ブラックフライデーでResolumeを買った皆さん、おめでとうございます。
特にアニクラとか中心に活躍されてるVJさんでResolumeを買った人でまあ買って思うこと。
何に使うんや・・・俺は汎用素材重ねる派じゃないのに・・・
たぶん思ってる人多いんじゃないでしょうか。
ってことでアニクラ向けのResolumeの記事を落としていこうと思います。
まずはじめに・・・
Resolumeって絵を重ねるソフトでしょ?絵を重ねたら下の映像見づらくならん?
たぶん間違いなくみんな悩んでる問題です。
Resolumeを買ったからと言って汎用素材を重ねなさい!エフェクトをかけなさい!
ってわけではないです。
Resolumeですが、こういう汎用素材管理/エフェクト以外にも結構いろんな機能がついてまして、人によってはカメラのスイッチング(切り替え)とかにも使ってます。
入力もいろいろ扱えて、おそらくなんですがアニクラVJのResolume使いのほとんどはVirtualDJ→(Spout)→Resolume
って感じで使ってると思います。
ようはこのSpout自体実はVirtualDJで出してる画面以外にも映像をデッキごとに飛ばせるので、Resolumeをミキサーみたいにすると2画面2素材投影ができるわけです。
そうすると、ハードディスクに投影したいものが2つある、とか曲のコンテンツを示しつつも演出もやりたい、というときなんかにも役立つかと思います。
ものは試しで、やってみましょう。
機器の接続について
まず2画面2素材のやり方ですが、1PCから2箇所に画面出力する感じになります。
ほとんどのノートPCにはHDMI端子は1個なので、その他の映像投影端子であるところのminiDPまたはType-CをHDMIに変換することになります。
↑こんな感じの変換端子
VJがワンオペでやるのであれば、①HDMI ②miniDPまたはType-CからHDMIに変換したもの をそれぞれ ①画面1 ②画面2 に繋げば完了ですが、まあ2人以上共演することも多くミキサーを用いる場合も珍しくないです。
また、2人目のVJが必ずしも2画面投影するわけでもないのでそのVJのために1画面を2画面に対して投影するためのシステムも必ず必要になってきます。
こういうとき、Previewから映像を出せるミキサーがあると非常に便利です。
要件としては
①3つ以上の映像入力を受けられる
②2つ以上の映像出力ができる
③映像の入力をシームレスに切り替えられる
この条件に相当するのは20万円以下の普及してる映像ミキサーだとV-1HD、V-4EXあたりかと。
これらのミキサーを使うと比較的簡便に設営できます。
全体としては以下の感じです
左のVJさんの番手ではPreview→「1」、Output→「2」 右のVJさんの番手ではPreview→「3」Output→「3」にすればOKです。
一応V-02HDなどの2入力2出力ミキサーやRGB Link/Atem Miniなどの4入力1出力ミキサーでも2台以上用意すればどうにか交代はできます。
ただHDMIがかなりの本数が必要になったり設営も複雑になるのでおすすめはしません。
この構成の場合はHDMIスプリッターといい2つに入力を分配する機器を使います。
配線は以下の通り。HDMIケーブル7本使います・・・
一応できなくはないですが結構複雑な配線になってしまいますので2素材投影したい人はV-1HD等のミキサーを買うのも検討してみても良いでしょう。
2.Virtual DJとResolumeの連携
Spoutプラグインの導入については以下の記事を。
おそらくこの構成の場合、4Deck以上での運用になるかと思います。
おすすめなスキンはデフォルトの4deck/GianB 4 Decks v3あたりです。
実は上記のSpoutプラグインはマスターの他、各デッキの映像をそれぞれ飛ばすことができます。
例としてこんな感じ。
これを利用します。
ただ、マスターのデッキだけSpoutOutputをOnにするのであればそんなに手間ではないものの、
設営のたびに全デッキSpout入れるのめんどい…って人のためにVDJScript書きました。
適当なボタンやONINIT等に入れて使ってみてください。
↓すべてのデッキとマスターデッキのSpoutをON/OFFにする
deck 1 video_fx 'SPOUTSENDER' &deck 2 video_fx 'SPOUTSENDER' &deck 3 video_fx 'SPOUTSENDER' &deck 4 video_fx 'SPOUTSENDER' & deck master video_fx 'SPOUTSENDER'
Resolume Avenueの場合
Resolume Avenueの場合ですが、ソフトの仕様上1画面投影しかできません。
