特にDJがロングミックスを行ったときに曲のイントロが入った瞬間に映像もカット等で切り替えてしまう人がいますが普通の人は曲が変わったのにすぐには気づきません。この状態で映像を出してしまうといわゆるネタバレになります。

(DJやってる人でイントロドンが異常に早い人はいますが・・・)

 

ようはお客さんが次の曲に変わったと気づいたら切り替えれば大丈夫で、むしろ遅いくらいのほうがフライングの危険性は下がります。

 

基準としてイントロが特殊で誰もが気づく曲とかじゃない限りは、ボーカルインの部分やイントロで印象的な音が入ったあたりを完全に映像が切り替わった状態にするくらいのがいいかなという感じです。お客さんが反応したら切り替えるとか反応ベースでもOKです。

 

カットフェードの使い分けについてですがロングミックスを行う場合とか、ビートが強くない曲同士なら勢いよく切り替えるよりもゆっくり切り替えてAの曲でもBの曲でもない状態をうまく作ってあげるといいと思います。

 

ビートが強い4つ打ちとかデジタルな印象のある曲ならチラ見せしてから切り替えるのもビートに準じた表現になるので非常に有効です。が、バラードやゆったりした印象の曲とかではお客さんもびっくりしてしまうので、こういった曲の場合は切り替えはフェードを多め、チラ見せは少なめでやると雰囲気を壊さずにすみます。

 

いずれにせよトランジション(切り替え)はあまり言及されることはないですが非常に重要な要素なのでぜひこだわってみてください。

 

③曲への対応

 

セットリストを事前にもらったり曲名をスプレッドシートで共有することもありますが、そういう場合でも邪魔にならない程度にちゃんとDJの画面は見ましょう。現場を見て数曲を入れ替えるくらいは普通にあるしセットリストの選曲順を故意ではなくとも間違えることもあったりします。余裕があれば次の曲決まったあとでもサビ中にもう一回くらい確認で見ておくとミスは少なくなると思います

(DJの画面じろじろ見ると殴られるとかも一時期噂になりましたが曲に対して映像を充てる系のVJ文化ではそれしないと無理なので基本的には殴られません。ただプレイの邪魔にならないようサッと見てサッとVJブースに戻りましょう)

 

この記事を見てるDJさんにお願いですができればDJさんが次の曲の直前に曲を変えるときにはVJに一声かけるかハンドサインなどで呼び戻すかして欲しいです。現場の閃きってDJにとっても重要で、直前に曲を変えたりお客さんをみて選曲を変えたりすることは必要な場面もあるのはわかるので、基本的にはDJプレイを優先して大丈夫ですがVJさんの存在も気にかけてあげてください。

 

つまりはサビくらいでもう一回選曲は見に来る&切り替えを行ってから曲が違う!ってなったら速やかに取り下げるのがいいかと思います。直前変更されても慌てることはありません。上記のように切り替えは少し遅れても大丈夫なので冷静に曲名を見て対応しましょう。

 

だいたいこのあたりがポイントかな?と思います。

 

◆ちょっと応用の使い方

 

トランジションモードを変更して2素材出す

 トランジションモードを変更してフェーダーを真ん中にすると2素材をいい感じに出せるものがあります。

 

 

 

2素材を同時出しするのにおすすめなのがStroboGrid、SCROLLING SLICEです。

 

Stroboは素材のBPMに合わせて2素材がカチカチと切り替わります。リミックスなどに有効です。

 

 

Gridは格子状に2つの素材が並べられます。

 

 

Scrolling Sliceは帯状にもう一つの素材が左から右に流れます。

 

 

このあたりは2つ素材出したいときにも役立つトランジションです。(他にも2素材に適したエフェクトいくつかあり)

 

トランジションの変更ですが、

 

切り替えの右の▼からも行えるほかMIDIコンやキーボードにマッピングすることが可能です。

 

コマンドとしては

 

video_transition_select "〇〇○"

 

と記述します。上の3つともとのAddiveに戻す例文を作ってみたので活用ください。

 

video_transition_select "Addive"

video_transition_select "Strobo"

video_transition_select "Grid"

video_transition_select "Scrolling Slice"

 

②エフェクトを使ってみる

 

エフェクト(絵の感じを変える)もいくつかあります。

 

エフェクトはデッキごとにも全体にもかけることができます。

 

例えば「Colorize」は色を変えることができます。

 

エフェクトのパラメータはエフェクト右の歯車を押すと出てきます。

 

 

ちなみにだいたいの効果について。

 

Boom:絵が押したときだけボンっと大きくなって戻る

Boom Auto:Boomが繰り返される

Colorize:色の変更

Negative:色の反転

Spectral:読み込んでいる動画の音声に合わせてオーディオスペクトル型に絵が動く

Shake:読み込んでいる動画の音声に合わせて絵が揺れる

Strobe:絵が黒に点滅する

 

ちなみに複数を同時にかけることも可能です。いろいろいじってみてください。

 

これもコマンド置いときます。

 

 

effect_active (デッキ名) 'お好きなエフェクト名' :(デッキ)にお好きなエフェクトをかける

effect_active 1 'Colorize' & effect_slider 1 1 0% :デッキ1を赤に変色させる
effect_active 1 'Colorize' & effect_slider 1 1 50% :デッキ1を青に変色させる
effect_active 1 'Colorize' & effect_slider 1 1 100% :デッキ1をモノクロに変色させる
effect_active 2 'Colorize' & effect_slider 2 1 0% :デッキ2を赤に変色させる
effect_active 2 'Colorize' & effect_slider 2 1 50% :デッキ2を青に変色させる
effect_active 2 'Colorize' & effect_slider 2 1 100% :デッキ2をモノクロにする

 

③テキストを使う

 

DJ名やイベント名を表示するなどテキストを使うことも可能です。これも上記のビデオエフェクトの中にあります。

 

右の歯車マークでテキストと設定を編集可能です。

 

テキストですがデフォルトのフォントがArial(英字専用フォント)のため変更しないと日本語を入れられません。日本語にしたい場合は日本語フォントにしましょう。

 

 

④カメラを使う

これもビデオエフェクトから行けます。ただデフォルトはほとんどの機種でPCの内蔵カメラになるのですぐにONにするとVJの顔がどんとスクリーンに表示されてしまいます。

 

カメラの変更はこちらで。

 

 

右上の「More」でプレビューできるので投影前に映り具合を確認してください。

 

ただし、VirtualDJは対応していないカメラや仮想カメラもあるのでそこだけ注意してください。

 

また、以下の方法でivcamを使うとスマホをカメラにすることも可能です。

 

 

⑤スクリーンキャプチャする

 

挙動に癖があったりWindowsではソフトごとの指定はできませんが一応VirtualDJ単体でも画面のキャプチャが行なえます。これもビデオエフェクトからで「ScreenGrab」という名前であります。

 

詳しくは以下の記事を参照してください。


WindowsでソフトごとにScreenGrabのようなことがしたいのであればOBS Studioの方が範囲指定が楽だとは思いますが、VirtualDJのみでも運用は可能です。

 

⑥スライドショー

パーティの写真とか複数のキャラ絵などをスライドショーで表示することも可能です。

例によってビデオエフェクトから設定できます。

 

スライドショーで出したい絵を予めフォルダにまとめておきフォルダ指定すると使用できます。

 

切り替え間隔等はこれも歯車マークを押して調整してみてください。

 

デッキがひとつで済むのでRekordboxVideoのスライドショー機能よりも使いやすいです。

 

