みなさん、特にアニクラVJの方々に人気のVJソフト(VDJソフト)ってやっぱりVirtualDJだと思います。
ほとんどの人はまあ、DJ2GO2Touchとかで操作してるんじゃないでしょうか。初期設定もされてるので即戦力です。
ただし人によっては2動画合わせるのに9000円か・・・と思う人がいたり、俺はミニマリストだからコントローラーなんていらないだったり。VirtualDJ用のMIDIコンを導入したいけどUSBポートが足りない・・・しハブとかつなぐと設営複雑になる・・・とかでMIDIコンを使わず操作したい人も割と少なくないはずです。
しかしながら、マウスだけで操作するとなると結構忙しい。(ちゃんと操作したい合わせたいなら$299を払ってDJ2GO2やDDJ-200で操作しなさいってのはそれはそう)
そして、フリー版は一定時間コントローラー接続するとコントローラーが使用できなくなってしまいます。
そこで、キーボードマッピングをうまく使って頑張ろうみたいな話になります。
なんでこの記事を載せたかっていうと自分が現場で自PCをぶっ壊したと仮定して、ロゴ入りだとしても他の人のPCで応急導入できるソフトがVirtualDJだからです。
VLC+OBSでもいいですが設定複雑だし入れるソフトも多めなので、やばい!PC壊れた!ってなったり、詳しくなくても始めたい!ってなればやっぱりVirtualDJがいいと思います。ネット回線あれば10分あれば即席で環境が組めます。
私が壊したときのためにあとでサンプルマッピングも置いとくので持っていってください。
↓VLC+OBSについては下記。
さて、VirtualDJの何がいいかってのを復習しておくと、
・読める動画素材が多い
・ゲーミングPCじゃなくても快適に動く
・波形が見える
・誰でも使えるUI
という点です。
また、もちろんロゴを消すにはお金がかかるんですが、ロゴが右下固定(一定時間ごとにレゾリュームアベニュ-…と喋るとかじゃない)なので大きいイベントとかでロゴ入りで使うのは憚られますが、ラウンジ、練習会、身内イベなんかでちょっとポン出ししたい、とかもしものときのためのバックアップとして誰かのDJPCにインストールしておくのはいいんじゃないでしょうか。
いろんなコマンドに関してはらぴさんが記事を書いているのでそちらを参考にしてください。ここでも一部紹介します。
↓
①基本のマッピング
さて、操作をキーボードに割り当てるぞ!
右上の歯車マークをクリックして、マッピングでいじれる!
これで勝つる!!!
???????
なんだこれ?????
英語ばっかでわからん!
VirtualDJの動作指定ですが、ようはこういう「play_button」とか「set_cue 1」みたいなコマンドがキーごとに割り振られています。
VDJScriptと呼ばれます。
Scriptと呼ばれているゆえ、
プログラミング的でムズい。けど自由度が非常に高いです。
「動作Aを○秒でやってほしい」「フェーダーを途中で止めてほしい」みたいな命令ができます。(今回使うのはクロスフェーダーくらいのものですが)
基本ですが、
まず「キー」ってところをクリックし、割り当てたいキーを押します。
(Ctrlなども可)
下にスポイトマークあるのでそれを押して、Virtual DJ上のアサインしたいボタンをクリックします。
この状態だとmaster deck、つまり選択されたデッキにこのショートカットが作用します。
しかしながら、deck 1だけ動かしたい、deck 2だけ動かしたいみたいなのもあるかもしれません。
そういうときは 「deck 1 (コマンド)」を足して記述しましょう。
「deck 1」「deck 2」「deck left」「deck right」「deck active」などを先頭に入れると作動させたいデッキを選択できます。
ちなみに、「deck 1をマスターデッキにする⇔deck 2をマスターデッキにする」、の機能は
「select」でアサインできます。
②再生位置&速度関連
ポン出しVJで重要な再生位置関連ですが、実はいろんなスクラッチを各キーにアサインできます。
動画の場合なら「touchwheel」とかがおすすめです。
このホイール系ならプレイ中の微調整でも動画が飛んだ感じがしないのでいいかと。
touchwheelはそのあとの数値により速度が変更できます。
ここで一工夫。基本的には再生してるとき動画は先に進んでるわけなので
早送り(+)と巻き戻し(-)の速度レートを変えておくことをおすすめします。
ようはDJ2GO2などお皿(プラッター)がある機種で頭出しや調整をするとき、巻き戻しのほうがいっぱい皿を回しますよね。その感覚の違いを数値でいれてやります。
おすすめは早送り→「touchwheel +0.5」、巻き戻し→「touchwheel -0.7」です。
人によっては「jogwheel」が合うかもです。お好みで。
このほか、BeatJumpも設定してあげるといいです。
これは再生位置飛びますが一気に調整できるので非常に便利です
「beat jump pad ○」で指定できます。
ようはbeatjumpを選んだときに出てくるボタンをアサインできます。
たとえば2拍戻りたいなら「beat jump pad 3」、8拍進みたいなら「beat jump pad 8」をアサインする感じになります。
また、テンポ(pitch)に関しては「pitch」でアサインできます。
絶対値と相対値でアサインできますが、まあ相対値でいいと思います。
「pitch +0.5%」、「pitch -0.5%」などで。
もとの速度に戻すpitch_zeroもどこかにアサインしておくといいでしょう。
大まかな調整→beat jump
細かい調整→touchwheel/pitch
みたいな感じで使い分けるといいでしょう。
③Hot Cue
これもbeat jumpと同様で、「hot _cue ○」で設定できます。