なので2画面以上投影する人はArenaを買いましょう。
……
というわけではなく、画面1にVirtualDJ、画面2にResolumeを投影する、みたいな運用が可能です。
こんな感じです。
VirtualDJの投影先ですが、投影してるところをダブルクリックして小さくし、投影したい画面にドラッグ&ドロップ持ってきて再度ダブルクリックすれば目的の画面で投影できます。
Resolumeのほうですが、Resolumeを使って①VirtualDJのMasterを投影する ②各デッキを投影する ③汎用等 の場合分けをします。
やり方はいろいろあるのですが、クロスフェーダーを使う場合は以下のような感じで。
Resolumeのクロスフェーダーを使ってあげるといいかと思います。
または、横に並べてボタンでトランジションするのもありです。トランジションをふわっと時間かけて行いたいときは、Tバーをちょっとあげて
あげればOKです。
これで、2つのフェーダーを同時に切り替える、またはVirtualDJのフェーダーを動かしながらResolumeのトランジションに振ったボタンをアサインすれば2素材投影ができます。
Resolumeの7.7であればResolume上で各レイヤーをモニタリングすることも可能です。
やりかたとしては、
Previewモニターを右クリックしてDupricate。右下の歯車マークを押してみたいレイヤーをクリックすれば各レイヤーのモニターが出てきます。
例としてこんな感じにすればVirtualDJのDeck1-4をそれぞれ見れます。
2つのフェーダーを同時に動かしたい…!のであればOSC+TouchDesignerを使う方法はあったりします。工夫次第でフェーダー連動のOn/Offもできます。
手順が長いので別記事で後日説明します。
注意点としてResolumeの画面をVirtualDJに送ることはできません。
一応ResolumeにもSpoutOutputがついてるので原理上はResolumeで作った汎用素材の絵をVirtualDJに送ることができるのですが、VirtualDJ→(Spout)→Resolume→(Spout)→Resolume という無限ループが起きます。うっかりVirtualDJの画面をResolumeに投影したままその画面をVirtualDJに戻すと大変なことが起きます。
怖いものみたさにやってみるとこんな感じです。
前の絵を維持したまま絵をどんどん作ってくのでカオスな絵になります。
もちろん汎用素材を投影する際にVirtualDJのSpoutOutputを切るなど制御上うまいシステムができればいいんですが、おそらく操作間違えるとクラッシュの危険もあるので、おすすめしません。
なので素材がないときのママキタボタンとして、「deck ○ load “C:\~~ファイルパス~~” & deck ○ play」あたりをマッピングしておき、VirtualDJ単体でもいざというとき汎用素材をなにかしら投影できるようにしておくことが望まれます。
Resolume Arenaの場合
Arenaの場合、そもそもが複数画面投影できるので、画面1と画面2両方にResolumeで投影する仕様がおすすめです。
ようはVirtualDJ内のクロスフェーダーをあえて使わず、Resolumeのクロスフェーダーを使う運用がおすすめになります。
Group機能も使えるので、汎用素材、画面1用、画面2用をGroup化すれば、よりわかりやすい運用が可能です。
構成としては2レイヤー×2をそれぞれグループ化し、それぞれを投影する感じになります。
下記のような感じです。
ちなみに、Resolume Arenaでの複数面制御ですが、Output→Advancedから設定可能です。
「Screen」で出力先の画面を、Sliceで出力するグループを選択するとそれぞれの画面に投影できます。
これは一例でしかないですが、こんな感じで各自制御しやすいようにしてもらえればOKです。
各素材の再生位置の調整はVirtualDJのお皿(プラッター)で行いますが、トランジションはResolume側のMIDIコンで行う感じになります。
ResolumeArenaを使うとフェーダーの連携制御などもしやすいと思うので、Arenaを持ってる人は機能を活用できるいい事例の1かと思います。
ということで、2画面投影の話でした。プロジェクターを追加で持ち込む、とか画面が複数ある、とかの箱だとこれでいろんな画面が出せるのでやれることが増えると思います。
ResolumeArenaを買った人も機能の有効活用ができるでしょう。
2画面そもそもないよ・・・って人へ。
マスクを使って2素材をキレイに出す記事も書いてみました!よければ見てみてくださいね。