 

とりあえず今回はトランジション・エフェクト・テキスト・カメラ・スクリーンキャプチャを紹介しましたが、VirtualDJはプラグインいろいろあったりさまざまな機能があるのでいろいろ試してみてください。わたしのほうでも時間あるときに記事かけたらと思います。

 

◆スキンを変更する

VirtualDJはDJソフトなので、UI(見た目)は比較的DJに特化しています。

 

ようは通常の状態だとDJには使うけどVJに使わないボタン類が表示されていてごちゃごちゃしてると感じる人もいるかもしれません。

 

そういう人向けに元の見た目よりもVJに特化したスキン(見た目)もいろいろあります。

ただし4Deckやビデオに対応していないものもあるので注意してください。

 

設定画面の「EXTENSIONS」から入手して「インターフェース」で変更可能です。

 

 

VJにおすすめなスキンをいくつか。

①Focus

アニクラVJ御用達の画面がでかいUI。Videoに超特化したインターフェースでエフェクト等をほとんど使わない人におすすめ。2Deck限定ですが視覚的に素材を確認しやすく使いやすいです

このスキンの使い方ですが右上のボタン表示マークを押すと動画が読み込まれている画面にボタンを追加できます。

 

クロスフェーダーであれば以下のような感じです。

 

 

②GianB 4 Decks v3 Remix

4DeckでDeck3-4も見える使いやすいスキン。常に2つ以上の素材を使いこなして切り替えたい人におすすめ。

 

 

 

③VDJ Dark

2Deckですが画面が通常のものよりは大きくFocusよりはエフェクト類も見やすいバランスのよいスキンです。

 

 

スキンに関しては自作する人もいたりするそうです。

 

 

◆拡張について

 

複雑な映像オペレーションや表現をしたくなったらVJソフトを買うことになると思います。

現状VirtualDJはVDMX、Resolume、GrandVJといった各ソフトにSpoutSyphonといったものを通じて像を飛ばすことができます。その方法については以下の記事で。

 

 

 

 

ちなみにですがPCスペックが足りている人であればResolumeやVDMXを導入しなくてもOBS StudioSSSVJToolなど安価もしくは無料で機能を拡張できるツールもいくつかあります。

 

 

 

◆よくある質問

Q1:動画がEverythingからVirtualDJにドラッグアンドドロップできない

A1:Windowsのアカウント権限次第ではセキュリティの都合上ソフトに直接ファイルをドラッグアンドドロップできないことがあります。

ユーザーアカウント権限の設定の仕方は以下のサイトにありますので設定を変更してみてください。

 

 

Q2:Everythingで自分のHDDが検索できない!抜いたHDDのファイルが表示される!

A2:Everythingの設定を再度確認してみてください。

①設定はHDDがNTFSでフォーマットされていることが前提になっています。

②接続したHDDを認識するかどうかは設定によります。

③HDDを外してもデータベースにデータが残ってしまう設定があります。

 

ツール→オプション より接続したHDDが以下の設定になっているかどうか確認してください。

 

 

また、NTFS以外でフォーマットしたHDDは別途設定が必要になります。

 

下の「フォルダ」の項目から検索したいHDDをすべて追加するとHDD内が検索可能になることがあります。

 


Q3:VirtualDJに動画を読み込むと特定の動画だけ真っ黒になる!

A3:対応形式を確認してみてください

 

現在のVirtualDJだとH265やAV01なども読むことができるのですが、ちょっと前の世代のVirtualDJのVerだと音声しか読み込めないこともあります。

 

各種動画変換ソフトでの変換をして素材を作成する際は汎用性のあるH264形式にするのを強くおすすめします。

 

また、コーデックを入れるとVirtualDJでも読めるようになることがあったりします。

試しにK-lite codec packあたりを入れてみてください。

 

www.gigafree.net

 

 

形式については前書いた記事を参照。各種ソフトが新しいコーデックに次々対応してきてはいますが、まだ対応していないソフトもあったり、DVJをしたいとなると形式がさらに限られるので、汎用性の高い.mp4(H264)あたりを標準的な変換形式とすることをおすすめします。

 

 

Q4:イヤホンからモニタリングの音が出ない

A4:オーディオ設定を確認しましょう&イヤホン挿してるところを確認しましょう。上記の初期設定の「オーディオ」のところを確認してみてください。多いのがプロジェクターから音が出てるパターンです。

 

Q5:画面がHDMIにうまく飛ばない

A5:いろいろ原因はありますが、考えられるのは以下です。

 

①拡張モードになっていない(上記を参照)

セレクターやミキサーが空の入力を指定している

③ミキサーが黒落としになっている

④間の機器の不調(ミキサーや箱側のセレクターやスプリッターなど。そういった機器を省いてつなぎテストしてください)

⑤接続ミス(ミキサーのINPUTからプロジェクターにつないでしまうなど)

⑥ケーブルが長いもしくは弱くて信号が飛ばない(10mレベルになるとケーブル内での信号減衰などによりデジタル信号が飛ばなかったりします)

⑦プロジェクターの入力がHDMIになっていない

 

特にHDMIケーブルは長いケーブルで信号弱かったりするとうまく信号が飛ばないものもあります。必ず新しいケーブルを買ったらその長さで信号が飛ぶかどうか家でテストしましょう。

 

信号を強めるHDMIリピーターなどの機器もあります。

 

 

 

Q6:素材がいくら集めても足りない・・・

A6:それはがんばってください。と言いたいところですが回線とシステムの組みよう次第ではHDDに素材があまりなくてもどうにかなることがあります。何とは言いませんが以下のようなシステムを駆使しながら乗り切ることも可能です。

 

 

また、素材がないときこそVJソフトで表現をするチャンスです。

雰囲気イメージカラーだけでも演出できるようになっておくとこの分野でもVJは楽になってくると思います。

 

結語

 

ということで結構文量多くなってしまいましたがVirtualDJでVJを始めるまでの記事でした。

地域や界隈によってはアニクラVJは増えてもいますが全盛期に比べるとDJの増加には追いついていないのも事実です。

 

特に地方やコンセプトイベントではVJがいればいるほどイベントの立ち上げがしやすくVJの負担も少なくなります。

 

DJやってる人であればVJを始めることによりいろんな選曲を学ぶこともできプレイの幅も広がります。

 

この記事が新しくVJ始める人の手助けになれれば幸いです。

 

 

 

ゼロから始めるVJ講座 #4 動画形式、何にすればいいんですか?