消すときはcueを右クリックか「delete cue ○」で。
④ヘッドホンモニター
ヘッドホンでモニターするボタンは「pfl」でアサインできます。
pflは特にAudioのタブに切り替えてマウスで操作するのが面倒なのでキーマッピングで完結すると便利です。
ちなみにキーボードマッピングをする際は本体にヘッドホンを挿して聴くことになると思うので、マスターの音量をゼロにするのをおすすめします。
(DJと違いマスター音を聴くことはそんなにないかと思うので。)
⑤クロスフェーダー/ビデオトランジション
キーボード操作が一番嫌煙される理由がたぶんこれです。クロスフェーダーがないからマウスでやらなきゃいけないのが大変。
といってもクロスフェーダー的なものは実はアサイン可能です。
パターンとしては3種。
1.押すごとにビデオを切り替える
「auto_crossfade」または「video_transition」で。
アサインしたキーを押すたびに左右切り替わるのでキーボードにも負担は大きくないはずです。
方向指定したい場合は 「auto_crossfade 0%」(左)「auto_crossfade 100%」(右)のように指定します。
デフォルトではゆっくりですが、カットのように一瞬で(カッと・・・w)切り替えたいときはcrossfaderで記述するとよいでしょう。
「crossfader 0%」「crossfader 100%」で左右一気切り替えができます。
2.押すごとに±10%になるスライダーをつくる
「crossfader +10%」と「crossfader -10%」みたいにアサインすればOKです。
10回「crossfader +10%」をアサインしたキーを押せばビデオが完全に切り替わります。
3.キーボードをシャーってやるタイプのスライダーをつくる
キーボードに物理的負担はかかりますがシャーってやるタイプのスライダーができます。
キーボードの1列に対して、「crossfader 0%」-「crossfader100%」をアサインすればOKです。
このタイプのキーボードアサインと1.の「auto_crossfade」を併用するといい感じになるかと思います。
0%と100%のキーをうまく使えばカットやチラ見せも可能です。
⑤ループ関連
これはキーボード使うか使わないかに関わらず設定しとくといいやつです。
「deck ○ repeat_song」というコマンドを入れると、そのデッキの動画や音声を再生し終わったあと頭に戻って再生してくれます。
deck 1 repeat_song & deck 2 repeat_song & deck 3 repeat_song & deck 4 repeat_song
↑これをコピペしてONINITってところに入れてください。再起動したときからオートループかかるようになります。
VJで短いループ素材等扱う場合は必須のマッピングです。アニソンでDJがフルがけしたときとかにも。
ひとつだけ注意で、VirtualDJをDJ用にも使ってる人はこれ入れとくと曲でもループするので、適当なコマンドで発動するようにするなりマッピングを分けるなりしたほうがいいです。
ということでざっくり使うコマンドをまとめました。エフェクトやらトランジションなどを含めるともっとあるのですが、とりあえずは今回はプレーンな動画再生で使うものだけをピックアップしました。
注意ですがVirtualDJをアクティブにしないとキーボードマッピングが効かないため必ずアクティブにしてから使ってください。また、どうしてもMIDIコン使うって場合はアクティベートしとくとよいかと思います。
(最新版でMIDIコンごとにアクティベートできるようになりましたが5000-10000円程度かかりロゴが残ったままになるので本格的にやるならProライセンスを購入しておくのもありかと。)
サンプルキーボードマッピング
以下、サンプルキーボードマッピングを配布します。
使いやすいかはわかりませんが使ってみてください。
MIDIコンをつかってる人が補助やバックアップとして使うのもありかもしれません。
特徴
2layer向け。
・誤動作を防ぐためにCtrlやShiftと各種キーで動作する仕組みに。(MacbookはCommandキー。)
・キーボードによるクロスフェーダー機能あり(Ctrl+「Z」「X」「C」 「V」「B」「N」「M」「,」「.」「/」「\」)
・Dosparaや一部の英字キーボード向けのマッピングも一応準備しました。「/」が右端のパターン。(#2とかいてあるやつです)
・Macbook向けも一応準備。
・Ctrl+「A」「S」でゆっくり切り替えができます。
・数字キーにホットキュー。Ctrl+「1」-「8」に。
・ONINITにループあり
・位置・速度調整系の機能を充実化。
「←」「→」に「touchwheel」。
Ctrl+「←」「→」に「BeatJump±4」。
Shift+「←」「→」に「BeatJump±8」。
「↑」「↓」に「pitch±0.5%」。
・Tabで左右デッキ切り替え
・左右pflを「[」「]」にアサイン。
・Manual(pdf)つき。
・過去に作った例文集も入ってます。応用的な使い方したい人は見てみてください。
・Windows向けです。Macbookのアサインも入れておきました。
ポン出しVJに特化しておりDJには非常に使いづらいかもなので、VirtualDJでDJやる/やってるという方は必ず前のマッピングのバックアップをとっておいてください。
もちろんこのマッピングが正解ではないので使いやすいようにカスタマイズすることを強くおすすめ致します。
余談ですがフリー版のVirtualDJをSpoutで他ソフトに飛ばすとロゴが消えます
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