ごーぐる部-「ゼロ(円)から始めるVJ生活」

初級者でWindowsなアニソンVJが自分なりにいろいろ書いた備忘録。Resolume/RekordboxLyric/OBSVJ等の記事が多めだと思います。

RekordBoxLyricの現場運用事例(VJ編) ~nanoPad2のサンプルマッピングつき~

レコボリリック、ユーザーが増えてきたんですがそういや私の事例紹介がまだでしたね・・・

 

まず始めに。これは私のブログで何回も言ってることで繰り返しですがRekordboxLyricをDVJじゃなくVJで利用したい場合、「RekordboxVideo+Lyricを最終出力として使うのはおすすめしません」。

 

DJ/DVJとして使うならDJプレイに歌詞が同期する、操作が少なくなるのでまあOKかと。

 

おすすめ運用がResolume/GrandVJ/VDMX/OBSで合成となります。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

ino2408m-pinv.hatenadiary

 

 

理由はいくつかあって、まず

①RekordboxLyricを「高画質」で出力するととても重い

低画質だとガビガビになる

(Spoutで各ソフトに飛ばすとフレームレートは画質準拠だが解像度はやや良くなる)

②RekordboxVideoが重く対応形式が限られる

③RekordboxLyricの色変えの機能が結構めんどくさい(白なら無難だが現状色固定機能がない)

④歌詞が出ない曲のとき歌詞を切るなどの操作がめんどくさい

⑤歌詞が出ない曲のときなんらか歌詞以外の表現を模索したほうがよい

⑥不透明度100でしか乗らないので下の絵が見えない(特にReverse等のモーションだとかなり隠れる)

 

こういうこともあって

 

INOMUSICAの場合、Resolumeに持っていって歌詞をBPMで点滅させるみたいな運用にしてます。

 

また、これは展開づくりのポイントにもなるんですが、歌詞をあえてサビまで出さないでサビでどん!と出す!という表現手法もありでして、これをやりたい場合RekordboxLyric単体だと煩雑です

 

Resolumeと組み合わせるとデッキ選択という作業が入ってくるものの、歌詞の位置が違う!ってなったらフェーダー下げればいいし出したいときにフェーダー上げればいいのでそういう意味では楽ですね。

 

BPMでの点滅の仕方はかんたんで、OppacityってところをBeatSyncにして上下の透明度を設定するだけです。下30%から70%くらいで運用してます。

 

 

たぶんこれを入れるだけで下に流してる素材が見やすくなると思うんですよね。

 

 

 

コントローラーについて

 

ちなみにコントローラーですがnanoPadとかLaunchPadで私はやってます。ようはパッド系。

 

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もちろんDDJ-200やWegoシリーズでもいいんですけど、正直な話「DJとVJが別(ようはDJに対して映像あてる)」で「VJがRekordboxLyricを使う」シチュエーションでは、RekordboxLyricを耳で厳密にリップシンクすることにあんまり意味はありません。(だいたいの位置合わせならOK)

 

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むしろほしいところでほしい歌詞が出ない可能性が高いからです。

 

なぜか?というと実はRekordboxの歌詞がどのタイミングで飛ぶか・・・はプチリリに依存するからです。

 

つまり・・・

 

有志が↓こんな感じのアプリを利用して歌詞をなぞって投稿した同期歌詞をもとにRekordBoxLyricは「このタイミングでこの歌詞出せばいいんだな~」という情報を取ってます。

 

同期歌詞をどんな感じのタイミングでどのフレーズを当てるか、は耳で聞きながら行っているとはいえ、まちまちで製作者による差がある程度でます

 

曲によってはやや早い、遅いなどがあるのです

 

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また、選んだモーションによって歌詞が出る早さにやや差があります。

 

なので、例えばASIAN KUNG-FU GENERATIONのリライトとかで「消してー!!!リライトしてーー!!」とかお客さんに叫ばせたいってなったときに耳で合わせるとモーションによっては「消してー!!」って言ってるときにその前の歌詞だったりする可能性があるわけです。

 

こういう歌わせたい場合はあえて耳で聞くよりも4拍先にしてみる、とかが結構有効な場面も割とあります。

 

つまり、いわゆるVirtualDJでの耳で聴くリップシンクとはやや違う「目でのタイミング合わせ」や「やや早めに歌詞を出す技術」を要求される可能性が出てきます。

 

なので、わたしは4拍のBeatJumpとかを振ったPad系で歌詞のタイミングを目合わせするという運用方法を取っており、個人的にはこの方法が結構しっくりきています。

 

もちろんJogがあったほうが合わせやすいという人もいるかもですが、そのためにDJコントローラーを2台VJブースに置くというのは結構スペース的に面倒な感はあります。RekordboxLyric用のコントローラーがDJ2Go2くらいの大きさならいいんですが一番小さくてDDJ-200Wegoシリーズとかなので・・・

 

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特にアニクラとかではVirtualDJでのリップシンクが主な中で、DJ2Go2を使ってたりするとメイン映像の制御に使うコントローラーのほうが小さい、みたいなことにもなります。これはこれでいいのですが、荷物も増えるしあんまりおすすめはしません。

 

いい忘れていましたが、Pionnerのレコボ用コントローラーじゃないとジョグ(お皿)は動きません。←重要

 

ということでたぶん運用的に楽でスペース的にも有利なのはnanoPad2な気はします。

 

 

わたしはこんな感じに振ってます。BeatJumpCueStart/StopがうまくいけばOKです。

 

 



 

で、レコボからは基本的に音は出しません。

(VDJとレコボとブラウザを同時起動するとなに聴いてるかわかんなくなるので)

 

 

位置合わせの大体の目安ですが、DJさんの使ってるDJソフトの再生時間と自分がDJするときに打ったCueを目印にしてます。

 

DJとVJ両方やっててDJに使ってるソフトがレコボだよ!ってひとはあらかじめキューもVJPCに移植しておくとわかりやすいと思います。

 

ってことでまとめです。

 

・RekordboxLyricをVJで使う場合、ResolumeやVDMXと組み合わせると便利

・Oppacity(不透明度)をいじると下地が見やすい

・位置調整はパッドコントローラーがおすすめ

・耳より目で合わせるのがおすすめ

 

もちろんこの運用が正解ではないですが、参考になれば幸いです。

 

おまけといってはなんですが普段使っているnanoPad2用のMIDIマッピングを置いときます。nanoPad2を接続し、MIDI→IMPORT で同梱のnanoPad2RekordboxLyric.csvを読み込んでみてください。

 

 

 

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