よく聞かれる話題なのですが一応最初にVJはじめるにあたっての形式の話をちょっとアマチュアVJ視点でしときます。

 

ちなみにですが主催DJさん動画(オリジナルのMVやパーティ専用動画・ロゴモーション等)をVJさんにわたすときにも形式は意識しないとせっかく作った動画がうまく扱えないことがあります。

 

サプライズ心はあってもいいですが動画を渡したいとか扱ってほしいいときは事前打ち合わせを忘れないでください。

 

結論から。

 

2022年時点では…

 

【VirtualDJ/RekordboxVideo用の汎用素材・決まった曲で出すMV等】

.mp4(コーデックH264/AVC)

 

【Resolume/grandVJ用の汎用素材】

.mov(コーデックDXV またはhap)

 

【VDMX用の汎用素材】

.mov(コーデックhap)

 

が当ブログおすすめの形式となります。プロレベルや映像制作、コンサートやライブ等だとまた変わってきますがとりあえずはマチュアレベルの即興対応型VJならこんな感じ。

 

ちなみにわたしの失敗例です。

・一部の動画を.mp4(AV1)で保存してて読み込んだら真っ黒になってしまった

・.mp4(H264)をResolumeで大量に読んだら重くて落ちた

・一部の素材を.mkvで作成してしまったがためにVDMXやRekordboxVideoで読み込めなかった

 

あと今後のムーブメントで起こることで心配なのが、

・OBS Studioで録画した動画が.mkv(AV01)がデフォルトでふだん使ってるVJソフトで扱えない

ことです。ビデオレターや動画出演・回線環境が難しいときのVTuberさん出演などさまざまなところで動画形式に関する問題が起こる可能性があります。

 

Resolume向けのDXVの話は別記事にて。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

動画形式わからない人向けに最初の最初のお話。

 

用語としてコンテナコーデックは知っといてもいいかもしれません。

 

aviutl.info

 

私も混同しがちではありますが

 

コンテナ拡張子.mp4、.avi、.mov、.mkv)で示される動画と音声の入れ物

コーデック圧縮方式H264、H265、AV01、hap、DXVなどなど)

 

と言えます。コンテナごとに入れられるコーデックが違かったり記述できる情報が違う、あと使えるソフトが違うというのがひとつのポイントです

 

つまりそれぞれのVJソフトに対応したコンテナ+コーデックを使用しないと再生できなかったり画面が黒くなることがあります。

 

あとで表でまとめるのですが例えばVDMXでコンテナが.mkv形式のものは再生できなかったり、昔のVerのVirtualDJではコンテナが.mp4でもコーデックがH265やAV01だと音声は再生できても画面が黒くなることがあります。

 

コーデックはMediaInfoで見ることができます。インストールしておくと動画受け取ったけど読めない・・・?なときに下の表と照らし合わせて対応がわかるので特に動画を受け取ったり頻繁に更新したりする人は入れとくといいと思います

 

forest.watch.impress.co.jp

 



 

動画圧縮の簡単な仕組みについて。

 

詳しい原理は割愛するのですが、

必要な情報を削ぎ落としたり、動きの少ないコマをまとめたり、動画を推定したりするような処理の準備圧縮時にPCで行います。

 

動画の再生はこの圧縮された動画を一生懸命処理しながら行います。つまるところ基本的な考え方としては「複雑な圧縮を行うほどPCに負荷がかかる」と思ってもらえればです。(効率的な圧縮・再生方法については日々研究が進んではいますが・・・)

 

 

.mp4(H264)などは何気なく使っていますが効率的な圧縮がされた形式なのです。

言い忘れてましたがH264はAVCとも呼ばれます。

 

詳しく知りたい人は以下のサイトがわかりやすいかもです。

 

postd.cc

 

 

これを踏まえてVJにおいて重要な点をいくつか。

 

・私たちが普段いろんなデバイスで再生してて普及してるコーデックはH264(H265もあるけど…)が多い(H264はAVCと呼ばれることもあります)

汎用性が高い&圧縮率が高い一方、複雑かつ動画の流し見に適したタイプの圧縮を行っているので再生するときにマシン負荷がかかる

・H264は統合グラフィックでの処理負荷がかかる形式である。つまり再生時CPUに負荷がかかる

単体グラフィックに割り振ればもう少しCPU負荷を落とせるかも・・・)

逆再生スロー再生・倍速再生には適さない

 

という特性があります。

 

VirtualDJ各種DVJソフト等2-4つくらい再生するならまだしも、映像演出や動画編集時の素材としてこのまま使うと過剰な負荷がかかる可能性があります。

 

つまり、このH264等の圧縮形式は

普通の人は動画を4つ同時に再生しない。速度を1.5倍とかにしない。2秒くらいの動画を何周も再生しない。頻繁に頭から再生しない。

という前提で作られてます。

 

そこで、VJソフト等で使うには再生が軽量、かつVJで行う特殊な再生(速度変化頻繁な頭出し)がしやすい形式が必要になります。

 

そこでDXV/hapだ!

 

これらの形式ですが、

 

・H264等の形式より圧縮率は低い(容量が大きい)

・動画の倍速再生・ループ再生やスロー再生については.mp4よりは強い

・キーフレーム等の概念が厳しくない

・グラフィックボードによる再生支援が可能(動画再生の負荷をCPUとビデオカードに分散できる)

 

という特徴があります。

 

ただし容量が大きい=ストレージからの読み書きに時間と負荷がかかるということなので、できれば読み書きが早いストレージに入れて運用することをおすすめします。(SSD

 

 

ということで

大量に保管するMV等の動画以外はVJソフトに対応した形式に変換しておくと再生が軽くなる可能性がある

VJソフトに非対応のコーデックと形式がある

DJ等が動画を持ち込むときはVJに動画の形式の確認が必要

→.mp4(H264)が無難ではある (AV01とかH265は避けたほうが無難かも・・・)

 

という点は覚えておくといいかもしれません。

 

 

以下に普段使われる代表的な動画形式とその対応についてまとめてみました。(2022年10月時点)

 

コンテナ・拡張子と各ソフト対応状況(2022年時点)
  mp4 mov avi mpg m4v mkv flv webm m2ts ts
VDMX × × × × ×
Resolume × × × × × ×
GrandVJ × × ×
VirtualDJ
RekordboxVideo × × × × ×
SeratoVideo × × × ×

 

VDMXでAVIは読みますが再生できませんでした。コーデック入れれば再生できるかもしれません

 

コーデックと各ソフト対応状況(2022年時点)
  H264/AVC H265/HEVC AV01 mpeg-4 mpeg-2 MotionJPEG DXV hap
VDMX ○※ ×
Resolume × ×
GrandVJ × ×
VirtualDJ ○※ ○※
RekordboxVideo × × × × ×
SeratoVideo × × × × ×
  ※は対応したのが最近のためVerによっては読み込めない              

 

 

 


↑このサイトでサンプルがあるので各種VJソフトに読み込んでテストが可能です

 

VirtualDJはだいたいの動画を読めましたがコーデックパック入ってたからかもしれません。

 

H265AV01など先進的なコーデックもありますが、VJソフトにおいては更新をすると不安定になったり一部スキンが使えなくなったりすることがあるので基本的にはマチュアVJ領域でばH264が一番対応しているソフトが多いことになります。

 

注意点がいくつかあって、ResolumeAlleyで簡便に変換できるDXVについてですが使用できるソフトが少ない&簡便に他の形式に変換するのが難しいです。

 

例えばResolumeが落ちたときVirtualDJで再生する、VJソフトを乗り換える、RekordboxVideoで再生するなどのときに苦戦を強いられることになります。

 

なのでいわゆる汎用素材についてはそれぞれのVJソフトに対応した形式(hapやDXV)と、もともとの形式(圧縮形式)両方で保存しておくことを強くおすすめします。

 

ということで不足はあるかもですが覚えておくと役に立つかもしれない?動画形式についてのお話でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

RekordBoxLyricの現場運用事例(VJ編) ~nanoPad2のサンプルマッピングつき~

レコボリリック、ユーザーが増えてきたんですがそういや私の事例紹介がまだでしたね・・・

 

まず始めに。これは私のブログで何回も言ってることで繰り返しですがRekordboxLyricをDVJじゃなくVJで利用したい場合、「RekordboxVideo+Lyricを最終出力として使うのはおすすめしません」。

 

DJ/DVJとして使うならDJプレイに歌詞が同期する、操作が少なくなるのでまあOKかと。

 

おすすめ運用がResolume/GrandVJ/VDMX/OBSで合成となります。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

ino2408m-pinv.hatenadiary

 

 

理由はいくつかあって、まず

①RekordboxLyricを「高画質」で出力するととても重い

低画質だとガビガビになる

(Spoutで各ソフトに飛ばすとフレームレートは画質準拠だが解像度はやや良くなる)

②RekordboxVideoが重く対応形式が限られる

③RekordboxLyricの色変えの機能が結構めんどくさい(白なら無難だが現状色固定機能がない)

④歌詞が出ない曲のとき歌詞を切るなどの操作がめんどくさい

⑤歌詞が出ない曲のときなんらか歌詞以外の表現を模索したほうがよい

⑥不透明度100でしか乗らないので下の絵が見えない(特にReverse等のモーションだとかなり隠れる)

 

こういうこともあって

 

INOMUSICAの場合、Resolumeに持っていって歌詞をBPMで点滅させるみたいな運用にしてます。

 

また、これは展開づくりのポイントにもなるんですが、歌詞をあえてサビまで出さないでサビでどん!と出す!という表現手法もありでして、これをやりたい場合RekordboxLyric単体だと煩雑です

 

Resolumeと組み合わせるとデッキ選択という作業が入ってくるものの、歌詞の位置が違う!ってなったらフェーダー下げればいいし出したいときにフェーダー上げればいいのでそういう意味では楽ですね。

 

BPMでの点滅の仕方はかんたんで、OppacityってところをBeatSyncにして上下の透明度を設定するだけです。下30%から70%くらいで運用してます。

 

 

たぶんこれを入れるだけで下に流してる素材が見やすくなると思うんですよね。

 

 

 

コントローラーについて

 

ちなみにコントローラーですがnanoPadとかLaunchPadで私はやってます。ようはパッド系。

 

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もちろんDDJ-200やWegoシリーズでもいいんですけど、正直な話「DJとVJが別(ようはDJに対して映像あてる)」で「VJがRekordboxLyricを使う」シチュエーションでは、RekordboxLyricを耳で厳密にリップシンクすることにあんまり意味はありません。(だいたいの位置合わせならOK)

 

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むしろほしいところでほしい歌詞が出ない可能性が高いからです。

 

なぜか?というと実はRekordboxの歌詞がどのタイミングで飛ぶか・・・はプチリリに依存するからです。

 

つまり・・・

 

有志が↓こんな感じのアプリを利用して歌詞をなぞって投稿した同期歌詞をもとにRekordBoxLyricは「このタイミングでこの歌詞出せばいいんだな~」という情報を取ってます。

 

同期歌詞をどんな感じのタイミングでどのフレーズを当てるか、は耳で聞きながら行っているとはいえ、まちまちで製作者による差がある程度でます

 

曲によってはやや早い、遅いなどがあるのです

 

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また、選んだモーションによって歌詞が出る早さにやや差があります。

 

なので、例えばASIAN KUNG-FU GENERATIONのリライトとかで「消してー!!!リライトしてーー!!」とかお客さんに叫ばせたいってなったときに耳で合わせるとモーションによっては「消してー!!」って言ってるときにその前の歌詞だったりする可能性があるわけです。

 

こういう歌わせたい場合はあえて耳で聞くよりも4拍先にしてみる、とかが結構有効な場面も割とあります。

 

つまり、いわゆるVirtualDJでの耳で聴くリップシンクとはやや違う「目でのタイミング合わせ」や「やや早めに歌詞を出す技術」を要求される可能性が出てきます。

 

なので、わたしは4拍のBeatJumpとかを振ったPad系で歌詞のタイミングを目合わせするという運用方法を取っており、個人的にはこの方法が結構しっくりきています。

 

もちろんJogがあったほうが合わせやすいという人もいるかもですが、そのためにDJコントローラーを2台VJブースに置くというのは結構スペース的に面倒な感はあります。RekordboxLyric用のコントローラーがDJ2Go2くらいの大きさならいいんですが一番小さくてDDJ-200Wegoシリーズとかなので・・・

 

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特にアニクラとかではVirtualDJでのリップシンクが主な中で、DJ2Go2を使ってたりするとメイン映像の制御に使うコントローラーのほうが小さい、みたいなことにもなります。これはこれでいいのですが、荷物も増えるしあんまりおすすめはしません。

 

いい忘れていましたが、Pionnerのレコボ用コントローラーじゃないとジョグ(お皿)は動きません。←重要

 

ということでたぶん運用的に楽でスペース的にも有利なのはnanoPad2な気はします。

 

 

わたしはこんな感じに振ってます。BeatJumpCueStart/StopがうまくいけばOKです。

 

 



 

で、レコボからは基本的に音は出しません。

(VDJとレコボとブラウザを同時起動するとなに聴いてるかわかんなくなるので)

 

 

位置合わせの大体の目安ですが、DJさんの使ってるDJソフトの再生時間と自分がDJするときに打ったCueを目印にしてます。

 

DJとVJ両方やっててDJに使ってるソフトがレコボだよ!ってひとはあらかじめキューもVJPCに移植しておくとわかりやすいと思います。

 

ってことでまとめです。

 

・RekordboxLyricをVJで使う場合、ResolumeやVDMXと組み合わせると便利

・Oppacity(不透明度)をいじると下地が見やすい

・位置調整はパッドコントローラーがおすすめ

・耳より目で合わせるのがおすすめ

 

もちろんこの運用が正解ではないですが、参考になれば幸いです。

 

おまけといってはなんですが普段使っているnanoPad2用のMIDIマッピングを置いときます。nanoPad2を接続し、MIDI→IMPORT で同梱のnanoPad2RekordboxLyric.csvを読み込んでみてください。

 

 

 

www.dropbox.com

VJ用PC、何を選べばいいんですか?(Mac or Windows 編)

結構聞かれる気がする・・・のとTwitterでも話題に上がること多いので。

 

「これからVJ用のPCを買いたいのですがMacWindowsどっちがいいんですか?」の記事を書かせていただきます。

 

PC全体のお話については前の記事を参照してください。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

結局、MacWindowsどっちがいいんですか?

 2022年現在ですが、前の記事からいくつか変わった点もあります。

 

MacbookにはM1~M2チップが搭載されVDMX/Resolumeが対応を進めている、かつMacbookAirクラスでも割とVJに使えるものが出てきた

・サポートはしていないし独特のエラーがあるもののWindows11が出た

Ryzenで廉価もしくは高性能なWindowsPCが出た

 

いろんな事情はありますが、とりあえずは私が出した結論は以下です。

 

VDMX(多機能VJソフト)が使いたい!

Motion・(Module8・CoGe)が使いたい!

小型の機種がいい!

買い替えのときに高く売りたい!→Macbook

 

NTFS/Everything(高速ファイル検索)が使いたい!

端子がほしい!

ソフト複数立ち上げたい!

AviUtlが使いたい!

部品換装したい!→Windowsゲーミングノート

 

よくMac=VDMX、Windows=Resolume or GrandVJとして語られるのですがResolumeGrandVJMacでも使えるのでこの語り方はやや違うところがあります。

 

VDMXはMacでしか使えないのでVDMX使いたい人はMac。それはそうです。

 

次が重要。

特にアニクラVJにおいて必須のソフトにEverythingがあります。

 

EveryThingについて

 

 

forest.watch.impress.co.jp

 

特にアニクラとかでは、HDDからファイル検索をしてVirtualDJに読み込む運用が多いのですが、このソフトはHDDを爆速で検索できる強みがあります。

 

 

打ち込めば2秒以下でHDD内をキーワード検索できるのがとても強いです。

 

MacFinderWindowsエクスプローラーに相当)が設定細かくできたり、EasyFindというソフトがあったり、有識者だとWindowsを部分的にエミュレートしてEverything使ってる人もいるんですが、いずれにせよWindowsでEverything使うよりは複雑で検索も一般には遅いです。

 

そもそもがこのEverything自体がハードディスクがNTFSでフォーマットされてることで最大のパフォーマンスを発揮できるようになっています。

 

このNTFSWindows限定のフォーマットになるので、検索して出す、であればWindowsPC×NTFSでフォーマットしたHDD×EveryThingの組み合わせがかなり強みになります。

 

e-words.jp

 

 

また、XMediaRecodeなどのエンコードソフトもWindows限定です。

MacWindows両方で使えるソフトもありますが・・・)

 

.mp4などの動画の作成エンコードに関してもWindowsでの体系が整っているきはします。

 

アニクラVJ(VirtualDJ利用)におけるMacbookの利点

 

じゃあVirtualDJを主に使うならWindowsのほうがいいの?ってことになりますが一応Macbookにも利点はあります。利点として思い浮かぶものは

 

・コントローラーにドライバがいらない

Syphonが使える(Spoutよりも一般にトラブルが少ないとされている、RekordboxVideoやSeratoVideoが対応している)

・VirtualDJ/VDMXでソフトを指定したウィンドウキャプチャが可能

(ScreenGrabでの面倒な領域設定やOBS経由でのキャプチャをしなくてもよくお手軽)

・持ち運びが楽

・充電器がType-CでDJでMacのユーザーは多いので充電器の貸し借りが可能

・WindowsUpdateによるトラブルが少ない

・OS自体が優秀で高速

トラックパッドWindows系より優秀とされている

Safariが使える

 

という点かと思います。VirtualDJ単品でソフトを指定してキャプチャする方法は雪女さんがまとめています。この記事にあるソフトごと指定はおそらくMacでしかできません。→最近のVirtualDJだとWindowsでも可能になったみたいです

 

note.com

 

なのでDJ用PCとポン出しVJ用PCでPCを共有する、荷物を増やしたくないのでPCを軽量にしたい、将来的にいろんなVJソフト試したいなどの運用を考えるとMacにもWindowsにない利点があるため、Mac×VirtualDJもありといえばありかと思います。

 

VDMXについて

 

VJソフトの紹介時にも触れたのですがVDMXについて軽く説明します。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

VDMXはできることが非常に多くて優秀なソフトですがUIに癖が多くやりたいことに簡単にアクセスできるようにするためには結構大変な道のりがあります

ようは複雑でそこがよくも悪くもある点です。

 

VDMXにできてResolumeにできないこと

BPM検知

・ステップシーケンサー

・細かい音響反応(Resolumeにもあるが細かくは設定できない)

・一部のエフェクト

・ソフト単体でのスクリーンキャプチャ

・プレビュー等の自由な配置

・MediaBinで大量の素材が管理できる

・Control Surface(仮想MIDIコンみたいなのがソフト内で作れる)

 

などなど・・・

 

 

興味のある人は設定が保存できないだけなのでいじってみてください。たぶんいい意味ではカスタマイズし放題で電子工作みたいでたのしい!ですし、悪い意味ではなんもわからん感じです。人をものすごい選びます。

 

vidvox.net

 

なのでMac×ResolumeのユーザーやレゾとVDMXを使い分けている人も割といるみたいです。

 

余談ですがVJソフトのなかでもMacbook限定のものはいろいろあります。

・CoGe

・Module8

・あのタグで待ってる

などなどはMacbookでないと動きません。(最近更新が控えめではあるのでM1に対応してるかは怪しいです)

 

なのでいろんなVJソフト試してみたいという理由でMacbook使うのもありではあると思います。

動画制作ソフトについて

Motion 5はモーショングラフィックス(動画)を作成できるMacbook専用のソフトです。

だいたい8000円くらいで買い切りであること、Tipsが(AfterEffectsほどではないが)充実していること、簡便に多種なエフェクトが使えるなどの強みがあります。

 

 

 

競合するソフトにAdobeAfterEffectsがあるにはあってこっちはWindowsでもMacでも使えるのですがいかんせん月額が高い・・・(月2700円で他のソフト使えるCompleteプランで月6480円とかです)買いきりじゃないです「月額」です。

 

となると素材を作りたいサイドな人で月額払うのはなぁ・・・って人でTipsが充実してたり書籍があるソフトの候補として Motion 5を使用したいとなればMacbookも選択肢に入ります。(もちろんこちらもソフトごとに癖はあるので注意です)

 

ちなみにWindowsだとAviutlというフリーソフトがあり、いろんな動画がこれで作られてます。モーショングラフィックスを本腰入れて作るのは工夫がいりますがやっている人もいます。

 

 

spring-fragrance.mints.ne.jp

 

簡単なMVやMADならこちらもノウハウが充実してたり良質な作品を作成されてる方も多いので、選択肢に入ると思います。

 

ちなみにAfterEffectsを使って本格的に素材を作りたい!という方でもプラグインによってMacbook対応やWindows対応があったりするので注意が必要です。

 

 

つまり動画制作を行うにあたって

 

AfterEffectsが使いたい!→WinとMacどちらでもいいがプラグイン等に注意

Motion 5が使いたい!→Macbook

Aviutlが使いたい!→Windows

 

という感じになります。

 

もちろん動画制作を別のPCで行う方はVJ用のPCとしてこの項目はあまり重視しなくても大丈夫です

 

排熱とPCの大きさについて

 

Macbookは小型であるゆえに持ち運びがしやすい!アダプタもType-Cで完結するので人によっては小型リュックで事足りる人もいます。

 

がその反面排熱が難しく非常に熱がこもりやすいです。

 

ゲーミングノートはでかいけどこれはだいたい排熱用のファンのせいだったりします。

 

なので排熱性能に関しては一般にはゲーミングノートのほうがよく長時間の使用には強いとされています。

 

Macbookでもいいとは思いますがワンオペでVJたくさんやるタイプの人だとかなり苦戦を強いられるかもしれません。

 

ちなみにゲーミングノートはでかい!!!!から小型化のためMacbookで!重いの持ち運びたくない!!という人向けに小型のWindowsゲーミングノートもあるよという提案もしときます。

 

主にASUSMSIあたりが精力的に小型化に励んでる印象です。

 

 

MacbookPro15inchがおおよそ2kg前後とのことなので、軽い機種は同じくらいの重さのクラスのもあります。

 

もちろんWindows機種も小型化するほど排熱が難しくなるのでそこは注意です

 

換装とメモリ・ストレージについて

 

昔のMacbookは部品換装ができたのですが今のM1以降の機種ではメモリの換装ができないのとメモリが16GB、ストレージが512GB以降になると一気に値段があがります

 

 

M1のMacbookAirのメモリ8GBモデルでも複数レイヤー立ち上げて大丈夫という報告があったり、OS自体の軽さもありWindowsよりはメモリいらないとも言われてますが、VJやるにあたってメモリ8GBはちょっと不安になるスペックな気はします。

 

ソフト単体なら問題ないかもですが複数ソフトを複雑に立ち上げるとなると重くなるかも・・・?

 

なので複数ソフトを立ち上げて運用したい人は自身でメモリを換装できるWindowsのほうが有利かもしれません。

 

また、ストレージに関してですがWindowsのゲーミングノートはNVMeのSSDがもう一枚挿せる機種が多かったり、そもそもがOSの入ってるストレージを大容量に換装することが可能です。

 

だいたいのゲーミングノートは精密ドライバーがあればユーザー側で部品換装が簡単にできるので、換装性に関してはWindowsが一歩リードしています。

 

普段読み込み先がHDDだから本体容量そんなにいらないぜ!って人もいるかもしれませんが、特にループが短い汎用素材系だとSSDから読み込まないと動作が重くなる傾向があります。つまりVJによってはHDDとSSDを両方外付けで接続する運用を取らなくてはならなくなるので、その点も考慮して機種選定を行うといいと思います。

 

 

 

価格について

 

M1Macは円安の影響もありますが2022年10月現在で137000円程度です。

 

この価格と同価格帯のPCとなると2022年時点でこのあたりですね。



 

円安の影響はもちろんありますがWindows機種もゲーミングだと海外機種や海外の部品が多いため円安の影響をうけており現在はPCが高い状態です。

 

この数年ですがやはりMacbookにM1/M2が搭載された影響は大きく、ミドルクラスのMacbookでもVJソフトが動いてしまうくらいのスペックアップになりました。

 

なので価格を考慮するとMacbookのほうが少し高いがどちらでもいい、くらいになりました。(以前はVDMXが最低限動くPCは新品だと18万円クラスでした)

 

中古で引き取ってもらう場合はMacbookのほうが高く売れやすいので、買い替えの頻度が高いような人ならMacbookを選択するという考え方もありです。

 

ちなみにWindowsゲーミングノートはメルカリ等の個人通販を使うならまだしもその辺のPCショップだと数年後購入した価格の1/5で引き取ってもらえればかなりいいほうだと思ってください。

 

端子とマルチディスプレイについて

 

Macbook最大の弱点として端子が少ないことが挙げられます。13inchのAirおよびProでなんとType-C 2-3個だけです。

 

 

となるとMIDIコントローラーをたくさん接続するためにはハブが必要で、MIDIコンもHDD/SSDもある程度の電力を必要とするため、たくさん機器を接続するとなると電力の関係上不安定になる可能性があります。

 

また、M1Macは基本的には3枚以上のディスプレイに対応していません

Display Link 対応USBドックを使えばいけますが別ソフトが必要だったりと面倒な点も多いです

 

VJの際はHDMI等でプロジェクターまたはVJミキサーに出力をするのでダブルディスプレイの状態になります。ようはここに1枚ディスプレイを足すことが基本的にはできません。

 

また、1VJソフトから2種類の画面を吐き出す際も少し苦戦を強いられることになるかと思います。

 

いずれにせよなんらかのType-Cハブを利用するので配線が複雑になったり、電力の取り合いによりMIDIコントローラーの接続が不安定になったりHDMIケーブルにうまく信号が飛ばないことも考えられます。

 

ハブも当たり外れがあり、過去の現場でType-C→HDMI出力を行った際映像が不安定になったこともあります・・・

 

ゲーミングノートの場合なんらかのディスプレイ等に接続することを想定しているので、ほとんどの機種にはデフォルトでHDMI端子があり、そこからの映像信号もハブ経由より安定しています。また、Type-CやminiDPなど別の端子もあり、2画面以上の投影も楽にできます。

 

また、USBへの給電も安定している印象です。ACアダプターがごつかったり消費電力が大きいことはありますが、その分、各端子からの出力は安定しています。

 

ということで端子だけでみればWindowsのほうが優秀なことは多いです(機種にもよります)

 

ただ、多くのUSB Type-C用の多機能ハブはMacbook想定で作られているのでWindowsMacbookならMacbookのほうが相性がいいことは多いです。また、電源供給がType-Cでできる機種が多かったりそもそもがDJでMacbookを利用している人が多いので充電器の貸し借りができる点はMacbookのいいところかと思います。

 

バッテリー

 

バッテリーの容量そのものはWindowsのゲーミングノートのほうが多いのですが、消費電力もゲーミングノートのほうが大きいので、結果バッテリーはMacbookのほうが長く持つ傾向にあります。

 

WindowsPCでも数時間くらいは持ちますが、電源節約オプションを外してマシンの性能をフル活用するとなるとあまり持たないです。

 

まとめ

Macbook

利点

・OSの挙動が軽くアップデートが不意に起こらない

・VDMX(/Module8/CoGe)を含むほぼすべてのVJソフトが使用可能

Module8とCoGeはM1以降の対応は不明

・Resolume・GrandVJも実は使える

・OBS Studio等を介さずソフトごとの画面キャプチャが可能

・Motion5が使用可能

・小型である

・DJでの利用者が多く充電器の貸し借りができる可能性が高い。充電器がゲーミングノートにくらべ小さい。

・売却するとき高値で買い取ってもらえる可能性が高い

 

欠点

・EverythingやXMediaRecodeなどVJソフト以外で使用できないソフトが一部ある

・ファイル形式としてNTFSが使えない(4GBを超えるデータの扱いに不利・Everything等によるファイル検索の高速化ができない)

・M1以降の機種はメモリやストレージの換装が難しく差額も大きい

・Type-C→USB/HDMIへの変換端子が必要で設営がむしろ複雑になったり電力供給が不安定になることがある

 

Windowsゲーミングノート

利点

・EveryThingが使える

NTFSのファイル形式が使える

→組み合わせると高速なファイル検索が可能

・端子が多い(映像端子が2つ以上ある)

・USBからの電力供給が安定している

・排熱が優れている

・メモリやストレージを換装できる。メモリやストレージの大きいモデルの値段差がMacよりは小さい

 

欠点

・物理重量が大きい機種が多い

・WindowsUpdateが出番前に起きることがある

・VDMXやMotion5は使えない

・ACアダプターが大きく忘れたとき誰も頼れない

・消費電力が大きい

MIDIコンのドライバ問題が起きやすいとされている

・VirtualDJではソフトごとの指定ができない

 

ということでWindowsMacの利点を簡単にまとめてみました。

 

どちらでも運用は可能ですがその人のスタイルによって有利なPCがあるので、ぜひお気に入りの一台を見つけてみてください。

 

 

 

RekordboxLyricの投影率を上げる~歌詞を取得するときの設定の工夫~

RekordboxLyric、私も配信やら現場で結構使っているのですが、

 

取得のときにいろいろ設定をいじることにより歌詞を取得できる確率が上昇する、ということに最近気づきました。(人によっては常識かもしれませんが・・・)

 

ということでわたしの経験則から歌詞を取得するときのポイントについてまとめてみました。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

この辺の記事でRekordboxLyricの歌詞の取得仕様について触れてますが復習。

 

・RekordboxLyricは、曲名、アーティスト、曲の長さからどの歌詞を取得するか判定している。

・データベースとしてプチリリを利用している。

 

petitlyrics.com

 

この2つが今回重要な点です。

 

あと、歌詞が登録されているか?もプチリリで検索するとわかります。

 

お手元にSpotifyがあるって人はSpotifyもプチリリから歌詞を取得して表示する仕様なので、Spotifyで曲を再生して下に歌詞が出てきてかつ再生に合わせて歌詞が動くようならばレコボリリックに対応した「文字同期」か「行同期」の歌詞があることになります。

 


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さて、取得の方法も復習しておきましょう。

 

まず前提として曲解析が終わってない曲の歌詞は取得できません。

曲解析が終わった曲を右クリックして歌詞の取得をするかデッキに読み込むか右クリックで「歌詞の取得」を押すと歌詞の取得が開始されます。

 

ここで取得されればよいのですが、取得がうまくいかないことがあります。

基本的に歌詞の取得の詳細画面を開いて作業することになるのですが、

1曲だけ右クリックして歌詞の取得をクリックすると詳細画面が開きます。

 

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この画面でこの情報で歌詞を取得するよ、ってのを詳細に決められるので、ここを基本的にいじることになります。

 

①情報の表記ゆれを少なくする。&Spotifyと情報をなるべく揃える。

 

いちばん大事な点です。

特にアニメ曲やキャラソンだと

アーティスト名が「キャラ名(CV:〇〇)」とか「ユニット名(〇〇&〇〇)」、もしくは「A&B」と「A,B等の細かい表記の違い」も結構あります。

アーティスト名がアルファベットか日本語か、もありますし、昨今のVTuber曲とかだとアーティスト名が作曲者ってことも珍しくありません。

この表記が曲によって違うために取得できないということはあります。

 

あと曲名も「曲名(Prod.〇〇)」「曲名(feat.〇〇)」とかってこともあります。

ある程度の融通は聞きますが、たまにここが邪魔することはあります。

 

ということで情報を揃えると取得できます。

 

例として。

 

なぜかめちゃくちゃいい曲でリリック出したい曲であるところの色違いの翼って曲があるんですが、この曲なぜかわたしの環境だとリリック出ません。

 

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ですがSpotifyを見る限り、歌詞はあるらしいとのこと。

 


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先ほどの話を見てピンと来た方もいるかもですが、

RekordBoxに取り込んである音源のアーティストが「雪村あおい(井口裕香)&倉上ひなた(阿澄佳奈)」Spotifyでは「あおい(CV:井口裕香),ひなた(CV:阿澄佳奈)」となっています。

①キャラの名字名、②&があるかどうか、③CV:があるかどうかあたりの細かい違いがありますね。

たぶんこれが原因だと思います。

(検索システムの関係上割と実は表記ゆれにも対応してる場合があるのですが、全曲がそうではないみたいです)

 

ということで微修正してみましょう。

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これで取得するようになりました。

 

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特にアニメのキャラクター名がついてる曲や二次元アイドル、ユニット内ユニットなんかはソロアーティストよりもアーティスト名の表記ゆれがさまざまであることが多いので、うまく取得できないってことがあります。

 

Spotifyやプチリリとアーティスト名義を統一してみるほか、声優名オンリーユニット名オンリーとかも試してみるとどこかで当たるかもしれません。

 

ちなみにボカロ曲だとP名の表記がいろいろあるので、場合によっては初音ミク」「鏡音リン等のボカロ名だけをアーティスト名に入れて取得するとうまくいくことがあります。

 

あと、曲の長さですね。これもある程度(±10秒程度)融通が聞くのですが、下一桁までSpotifyと揃えとくと取得するパターンもありました。

 

プチリリ自体がSpotifyから情報を得てることが多いので、基本的にはSpotifyに情報(曲名、アーティスト名、長さ)をそろえるといいかと思います。

 

②「アルバム」の情報を削除する

 

上の説明であるとおり、「アルバム」の情報は必須ではありません。

 

おそらくこの情報はどう使われるかというと・・・特にバンド系のアーティストとかでベストアルバムをリリースするときに収録をし直した結果、テンポ感とかに微妙なずれが起きることがあり、収録アルバムごとに同期歌詞を作成しているパターンがあるため、かと思われます。(あくまで予測)

 

結構特に新しい曲や限定版などが複数あるような場合、もしくはプチリリメーカーで歌詞を作成してすぐくらいはアルバムの情報が検索妨害をしてしまうことがあります。

 

なので、Spotifyやプチリリに歌詞があるのになぜか取得できない場合はアルバムを空欄にすることで取得できることがあります。

 

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上記の曲はネギま!のEDである1000%SPARKING!なのですがリリックがなぜか乗りません。

 

おそらく上記のアーティスト等の表記ゆれが悪さをしているのですが、

 

実は、このぐらいの情報でも歌詞を取得してくれたりします。

 

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特にiTunesやMoraから買うのではなくCDから取り込んだ場合、「〇〇-EP」や「〇〇(初回限定版)」の部分が悪さをして取得できないことは割とあります。

 

自分の環境だとアルバム名入れないくらいのほうが検索もはやかったような・・・?という印象です。

 

盤ごとの微妙なテンポの揺れとかにこだわらない限りは、取得できなかったらアルバムを空欄にしてみる、は試してみるといいでしょう。

 

③カバー曲は元のアーティスト名で取得してみる。

アレンジが大胆じゃない(楽器ぐらいは違うけど曲構成が大きく変わらない)場合は元アーティストを取得時に入れて取得する手はあります。

 

この場合は元の曲の構成に合わせて歌詞を取得しているため、微妙なアレンジやテンポ感で曲と歌詞がリンクしないことがあることだけ注意です。一応要所で曲と歌詞があっているかどうかチェックしておくことをおすすめします。

 

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上記はアイマスカバーのもらい泣きに元アーティスト一青窈を入れた例です。

アイマスカバーは1:56で原曲が4:41なので時間もいじってます。

 

BPMが少し違うのもありちょっとずれますが、十分投影できるレベルです。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ということで、なんかレコボリリックなんか取得しないぞ?のときの対応を載せてみました。

 

基本的にはSpotifyで歌詞が表示されるorプチリリで検索できる、のであればレコボリリックは乗るので、どうしても歌詞を投影したい曲がある!というときは根気よくチャレンジしてみてください。

 

余談

 

また、歌詞がないものはプチリリメーカーで歌詞を自分で入れることでレコボリリックに対応させることができます。

 

実はわたしもプチリリで歌詞を作成することがたまにあるのでその手順についてはまた後日説明します。

アニクラ向けResolume概論 ~2素材使い①~2画面2素材投影(Avenueでも可)

ブラックフライデーでResolumeを買った皆さん、おめでとうございます。

 

特にアニクラとか中心に活躍されてるVJさんでResolumeを買った人でまあ買って思うこと。

 

何に使うんや・・・俺は汎用素材重ねる派じゃないのに・・・

 

たぶん思ってる人多いんじゃないでしょうか。

 

ってことでアニクラ向けのResolumeの記事を落としていこうと思います。

 

まずはじめに・・・

 

Resolumeって絵を重ねるソフトでしょ?絵を重ねたら下の映像見づらくならん?

 

たぶん間違いなくみんな悩んでる問題です。

 

Resolumeを買ったからと言って汎用素材を重ねなさい!エフェクトをかけなさい!

ってわけではないです。

 

Resolumeですが、こういう汎用素材管理/エフェクト以外にも結構いろんな機能がついてまして、人によってはカメラのスイッチング(切り替え)とかにも使ってます。

 

入力もいろいろ扱えて、おそらくなんですがアニクラVJのResolume使いのほとんどはVirtualDJ→(Spout)→Resolume

って感じで使ってると思います。

 

ようはこのSpout自体実はVirtualDJで出してる画面以外にも映像をデッキごとに飛ばせるので、Resolumeをミキサーみたいにすると2画面2素材投影ができるわけです。

 

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そうすると、ハードディスクに投影したいものが2つある、とか曲のコンテンツを示しつつも演出もやりたい、というときなんかにも役立つかと思います。

 

ものは試しで、やってみましょう。

 

機器の接続について

 

まず2画面2素材のやり方ですが、1PCから2箇所に画面出力する感じになります。

 

ほとんどのノートPCにはHDMI端子は1個なので、その他の映像投影端子であるところのminiDPまたはType-CHDMIに変換することになります。

 

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↑こんな感じの変換端子


 

VJがワンオペでやるのであれば、HDMI ②miniDPまたはType-CからHDMIに変換したもの をそれぞれ ①画面1  ②画面2 に繋げば完了ですが、まあ2人以上共演することも多くミキサーを用いる場合も珍しくないです。

 

また、2人目のVJが必ずしも2画面投影するわけでもないのでそのVJのために1画面を2画面に対して投影するためのシステムも必ず必要になってきます。

 

こういうとき、Previewから映像を出せるミキサーがあると非常に便利です。

 

要件としては

①3つ以上の映像入力を受けられる

②2つ以上の映像出力ができる

③映像の入力をシームレスに切り替えられる

 

この条件に相当するのは20万円以下の普及してる映像ミキサーだとV-1HD、V-4EXあたりかと。

 

これらのミキサーを使うと比較的簡便に設営できます。

 

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全体としては以下の感じです

 

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左のVJさんの番手ではPreview→「1」、Output→「2」  右のVJさんの番手ではPreview→「3」Output→「3」にすればOKです。

 

一応V-02HDなどの2入力2出力ミキサーやRGB Link/Atem Miniなどの4入力1出力ミキサーでも2台以上用意すればどうにか交代はできます。

 

ただHDMIがかなりの本数が必要になったり設営も複雑になるのでおすすめはしません。

この構成の場合はHDMIスプリッターといい2つに入力を分配する機器を使います。

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配線は以下の通り。HDMIケーブル7本使います・・・

 

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一応できなくはないですが結構複雑な配線になってしまいますので2素材投影したい人はV-1HD等のミキサーを買うのも検討してみても良いでしょう。

 

2.Virtual DJとResolumeの連携

 

Spoutプラグインの導入については以下の記事を。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

おそらくこの構成の場合、4Deck以上での運用になるかと思います。

 

おすすめなスキンはデフォルトの4deck/GianB 4 Decks v3あたりです。

 

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実は上記のSpoutプラグインはマスターの他、各デッキの映像をそれぞれ飛ばすことができます。

 

例としてこんな感じ。

 

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これを利用します。

 

ただ、マスターのデッキだけSpoutOutputをOnにするのであればそんなに手間ではないものの、

 

設営のたびに全デッキSpout入れるのめんどい…って人のためにVDJScript書きました。

 

適当なボタンONINIT等に入れて使ってみてください。

 

↓すべてのデッキとマスターデッキのSpoutをON/OFFにする

 

deck 1 video_fx 'SPOUTSENDER' &deck 2 video_fx 'SPOUTSENDER' &deck 3 video_fx 'SPOUTSENDER' &deck 4 video_fx 'SPOUTSENDER' & deck master  video_fx 'SPOUTSENDER'

 

Resolume Avenueの場合

 

Resolume Avenueの場合ですが、ソフトの仕様上1画面投影しかできません。

 

なので2画面以上投影する人はArenaを買いましょう。

 

……

 

というわけではなく、画面1にVirtualDJ、画面2にResolumeを投影する、みたいな運用が可能です。

 

こんな感じです。

 

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VirtualDJの投影先ですが、投影してるところをダブルクリックして小さくし、投影したい画面にドラッグ&ドロップ持ってきて再度ダブルクリックすれば目的の画面で投影できます。

 

Resolumeのほうですが、Resolumeを使って①VirtualDJのMasterを投影する ②各デッキを投影する ③汎用等 の場合分けをします。

 

やり方はいろいろあるのですが、クロスフェーダーを使う場合は以下のような感じで。

 

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Resolumeのクロスフェーダーを使ってあげるといいかと思います。

 

または、横に並べてボタンでトランジションするのもありです。トランジションをふわっと時間かけて行いたいときは、Tバーをちょっとあげて

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あげればOKです。

 

これで、2つのフェーダーを同時に切り替える、またはVirtualDJのフェーダーを動かしながらResolumeのトランジションに振ったボタンをアサインすれば2素材投影ができます。

 

Resolumeの7.7であればResolume上で各レイヤーをモニタリングすることも可能です。

 

やりかたとしては、

 

Previewモニターを右クリックしてDupricate。右下の歯車マークを押してみたいレイヤーをクリックすれば各レイヤーのモニターが出てきます。

 

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例としてこんな感じにすればVirtualDJのDeck1-4をそれぞれ見れます。

 

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2つのフェーダーを同時に動かしたい…!のであればOSC+TouchDesignerを使う方法はあったりします。工夫次第でフェーダー連動のOn/Offもできます。

 

手順が長いので別記事で後日説明します。

 

注意点としてResolumeの画面をVirtualDJに送ることはできません。

 

一応ResolumeにもSpoutOutputがついてるので原理上はResolumeで作った汎用素材の絵をVirtualDJに送ることができるのですが、VirtualDJ→(Spout)→Resolume→(Spout)→Resolume という無限ループが起きます。うっかりVirtualDJの画面をResolumeに投影したままその画面をVirtualDJに戻すと大変なことが起きます。

 

怖いものみたさにやってみるとこんな感じです。

 

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前の絵を維持したまま絵をどんどん作ってくのでカオスな絵になります。

 

もちろん汎用素材を投影する際にVirtualDJのSpoutOutputを切るなど制御上うまいシステムができればいいんですが、おそらく操作間違えるとクラッシュの危険もあるので、おすすめしません。

 

なので素材がないときのママキタボタンとして、「deck ○ load “C:\~~ファイルパス~~” & deck ○ play」あたりをマッピングしておき、VirtualDJ単体でもいざというとき汎用素材をなにかしら投影できるようにしておくことが望まれます。

 

Resolume Arenaの場合

 

Arenaの場合、そもそもが複数画面投影できるので、画面1と画面2両方にResolumeで投影する仕様がおすすめです。

 

ようはVirtualDJ内のクロスフェーダーをあえて使わず、Resolumeのクロスフェーダーを使う運用がおすすめになります。

 

Group機能も使えるので、汎用素材、画面1用、画面2用をGroup化すれば、よりわかりやすい運用が可能です。

 

構成としては2レイヤー×2をそれぞれグループ化し、それぞれを投影する感じになります。

 

下記のような感じです。

 

 

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ちなみに、Resolume Arenaでの複数面制御ですが、Output→Advancedから設定可能です。

 

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「Screen」で出力先の画面を、Sliceで出力するグループを選択するとそれぞれの画面に投影できます。

 

 

これは一例でしかないですが、こんな感じで各自制御しやすいようにしてもらえればOKです。

 

各素材の再生位置の調整はVirtualDJのお皿(プラッター)で行いますが、トランジションはResolume側のMIDIコンで行う感じになります。

 

ResolumeArenaを使うとフェーダーの連携制御などもしやすいと思うので、Arenaを持ってる人は機能を活用できるいい事例の1かと思います。

 

ということで、2画面投影の話でした。プロジェクターを追加で持ち込む、とか画面が複数ある、とかの箱だとこれでいろんな画面が出せるのでやれることが増えると思います。

 

ResolumeArenaを買った人も機能の有効活用ができるでしょう。

 

2画面そもそもないよ・・・って人へ。

 

マスクを使って2素材をキレイに出す記事も書いてみました!よければ見てみてくださいね。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp