ごーぐる部-「ゼロ(円)から始めるVJ生活」

初級者でWindowsなアニソンVJが自分なりにいろいろ書いた備忘録。Resolume/RekordboxLyric/OBSVJ等の記事が多めだと思います。

Virtual DJをOBS Studioで拡張する

過去のまとめ記事的な感じになります。

 

 

 

この前も言ったとおり、VirtualDJはアニクラ界隈においてユーザーが多いわけです。

 

しかしながら、カメラがうまく取り込めなかったり、Screen Grabがあるにはあるけど面倒・・・だったりと

 

かといって単体グラフィックス(グラボ)がないPCでResolumeを入れると非常に重い・・・

 

ということでVirtualDJを拡張するために、OBS Studioを導入しようという話になります。

 

VirtualDJとOBS連携するとどういうことができるの?

 

①汎用素材へ飛ぶのが楽になります。

アニクラのように素材がない・・・ってときに汎用素材へ飛ぶときのUIが人によってはわかりやすくなります。あと非再生時に再生しないので軽いかも。

(VirtualDJでもコマンド打てばいけますが)

あと「VLCビデオソース」を使って素材ガチャみたいなのができます。(応用編で説明)

 

②画面キャプチャができます

画面キャプチャができるので、他のソフトを一時的に表示しておくことが可能です。

 

ブラウザから画面切り取ったりKaunaとかGL Mixerみたいなソフトと併用することにより様々なソフトをVJユースすることが可能です。

 

ビデオキャプチャーをつなぐと簡易ミキサーになります

 

こういうビデオキャプチャをつなぐと簡易ミキサーになります。もちろんある程度の遅延があったりはしますが、気にならない人には気にならない程度かと。

 

人によってはVirtualDJとTouchViZの入ったiPadでいい感じに負荷を分散させながらVJすることが可能になります。

 

もちろんVirtualDJにもカメラ取り込み機能はありますが、うまく動作しなかったり1レイヤーを専有してしまったりとあんまり運用がしやすいとはいえないです。

 

 

 

④再生できないときなどの応急処置

あと、何らかの理由でVirtualDJを再起動して立て直したいときのバックアップにもいいかもしれません。あとDJが非対応の動画渡してきたときの対処としてVLCが使えます。

 

VLCの導入方法は「フリーソフトだけでポン出しVJ」を参照してください。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

⑤スペクトライザー表示

 

OBSのプラグインとしてSpectrizerというものがあり、導入するとオーディオスペクトルを表示できます。

素材ないときとかRemixでそれっぽくしたいときなんかに。

 

f:id:ino2408m:20210618151641p:plain

obsproject.com

 

VirtualDJにもSpectral的なエフェクトがありますがこれは再生している音楽に依存するのでマイクに反応させたいときはこちらで。

 

いろいろ紹介してきましたがOBS Studio自体がいろんな入力に対応しておりそれを全画面プロジェクターで出せたりソースごとにウィンドウプロジェクターで出せたりするので、AtemMiniシームレススイッチャーみたいな使い方ができます。

 

f:id:ino2408m:20210618160630j:plain

 

www.blackmagicdesign.com

 

なのでVirtualDJでポン出しのみ行うタイプのVJの場合、PCをミキサーとして運用し2人以上でのノンストップ交替VJが可能ということになります。(クラブVJみたいなのはさすがにずれるかもですが)

 

ということでSpoutでVirtualDJをつないでみましょう。

 

Virtual DJにSpoutを導入する

 

VirtualDJのSpoutですが、今のVerはGithubにあるものを使います。

 

github.com

最新版で問題ないかと。

 

この「x64」フォルダの中身「SpoutSender.dll」と「SpoutReceiver.dll」をドキュメント→「VirtualDJ」→「Plugins64」→「VideoEffect」フォルダの中に入れてください。

 

(もしVirtualDJの32bit版使ってる人いたら「Win32」フォルダの中身を「Plugins」→「VideoEffect」へ。)

f:id:ino2408m:20210618162146p:plain

 

Spoutの本体の方もうまくいかないときSpoutSettingsを使うことがあるので一応ダウンロードしておいてください。

 

 

leadedge.github.io

 

f:id:ino2408m:20210506020958j:plain

上記のところからSpoutをダウンロード。

 

OBS StudioにSpoutを導入する

 

お手持ちのOBS Studioに「obs-spout2-plugin」を導入します。

 

github.com

発行元が不明・・・となりますがおそらくウイルスとかはない・・・はず。

 

基本的にインストールするだけでOBSに自動で入ります。

OBSのVerが28以降であれば以下の方を使って下さい。

 

github.com

 

Virtual DJ→OBS Studioの設定

 

これでVirtualDJ→Spout→OBS Studioの設定が完成しました!

 

VirtualDJからOBSに像を飛


ばしてみましょう。

 

VirtualDJからOBSに動画を飛ばすには「Video FX」から 「Spout Sender」をONにします。

 

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最大化して動画再生されますが「閉じる」ではなく「最小化」で。

 

次にOBSでシーンをつくります。右クリックか+で「Spout2 Capture」。

そのあとの画面で「VDJSpoutSender64Master」を選択。

f:id:ino2408m:20210618165824j:plain

f:id:ino2408m:20210618165647j:plain

貼られたもののサイズを直します。右クリック→変換→画面に引き伸ばして置く、でちょうどいいサイズに。

 

f:id:ino2408m:20210618170800j:plain

 

あとSpoutの送受信がうまくいかないって人は下の記事を参照してください。おそらくグラボとかそのあたりの設定かと。

 

 

投影 

 

あとはほしいシーンをいろいろ作成しOBSの全画面プロジェクターで投影するだけです。

 

全画面プロジェクターで投影する前にカーソル非表示と最前の設定をしておきましょう。

 

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全画面プロジェクターは右クリックして全画面プロジェクター(プレビュー)で出せます。

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もしスタジオモードを使ってフェーダー(半混ぜとか)をしたいような場合はスタジオモードに切り替え、「プレビュー」でなく「番組」をプロジェクターに出しましょう。

f:id:ino2408m:20210618163937j:plain

 

これで投影が完了します。

 

応用

ビデオキャプチャをつなぎスイッチャーをつくる

 

ビデオキャプチャを使ってスイッチャーっぽく運用したい場合は、ビデオキャプチャをつなぎ、ソースとして「映像キャプチャデバイス」でシーンを作成してください。

上記と同じく貼った後に「右クリック→変換→画面に引き伸ばして置く」を忘れずに。

 

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↓こんな感じでやや遅延はあるもののシームレスに切り替えられます。

(ただ受け取り側のPCが落ちるともうひとりのPCも巻き添えになる)

 

 

もし現場でミキサーが壊れた!って場合、OBSが入ってるPCとビデオキャプチャー二本で即席でスイッチャーを作ることもできます。

 

切り替えはショートカットでもマルチビューでもお好みで。

 

ゆっくり混ぜたいとか途中で止めたいならスタジオモードを使いフェーダーを途中で止めるといいでしょう。

 

②ランダム動画再生シーンをつくる

 

VirtualDJ OnlyでVJしてるときに汎用素材ワンパターンかよ・・・と言われることはたぶん経験あるかもしれません。

 

一応説明しとくとVirtualDJには

「deck ○ load “ファイルの場所” & deck ○ play」というコマンドがあり、これを実行するととりあえず汎用素材が出る!って感じになります。

 

もちろんこれを複数のキーボードやMIDIコンショートカットにアサインしてカチカチするのもいいんですが、、OBS+VLCビデオソースでランダム再生した動画を流しとこうぜ!みたいにすると逃げ方のパターンが増えます。

 

 

やり方は簡単で、まずあらかじめ複数の素材を雰囲気ごとにフォルダ分けしときます。

 

シーンとしてVLC ビデオソースを追加。あと「プレイリストをループ再生」と「シャッフルする」にチェックを入れてプレイリストにフォルダを登録するだけです。

 

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プレイリストの入れ替えがやや面倒な所あるので、フォルダごとにシーンを作成することをおすすめします。

 

③OBS StudioからVirtualDJに絵を飛ばす

 

スタイルによってはVirtualDJ主体でたまにOBSから絵を借りたいという場合があるかもしれません。

 

その場合は、Spout Output SettingsでSpoutを吐く側ができます。

 

f:id:ino2408m:20210618174714j:plain

 VirtualDJで受け取るには、「SpoutReceiver」でいけます。

 

ただし、絵に対してのエフェクトとして動作するので、動画を読み込んだ状態で使ってください。

 

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ちなみに、これを発動させたいときはワンボタンで発動できると便利です。

コマンド載せとくのでぜひ使ってみてください。

 

video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 1 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 2 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 3 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 4 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

 

VirtualDJ2021の場合

 

video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 1 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 2 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 3 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 4 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

 

特に先程のランダム動画再生機能とP in Pを普段の方レイヤーの代わりに使えるというのは非常につよいはずです。

 

④ミックスシーンをつくる

 

ミックスシーンの作り方は以下記事を。

 

実はフィルタで輝度を落とすと単表示時の不透明度に影響出るので、グループ機能をうまく使ってね、というのが要約です。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

 

 

ほか応用的な使い方は以下の記事を参照してください。ようはVLCの代わりにVirtualDJが入ってると思ってもらえれば。

 

VLC Media PlayerなんかについてもVirtualDJの動画の再生形式が対応してないってときに緊急対策として使えるので導入しておくことをおすすめします。

 

 

↓あと、こちらはOBSの諸機能についていろいろ書いてある記事です。他に応用的な使い方したい人いれば役に立つかと。

 

note.com

 

 

今回は投影を前提としたパターンですが、これ最終出力がOBSなのでTwitch等の配信でもいろいろ使えるかと思います。

 

ぜひいろいろ使ってみてください。

 

 

 

余談ですがフリーのVirtualDJからSpoutをOBSに飛ばすとロゴが消えます 

 同時公開した以下の記事もよろしくお願いします。

 

 

 

VJにおけるVirtualDJ用キーボードマッピングについて考えてみた+サンプルキーボードマッピング配布

みなさん、特にアニクラVJの方々に人気のVJソフト(VDJソフト)ってやっぱりVirtualDJだと思います。

 

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ほとんどの人はまあ、DJ2GO2Touchとかで操作してるんじゃないでしょうか。初期設定もされてるので即戦力です。

 

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ただし人によっては2動画合わせるのに9000円か・・・と思う人がいたり、俺はミニマリストだからコントローラーなんていらないだったり。VirtualDJ用のMIDIコンを導入したいけどUSBポートが足りない・・・しハブとかつなぐと設営複雑になる・・・とかでMIDIコンを使わず操作したい人も割と少なくないはずです。

 

しかしながら、マウスだけで操作するとなると結構忙しい。(ちゃんと操作したい合わせたいなら$299を払ってDJ2GO2やDDJ-200で操作しなさいってのはそれはそう)

そして、フリー版は一定時間コントローラー接続するとコントローラーが使用できなくなってしまいます

 

そこで、キーボードマッピングをうまく使って頑張ろうみたいな話になります。

 

なんでこの記事を載せたかっていうと自分が現場で自PCをぶっ壊したと仮定して、ロゴ入りだとしても他の人のPCで応急導入できるソフトがVirtualDJだからです。

 

VLC+OBSでもいいですが設定複雑だし入れるソフトも多めなので、やばい!PC壊れた!ってなったり、詳しくなくても始めたい!ってなればやっぱりVirtualDJがいいと思います。ネット回線あれば10分あれば即席で環境が組めます。

 

私が壊したときのためにあとでサンプルマッピングも置いとくので持っていってください。

 

VLC+OBSについては下記。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

さて、VirtualDJの何がいいかってのを復習しておくと、

 

MIDIやキーボードマッピングが細かく行える

・読める動画素材が多い

・ゲーミングPCじゃなくても快適に動く

・波形が見える

・誰でも使えるUI

 

という点です。

 

 また、もちろんロゴを消すにはお金がかかるんですが、ロゴが右下固定(一定時間ごとにレゾリュームアベニュ-…と喋るとかじゃない)なので大きいイベントとかでロゴ入りで使うのは憚られますが、ラウンジ、練習会、身内イベなんかでちょっとポン出ししたい、とかもしものときのためのバックアップとして誰かのDJPCにインストールしておくのはいいんじゃないでしょうか。

 

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いろんなコマンドに関してはらぴさんが記事を書いているのでそちらを参考にしてください。ここでも一部紹介します。

www.virtualdj.com

 

①基本のマッピング


さて、操作をキーボードに割り当てるぞ!

 

右上の歯車マークをクリックして、マッピングでいじれる!

これで勝つる!!!

 

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???????

 

なんだこれ?????

 

英語ばっかでわからん!

 

VirtualDJの動作指定ですが、ようはこういう「play_button」とか「set_cue 1」みたいなコマンドがキーごとに割り振られています。

 

VDJScriptと呼ばれます。

 

sites.google.com

 

Scriptと呼ばれているゆえ、

プログラミング的でムズい。けど自由度が非常に高いです。

 

「動作Aを○秒でやってほしい」「フェーダーを途中で止めてほしい」みたいな命令ができます。(今回使うのはクロスフェーダーくらいのものですが)

 

 基本ですが、

 

まず「キー」ってところをクリックし、割り当てたいキーを押します。

(Ctrlなども可)

f:id:ino2408m:20210617001619j:plain

 

下にスポイトマークあるのでそれを押して、Virtual DJ上のアサインしたいボタンをクリックします。

 

f:id:ino2408m:20210617002542j:plain

 

f:id:ino2408m:20210617003007j:plain

f:id:ino2408m:20210617003108j:plain

この状態だとmaster deck、つまり選択されたデッキにこのショートカットが作用します。

 

f:id:ino2408m:20210617004828j:plain

 

しかしながら、deck 1だけ動かしたい、deck 2だけ動かしたいみたいなのもあるかもしれません。

 

そういうときは 「deck 1 (コマンド)」を足して記述しましょう。

 

「deck 1」「deck 2」「deck left」「deck right」「deck active」などを先頭に入れると作動させたいデッキを選択できます。

 

 

f:id:ino2408m:20210617005123j:plain

 

ちなみに、「deck 1をマスターデッキにする⇔deck 2をマスターデッキにする」、の機能は

「select」アサインできます。 

 

②再生位置&速度関連

ポン出しVJで重要な再生位置関連ですが、実はいろんなスクラッチを各キーにアサインできます。

 

動画の場合なら「touchwheel」とかがおすすめです。

このホイール系ならプレイ中の微調整でも動画が飛んだ感じがしないのでいいかと。

touchwheelはそのあとの数値により速度が変更できます。

 

ここで一工夫。基本的には再生してるとき動画は先に進んでるわけなので

早送り(+)と巻き戻し(-)の速度レートを変えておくことをおすすめします。

ようはDJ2GO2などお皿(プラッター)がある機種で頭出しや調整をするとき、巻き戻しのほうがいっぱい皿を回しますよね。その感覚の違いを数値でいれてやります。

 

おすすめは早送り→「touchwheel +0.5」、巻き戻し→「touchwheel -0.7」です。

 

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人によっては「jogwheel」が合うかもです。お好みで。

 

このほか、BeatJumpも設定してあげるといいです。

 

これは再生位置飛びますが一気に調整できるので非常に便利です

 

beat jump pad ○」で指定できます。

 

ようはbeatjumpを選んだときに出てくるボタンをアサインできます。

 

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たとえば2拍戻りたいなら「beat jump pad 3」、8拍進みたいなら「beat jump pad 8」をアサインする感じになります。

 

 

また、テンポ(pitch)に関しては「pitch」でアサインできます。

 

絶対値と相対値でアサインできますが、まあ相対値でいいと思います。

 

「pitch +0.5%」、「pitch -0.5%」などで。

もとの速度に戻すpitch_zeroもどこかにアサインしておくといいでしょう。

 

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大まかな調整→beat jump

細かい調整→touchwheel/pitch

みたいな感じで使い分けるといいでしょう。

 

 ③Hot Cue

これもbeat jumpと同様で、「hot _cue ○」で設定できます。

消すときはcueを右クリックか「delete cue ○」で。

 

④ヘッドホンモニター

 

ヘッドホンでモニターするボタンは「pfl」でアサインできます。

 

pflは特にAudioのタブに切り替えてマウスで操作するのが面倒なのでキーマッピングで完結すると便利です。

 

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ちなみにキーボードマッピングをする際は本体にヘッドホンを挿して聴くことになると思うので、マスターの音量をゼロにするのをおすすめします。

(DJと違いマスター音を聴くことはそんなにないかと思うので。)

 

 

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⑤クロスフェーダー/ビデオトランジション

キーボード操作が一番嫌煙される理由がたぶんこれです。クロスフェーダーがないからマウスでやらなきゃいけないのが大変。

 

といってもクロスフェーダー的なものは実はアサイン可能です。

 

パターンとしては3種。

 

1.押すごとにビデオを切り替える

auto_crossfade」または「video_transition」で。

 

アサインしたキーを押すたびに左右切り替わるのでキーボードにも負担は大きくないはずです。

 

方向指定したい場合は 「auto_crossfade 0%」(左)「auto_crossfade 100%」(右)のように指定します。

 

デフォルトではゆっくりですが、カットのように一瞬で(カッと・・・w)切り替えたいときはcrossfaderで記述するとよいでしょう。

crossfader 0%」「crossfader 100%」で左右一気切り替えができます。

 

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2.押すごとに±10%になるスライダーをつくる

crossfader +10%」と「crossfader -10%」みたいにアサインすればOKです。

 

10回「crossfader +10%」をアサインしたキーを押せばビデオが完全に切り替わります。

 

3.キーボードをシャーってやるタイプのスライダーをつくる

 

キーボードに物理的負担はかかりますがシャーってやるタイプのスライダーができます。

 

キーボードの1列に対して、crossfader 0%」-「crossfader100%」アサインすればOKです。

 

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このタイプのキーボードアサインと1.の「auto_crossfade」を併用するといい感じになるかと思います。

 

0%と100%のキーをうまく使えばカットやチラ見せも可能です。

 

⑤ループ関連

これはキーボード使うか使わないかに関わらず設定しとくといいやつです。

 

「deck ○ repeat_song」というコマンドを入れると、そのデッキの動画や音声を再生し終わったあと頭に戻って再生してくれます。

 

deck 1 repeat_song & deck 2 repeat_song & deck 3 repeat_song & deck 4 repeat_song

 

↑これをコピペしてONINITってところに入れてください。再起動したときからオートループかかるようになります。

f:id:ino2408m:20210616210029j:plain

 

 

VJで短いループ素材等扱う場合は必須のマッピングです。アニソンでDJがフルがけしたときとかにも。

 

ひとつだけ注意で、VirtualDJをDJ用にも使ってる人はこれ入れとくと曲でもループするので、適当なコマンドで発動するようにするなりマッピングを分けるなりしたほうがいいです。

 

 

ということでざっくり使うコマンドをまとめました。エフェクトやらトランジションなどを含めるともっとあるのですが、とりあえずは今回はプレーンな動画再生で使うものだけをピックアップしました。

 

注意ですがVirtualDJをアクティブにしないとキーボードマッピングが効かないため必ずアクティブにしてから使ってください。また、どうしてもMIDIコン使うって場合はアクティベートしとくとよいかと思います。

(最新版でMIDIコンごとにアクティベートできるようになりましたが5000-10000円程度かかりロゴが残ったままになるので本格的にやるならProライセンスを購入しておくのもありかと。)

 サンプルキーボードマッピング

 

以下、サンプルキーボードマッピングを配布します。 

使いやすいかはわかりませんが使ってみてください。

MIDIコンをつかってる人が補助やバックアップとして使うのもありかもしれません。

 

www.dropbox.com


www.dropbox.com

 

特徴

2layer向け。

・誤動作を防ぐためにCtrlShiftと各種キーで動作する仕組みに。(MacbookはCommandキー。)

・キーボードによるクロスフェーダー機能あり(Ctrl+「Z」「X」「C」 「V」「B」「N」「M」「,」「.」「/」「\」

・Dosparaや一部の英字キーボード向けのマッピングも一応準備しました。「/」が右端のパターン。(#2とかいてあるやつです)

Macbook向けも一応準備。

Ctrl+「A」「S」でゆっくり切り替えができます。

・数字キーにホットキュー。Ctrl+「1」-「8」に。

・ONINITにループあり

・位置・速度調整系の機能を充実化。

」「」に「touchwheel」。

Ctrl+「」「」に「BeatJump±4」。

Shift+「」「→」に「BeatJump±8」。

「↑」「↓」に「pitch±0.5%」。

Tabで左右デッキ切り替え

・左右pflを「[」「]」にアサイン。

・Manual(pdf)つき。

・過去に作った例文集も入ってます。応用的な使い方したい人は見てみてください。

Windows向けです。Macbookアサインも入れておきました。

 

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ポン出しVJに特化しておりDJには非常に使いづらいかもなので、VirtualDJでDJやる/やってるという方は必ず前のマッピングのバックアップをとっておいてください。

 

 もちろんこのマッピングが正解ではないので使いやすいようにカスタマイズすることを強くおすすめ致します。

 

 

余談ですがフリー版のVirtualDJをSpoutで他ソフトに飛ばすとロゴが消えます

 

同時公開した下の記事もよろしくお願いします

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

 

Sound 2 Light+Touch Designerを使ってResolumeでAutoBPM(+OSC応用)

VDMXとかも最近いじってて思うのが、Resolumeにもマイクから自動でBPM検知するやつほしくね?ってことです。

 

これがあればBPM同期した絵が自動で出てくるのでお酒が飲めるし自分がつぶれてもResolumeくんが頑張ってくれる!よりBPMに即した表現ができ、頭のリソースを別の表現に割いたり、省力化してVJできるようになります。

 

でもResolumeにはAutoBPMがない・・・

 

ので他のソフトからBPM検知して送ってみては・・・?みたいな話になります。

 

iPhoneアプリであるbeat detectを使った方法はSzkさんのブログのほうにありますのでこちらを参照してください。(こちらはAbletonLinkといまた別の規格を使っています)

 

szkhaven.com

 

用語説明

 新しい用語がひとつ。

 

・OSC(Open Sound Control)

次世代のMIDI的な規格の一です。

MIDIがどちらかというとコントローラー⇔各種ソフトみたいな通信を行うのに対し、OSCはソフトからソフトへ比較的直接信号のやり取りをしたい、みたいなスタンスで作られてる感じがします。

 

このブログを見てる人にいうなれば、「NDIのMIDIコン版」みたいなイメージがわかりやすいかと。

 

通信ですが、IPアドレスポートを指定して行います。

 

 

f:id:ino2408m:20210530094720j:plain


Resolumeを例に上げると、フェーダーに「composition/layers/1/video/opacity」みたいなコードのようなもの(OSCアドレス)が当てられていて、同じポート内でこのアドレスに対して命令を送るとResolumeに反映されるわけです。

 

f:id:ino2408m:20210530094559j:plain

 

何ができるか、というとほかのソフトからほかのソフトに命令をダイレクトに送れます。

 

そして以下の特徴があります。

 

MIDIよりダイレクトに制御可能(ONにしておけばマッピングがいらない)

・値をほかのソフトに返すことも可能

・LAN内ならほかのPCやiPadアプリから信号を送れる

 

詳しくは以下のサイトを見てください。

reg.s63.xrea.com

 

 使用するソフト

 

・Sound2Light

 

音声入力を解析し、OSC信号に変換してくれるソフト。

 

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BPMだけじゃなく音の各成分をOSC信号に変換できるのが強みです。

 

音響反応でいろいろやりたい人もResolumeのデフォルトの音響反応より高機能で帯域をマウスで簡易に選択できるため有効なツールだと思います。

 

github.com

 

・TouchDesigner

f:id:ino2408m:20210530101712p:plain

以前こちらのブログで仮想MIDIコンの作り方について紹介しました。

 

↓基本的な信号変換などについてはこちらの記事も読んでみてください。

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

非商用に限り無料です。

 

derivative.ca

 

何に使うか、というとOSCのメッセージを変換するのに使います。

 

本来は嚙ませなくてもいけるのでは・・・?なんですが、

 

・現時点でSound2LightにはBPM Targetに任意のOSCアドレスを入れられないバグがあり、現時点で修正されていない

BPMがおかしくなったときにMIDIコンで即座に切り離すことができない

 

といった理由でTouch Designerを通すことになります。

 

もちろん詳しい人であればTouchDesignerだけでBPM検知をしてResolumeに送ることができるにはできるのですが、今回の方法の方が導入しやすかったり、いろんなパラメータをプレイ中でも変えやすいと思います

 

下準備

1.IPアドレスを確認

 

OSCの下りで言った通り、IPアドレスが通信に必要なので最初にIPアドレスを調べます。

 

Windowsマーク右クリック→ファイル名指定して実行→cmd→ipconfigという人によってはおなじみの手順です。

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このうち下の方の「IPv4アドレス」を控えておきます。

 

また、ファイアウォール等によって通信がうまく行えないこともあるので、必要に応じて設定しておきます。

 

2.Sound2Light、Resolumeの設定

 

デフォルトのポートはSound2Lightで「8000」、Resolumeで「7000」なのでそのままで大丈夫かと思います。(Sound2LightからResolumeに直接OSC送りたい場合などはへ統一してください。)

 

Sound2LightのSettingsよりOSC IP Adressにさきほど調べたIPアドレスを入れます。

 

Portは変更しなくてもいいですがほかのソフトと競合する場合は変更してください。

 

その下のInputから入力を選びます。USBマイクやオーディオインターフェース等使いたい入力を選んでください。

 

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Resolume側ですが「Avenue→Preferences」の「OSC」から「OSC Input/OSC Output」をONにします。

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とりあえずこれでこの2ソフトについては設定OKです。

 

 

Touch Designerを組む

Touch DesignerでOSCアドレスとポートを変換します。

 

Touch Dedignerですが初期設定だと画面アクティブじゃない状態では処理を行わないようになってるので、「Preference」より「Stop Playing when Minimized」を✕にします。(これをしないとTouchDesignerがアクティブじゃないときに機能が使えません)

 

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1.右クリックからAdd Operaror。CHOPの中から「OSC In」を選んでオペレーターを追加します。

「Network Port」にSound 2 Lightのポート(設定変更してなければ8000)を入れます。

うまくつながれば下図のようにオペレーターが入力を拾ってくれます。

f:id:ino2408m:20210530114903j:plain

 

 

2.CHOPより「Select」を追加し、「OSC In」と繋げます。

Channel NamesとRename fromに「s2l/out/bpm」(右の黒三角から選択可)、Rename toにResolumeのBPM制御アドレスである「composition/tempocontroller/tempo」を入れます。(ほかのソフトの場合でもそのソフトのBPM制御アドレス入れれば制御できます)

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ちなみにこのBPM制御アドレスはResolumeでいうとここにあります。

 

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3.次に「OSC Out」を繋ぎ、今度はResolumeが受け取るポート(デフォルトで7000)を指定します。Numeric Formatは「Int」で。

 

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これでResolumeにSound2LightからBPMが送られていればひとまずはOKです。

 

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BPM連動ON/OFFを切り替えられるようにする

 

ですが、この状態だとBPMがおかしい状態になったとき切り離すことができません。(Trapとかのジャンルだと四つ打ちじゃないのでそのときにBPMおかしくなったりすることはある)(BPM大幅に変わったときにはBPM検知が10秒くらいは遅れる)

 

そういうときのために、MIDIコンなどによって切り離す機能をつけます。

ただ、TDにMIDIコンで入力入れてそれをResolumeに入れてる場合、「MIDIコンが2台のソフトで取り合いになりどちらかのソフトで動作しなくなる」問題が起こりえます。

 

BPMSyncのためだけにMIDIコン一台を入れるのもなんかなあ・・・という人もいるのでここはいろいろ工夫必要な点です。

 

TouchDesignerでMIDIコン変換していれば特に問題なくいけるのですがこの点に関しては一応代替策はあるのであとでフォロー入れます。

 

LaunchPad等複数ソフト扱えるMIDIコンを普段使ってればそこのボタンに配置するのもありです。

 

この辺は運用によっても変わってくるので、そのスイッチングの部分だけ先に。

 

クリックできるボタンを押すとON/OFFが切り替えられるようなシステムについて。

 

分かりやすいように、MIDIコン等の入力を模したスイッチを置いときます。

 

Add Operator」から「COMP」→「Button」でButtonを追加します。このままでもいいんですが、いろんな入力が代わりにつけられるように押したときだけONになるモードにします。(「Button Type」「Momentary」に)

 

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ここにさきほどと同様「Select」をつなぎます。Channel Namesの横から入力をひとつだけ選択してください。

 

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その次にLogicを繋ぎます。これは入力が変化したときに対し1/0の値をスイッチ的に入れるCHOPです。

「Channel to OP」をToggleにすると、入力が0からほかの値になるたびに1⇔0を行き来する感じになります。

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さきほど作ったOSC Outをクリックし、Activeのところの+マークをクリック。

値に1が入ってる状態にします。

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次にLogic1の右下のキラキラマークみたいなやつを押してアクティブ状態にし、

先ほどの「oscout1」の「active」のところにドラッグアンドドロップし、「Export CHOP」

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で値を反映させます。

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すると以下のような感じになります。

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これでButtonの右下のキラキラマーク押せばボタンが使えるようになります。

 

ここまでで「ボタンをクリックすればBPMSynモード/Tapモードが切り替わる感じのシステム」が完成しました。

 

MIDIコンが独立している場合、もしくはTDで仮想MIDIコンを作っている場合はこのボタンの代わりに「MIDI In」CHOPでボタンをアサインすればOKです。

 

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Resolumeに直接MIDIコンをアサインしてる場合

 

プレイ中にTouch Dedignerの画面を開くのもなかなか手間なので、Resolumeの画面を閉じずに操作したい場合は「Resolumeの使わないかつところに」からTouchDesignerにOSCで命令送るのがいいかな・・・という所感です。

 

BPMの「-」ボタンから命令おくる例で。(本当はAbletonLINKのボタンにアサインしたかったのですが対応してませんでしたorz)

 

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1.Resolumeから割り当てたいボタンのアドレスを調べ、OSC OutPutをOnにします。

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2.次にPreferenceからOSCのOutputアドレスを設定し控えます。

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3.Touch Designerに戻り、先ほど作ったButtonの代わりにOSC Inを繋ぎ、ResolumeのOutputのポートを入れます。

 

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これを入力として使えば、ResolumeのTempo「-」ボタンを押すたびにBPMAutoのOn/Offが切り替えできます。

 

この-ボタンをMIDIコンにアサインすればMIDIコンでも動作します。

 

人によってはDashboardや空クリップのパラメーターにアサインするのもありかもしれません。

 

実際のプレイでの使い方

Sound2Light、TouchDesigner、Resolumeを立ち上げればOKです。

 

BPMRangeについては、Autoよりは手動のほうが急な変化なくていいかと。

 

下の一時停止ボタンは押すと最後のBPMで固定されてしまうので基本的には押さないようにしてください。

 

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あと、BPMは合うもののesyncはされないので、必要に応じて自分で行ってください。

 

精度ですが、音楽ジャンルが決まっててドラムが4つ打ちになってるイベントに関しては実用度高いです。アニソンやアニリミ等でもBPMゆっくり変化するパーティやDJさんの番手ではかなりいい感じに使えるかと。

 

逆に4つ打ちじゃない曲や急なBPM変化にはやや弱かったりします。頑張ってBPM検知しようとするものの迷子になることもなくはないので、BPMに関しては目視確認しつつたまにTapで補っていきましょう。

 

 

ということでSound 2 Light+Touch Designerを使ってBPM検知する方法でした。

 

 

あと、難しい・・・ってひとのために

今回のTDのプロジェクトファイル的なのを置いときます。

他の環境でうまく動作するかは分かりませんがとりあえず使ってみたいという方はぜひ。

 

・マウスボタンで動作するもの「s2l to resolume click.toe

・Resolumeの「-」ボタンで動作するもの「s2l to resolume osc.toe

 

ポートを確認しつつ使ってみてください。

 

 

www.dropbox.com

 

RekordboxLyricとOBSを併用する(画質低でも高解像度)

OBSと書いてありますが現場向けの記事になります。

以下の記事の補足として書いたものです。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

↓過去記事の動画ですが画質の違いがわかるかと思います。

www.youtube.com

 

RekordboxLyricなのですが、2021年5月時点で

画質「低」にした場合

 

Spoutで高解像度画像を出力し、そのSpoutを拾い、ビデオと合成してから低解像度で出力するというちょっと不思議な仕様になっています。

 

また、画質「高」にした場合、マシンに負担をかける、マシンスペックが必要となることもあります。

(Rekordbox6になってやや負荷は改善した感はあります)

 

また、現時点でRekordboxLyric関連の機能にはショートカットを設定できず、プレイ中の制御がしにくい難点があります。

 

フレームレートは落ちますが、画質低設定、フリーソフト同士の組み合わせでもそれなりにいい感じに乗せられる方法があるにはあるので紹介します。

 

RekordboxLyric+OBSの利点

・画質低でもリリックが高解像度で出力される

・色が白に固定される

・透明度の変更が可能

・リリック消したいときにホットキーで簡便に操作できる

・オーディオヴィジュアライザーソフトなどほかのソースを乗せられる

 

欠点

・デッキ変更ごとにホットキー操作が必要になる

・OBSでMIDIコンを使うことができない

・設営がやや煩雑になる

・色の変更がしにくい

 

必要なもの

・ダミープラグ

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ゲーミングPC用で端子があればMiniDP型がおすすめです。投影する端子と別のものでPCに対応してるものを選んでください。

 

www.amazon.co.jp

 

必要なソフト

・OBS Studio 

 

obsproject.com

 

・OBS Spout2 Plugin

 

github.com

 

 ・Rekordbox(Video/Lyric)

 

 まずはじめに

 

RekordboxLyricですが、公式ではSpout対応していないものの各デッキのLyricのモーションがSpoutもしくはSyphonとして飛んでいます。

 

Spoutについては過去記事を参照ですが、ようはRekordbox上でLyricをONにするとその時点でいろんなソフト(VDMXなどのResolumeなどのVJソフトや)で拾える状態になります。入切もできません。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

そしてこのSpoutですがプラグインを入れることによりOBS Studioで拾えます。

 

なので、OBS上で回りくどく合成してフルスクリーンプロジェクターで出力しようというお話です。

 

図解すると以下のような感じになります。

 

 

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Rekordbox側での設定

 

Rekordbox側から歌詞を他ソフトに飛ばすための設定は特にいりません。

 

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LyricをONにした時点でSpoutで反転歌詞が飛んでいます。

f:id:ino2408m:20210522135351j:plainダミープラグを指し、画面を拡張モードにしたのちRekordboxから画面出力します。(Rekordboxからの投影がやや面倒になるので本出力のHDMIなどは抜いておくことをおすすめします)

 

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つぎにLyricを両デッキとも「無効」にし、ダミープラグをダミープラグ画面にVideoのみフルスクリーンで出力します。(Lyricパネルは閉じないこと)

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以下のような状態になればOKです。

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OBS Studio側での設定

 

OBS Studio立ち上げる前に本出力用のHDMI挿しておきましょう。

 

 投影用のシーンを作りショートカットを設定していきます。

 

 1.Video用のシーンを追加する。

ダミープラグ挿さった状態だと画面キャプチャでその画面をダイレクトに拾えます。

 

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2.Lyric用のシーンを追加する。

 

Lyricは上述のSpout Pluginを入れれば追加のところにSpout2Captureがでてきてるのでそれで拾えます。

 

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デッキごとにSourceを作成することになります。

 

Spout Sendersより「Deck1_LS-Unity」を選択します。(この状態では黒文字白背景、上下反転ですがのちほど変換します)

 

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わかりやすいようにDeck1等と名前変えておきましょう。

 

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まずこれを上下反転します。

上下反転はソースを右クリックし、変換→垂直反転でいけます。

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次に白黒反転と透過です。白黒反転は、フィルタから色補正を追加し、コントラストを左端に振ると行えます。

 

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透過は、フィルタ「カラーキー」を追加し、「色キーの種類」をカスタム色、キーの色を黒にすると行えます。

 

不透明度もここで変更できるので必要に応じて設定してください。

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同じようにしてDeck2もつくります。

 

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Deck1とDeck2を作ったらグループ化しておくといいでしょう。

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次にホットキーを使ってDeck1のみ表示、Deck2のみ表示、どちらも表示/非表示を切り替えられるようにします。

 

Rekordboxとホットキーがかぶらないようにだけは注意してください。

 

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↑設定例です。

 

投影ですが右クリック→全画面プロジェクターで投影したい画面選択すれば出せます。

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実際のプレイ時はなかなかOBS開けないので、ウィンドウプロジェクターを出しておくと便利です。

 

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ウィンドウプロジェクターを常に真上にする設定は、設定画面にあります。

 

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これでRekordboxVideoとOBSを併用し、Lyricを高解像度で合成したり入切をショートカットで行うための設定ができました。

 

もちろんOBSを普通に配信のように運用すれば配信のときの利用法としても有効です。

 

RekordboxLyricの画質の粗さが気になるんだけど・・・な人やキーボードショートカットで制御したい人、オーディオビジュアライザ等別のソースも載せたい人はぜひこの方法を試してみて下さい。

 

 

RekordBoxVideo+Lyricの基礎的な使用法(+α)

RekordBoxVideo、ネット上にもあんまりTipsがないので一応私の方でも基礎記事落としておきます。

 

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まずはじめに

 

いきなりこういうことを言うのもあれなんですが、RekordboxVideoに関しては結構人を選ぶソフトな側面があります。要約すると以下のような特性があります。

 

長所

DVJ(DJしながらVJ)ができる

・UIが非常にわかりやすい(初見の人でも使いやすい)

・ライブラリーからの検索が使える。

・キューなどが複雑になったときの管理が他のソフトより楽。

RekordboxLyricが使える。

・imageやテキストが使いやすい。

 

短所

・プラッター(お皿)に関してはPioneer純正コントローラーしか使えない

MIDIマッピングが融通効かない

2デッキまで拡張機能やエフェクトも少ない

・他のソフトに映像を飛ばしたり他のソフトから映像拾ったりができない(Spout等がない)※無理やりやる方法はある(MacのみSyphonの送信は可能)

・機能の割にPCの必要スペックが高く動作も重い

・対応動画形式が他のVJソフトより限定されている

 

こういう人が使うのにおすすめです

・動画の変換形式が統一されておりその形式がRekordboxVideoに対応している

・DVJをやる機会が多い

・動画を流すタイプのVJの機会が多くクラブやRemixにあまり当たらない

RekordboxLyricを使いたい(ただしその特性上他のソフトと組み合わせて使うのが実はおすすめ)

・DJをやるためのPCがゲーミングノート等でありグラフィック性能が高い

・レコボユーザーだが明日VJやることになった

 

レコボリリック使えるようになるのは強いですが買い切りがいい、リリック使わない、VJだけやりたいなら正直VirtualDJ等ほかのソフトのほうがおすすめです

 

 ↓VJソフトの選び方はこちら

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

DVJ(DJしながらVJ)をする、他の機能目的でCreative以上のプランを契約しているなら選択肢に入るかなという感じです。複数端末で使えるようになるという点、サブスクで使える、あと初期設定がほぼいらないのは非常に強いですが、VJだけの用途としてRekordboxVideoを使うというのはできなくもないですがあまりおすすめはしません。

 

 

1.料金体系、契約、アクティベーション

料金体系ですが以前は買い切りでしたが今はサブスクしかありません。

Rekordbox5用のプランに契約してる人は継続できますが5用のプランの受付は終了してるので2021年現在Lyricだけのプランに加入したりレコボビデオを買い切ったりはできません。

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この右のCreativeプランに加入することになります

 

 

登録とアクティベーション

まずPionnerDJのアカウントをとり、公式サイトからログイン。プランというところから各種プランを購入できます。

 

rekordbox.com

 

 

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解約したいひとは下の詳細はこちらってところから行います。

 

次にRekordboxを開き、自分のアカウントにログインします。

ログインできたら、右上の「MY PAGE」→「PLAN」→「このコンピューターをアクティベートする」でアクティベートできます。

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(余談)アクティベートしなくてもリリックの体験機能は使えます。その際、歌詞の途中が★★★で表示されるのでその場合はアクティベーションがうまく行っていません。

 

2.やっといたほうがいい初期設定(グラボ設定・Spout関連)

 

やらなくてもいいといえばいいんですがやっといたほうがいい初期設定。難しいよ!ってひと、グラボがPCについてない人は飛ばしてもOK。

 

グラフィックボードSpout関連です。

 

RekordboxVideoってSpout対応してないんじゃ・・・

 

実はLyricの描画過程でSpoutを投げて自分で拾うみたいな挙動をするので、特にLyricを使う人はこの設定しといたほうが安定します。

 

SpoutとRekordboxのグラフィックプロセッサを統一します。デスクトップで右クリックして「NVIDIAコントロールパネル」を開き、

 

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その中の「3D設定の管理」→「プログラム設定」を確認します。

 

カスタマイズするプログラムを選択する」からRekordboxを選び、「このプログラム用の優先グラフィックプロセッサを選択する」の項目が「グローバル設定を使用する」または「高パフォーマンスプロセッサ」になっていることを確認してください。

(図はVirtualDJですがRekordboxを選択して設定してください)

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GPUついてないPCの場合「統合型グラフィック」に各ソフト設定してください。2ソフト間で違う描画処理にならないようにしてもらえればOKです)

 

次にSpoutの設定です。

 

Spoutのフォルダより「SPOUTSETTINGS」→「SpoutSettings.exe」を開きます。

 

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ゲーミングPC等であればOptimus global processorを「High performance」(ようはGPUでの処理)、そうでなければ「Integrated」(統合グラフィック)に設定。

 

上のAutoshareにチェック入ってれば外してください。

 

これをやっておくとLyricをOnにしたとき「Cannot create DirectX/OpenGL interopというメッセージが表示されなくなります。

 

Lyricを使おうとしたけど真っ暗なんですが・・・な人もこの設定をしてあげてください。

 

 

 3.基本的な使い方とトランジション(切り替え)

注意ですが動画を1回でも再生するとライブラリに入ってしまうので、ライブラリ全体から曲を検索して使ってるDJさんは現時点の全ライブラリをプレイリスト等にバックアップするなどしておくといいかと思います。

 

使い方についてですがまあRekordboxなのでそんなにUIは難しくないです。

 

レコボを起動し、環境設定からビデオ→ビデオ機能を有効にする、で有効化できます。

 

スペックに合わせて画質も調整してください。

 

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画質については、

高にすると結構スペック必要なのと低だと解像度高いプロジェクターでは目立つため、中がいいかな?というのが個人的な所見です。

 

この状態でVideoパネルを出すとRekordboxVideoが使えます。

 

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モニターへの投影の設定。

 

ようはサブディスプレイ等つないでおらずHDMI等でモニターやプロジェクターについないでるだけであれば拡張モードにしたうえで右上の矢印押すだけで投影できます。

 

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もし投影されている画面が違う!という場合はフルスクリーン投影されてる画面でダブルクリックするとウィンドウになるので、そのウィンドウを投影したい画面に持っていきまたウィンドウをダブルクリックすると目的の画面に投影できます。

 

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使い方ですがEverythingエクスプローラから各デッキやプレイリストに投げてDJプレイ同様に再生すれば動画が乗ります。実に簡単。DDJ-200とかWegoとかならコントローラーもほとんど設定されているので今すぐDJやDVJできちゃいます。

 

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また、今流してる音源に対し動画だけ変更したいような場合は、各動画が表示されている左右のウィンドウに対し動画をドラッグ&ドロップすればできます。

 

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音源を変えず動画だけ変更できるので、DJプレイ中に動画だけ変えたいときはこちらにドラッグ&ドロップです。

 

人によっては動画を事前に編集してくるスタイルではなく、もともと持っている音源に動画を載せたいというスタイルの人もいるかと思います。

 

そういう人はLinkという機能を使うことになります。

 

ここでひとつ重要な点。Linkは、音源と動画が両方ライブラリにないとできません

 

つまり、動画をライブラリに登録したのち、曲を各デッキ、動画をウィンドウに下記のようにドラッグ&ドロップすればLinkできるようになります。

 

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持ってる音源に合わせて動画を充てたい場合はこの方法になります。

 

2つの動画は下のクロスフェーダーまたは縦フェーダーの割合に応じて混ざります。

AV SYNCをOnにすると音のクロスフェーダーと動画のクロスフェーダーが連動します。ここは運用に合わせて変更してください。

 

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デフォルトでは縦フェーダーに合わせて動画の不透明度が変更になりますが、縦フェーダーに合わせて動画の不透明度が変更する機能のOn/Offについては設定に「チャンネルフェーダー」の項目があるのでそこから設定してください。

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 切り替え方、およびフェーダーが中間にあるときの挙動は右下「TRANSITION FX」で設定できます。

その右のボタンでもトランジションのしかたは変更できます。

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トランジション5つまでお気に入りに設定できます。

 

お気に入りも環境設定から設定でき、ここで設定しておくとAV SYNCの隣のFAVORITEから呼び出せるので大変便利です。

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お気に入りに登録したものはMIDIコン等でも呼び出せます。

 

4.エフェクト関連

エフェクト関連ですが、独特な操作体系となってます。

TouchFXと呼ばれるところが映像エフェクトなんですが、音のエフェクトと映像のエフェクトをリンクできたり、動画のXY軸を操作してかかり具合を調整できるのが面白いところです。

 

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X、Y方向のエフェクトを指定し、矢印の出現した画像上の一点をクリックしたりドラッグするとエフェクトがかかっていく仕様です。

 

エフェクトの強さはXで右、Yで上が強くなります。

 

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HOLDを押すとマウスを離してもエフェクトがONになります。

エフェクトをかけっぱなしにしたいときにはHOLD押しておきましょう。

 

右上の「AVSYNC」を入れると動画エフェクトに連動して音声にも変化がかかります。

 

エフェクト多用するDJさんであれば音と動画のエフェクトを連動させて面白いことができるかもしれません。

 

音声エフェクトと動画エフェクトの組み合わせも設定画面から変更できます。

 

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5.SlideShow

スライドショーについては、予め「フォト」ライブラリーでリストを作成しておいてそれをSLIDE SHOWというところにドラッグ&ドロップすることで使えます。

 

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このスライドショーの挙動ですが、

デッキ1に読み込み→デッキ2に次の画像を読み込み→数秒で自動で切り替えを繰り返す・・・みたいな挙動を自動でやるシステムなので動画再生と同時に使うことはできません。(ようは汎用動画と重ねて動きを出したり、はできない)

 

動画再生モードに戻したいときはかならず停止させてください。

 

あと、切り替え方は動画の方で使っていたそれまでのTransition FXに依存します。

 

スライドショーの順番がランダムか順番か、および切り替えの秒数は設定画面から決められます。

 

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6.Text/Image/Camera

 

Textを使ってDJ名入れたりImageでロゴ入れたり、あとWebカメラ等でDJを映したりの機能も一通りついています。

 

Textや画像使って酒を煽ったりそれを飲んでるDJをリアルタイムで映したりできるよ

 

こちらはスライドショーとは異なり、動画を再生しながらでも使えます。

 

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共通項目です。

ANIMATION→設定画面で設定したアニメーションの速さが調整できます。(TEXTとIMAGEのみ)アニメーション自体も回転とスライドのみです。

OPACITY→不透明度、ようは文字やロゴの濃さです。

SIZE→大きさです。振り切るとフルスクリーンサイズに。

 

ANIMATIONのパターンですが設定画面から設定できます。スクロール回転から選べます。

 

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右の四角いところにプレビューが表示されるかと思いきやここはただの位置調整です

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プレビューは中央に表示されますが右のONボタンを押さないと投影画面には反映されません。

 

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TEXT→テキストを直接ボックスに打ち込んで使います。

FONTでフォントや色を調整できます。

 

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SAVEを押すとメッセージがワンクリックで出せるようになります。

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IMAGEはOPENで各種ファイル開けます。GIFも使えますがアニメーションはしません。

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Cameraはプルダウンから接続されたカメラを選べます。

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Cameraはもちろんカメラにも使えますが、仮想カメラを通じていろんな入力を持ってくるためにも使えます。(擬似的に1デッキ増やしたい、って場合にも助かる場面は多いです)詳しくは後述。

 

7.汎用素材ランダム再生

 

動画Linkするの忘れてしまった!などのときにとりあえず曲再生すると適当にフォルダから動画再生してくれる機能もついてます。

 

あらかじめ動画をフォルダにまとめておき、設定画面の下の方から設定します。

 

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 ランダム再生したいもしくは選んで再生したいフォルダをここで設定しておきましょう。

 

なお、「楽曲ロード時に指定フォルダのビデオを選択して表示」にするとビデオがLinkされてない曲を読み込んだときに以下の画面が出ます。その場でファイルを選べるので雰囲気にあった汎用素材を選べますが、煩わしいという人や曲を頻繁に選びかえるプレイをするタイプのDJさんはランダム等に設定しておいたほうがいいかもしれません。

 

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DVJでなくVJで使うパターンなら、エマージェンシーループを入れたBPM120の楽曲データを入れておくと、困ったとき汎用に飛べるので非常に便利です。

 

(多くのVJ素材はBPM120で作られているので離席時でもだいたいリンクしてくれる)

 

choroyama.exblog.jp

8.Lyric

 

Lyricについては過去記事を参照してもらえれば。Rekordbox6以降でRekordboxVideoを契約すると自動的についてくることになります。目玉機能ではありますが現時点で非常に癖が強い仕様です。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

こちらでも軽く書きます。

 

 設定画面からLyric機能をONにし、ABCと書かれたパネルを押すとLyricの機能が使えます。

 

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Lyricの注意点ですが、

・歌詞が取得できるのは3000曲まで

・歌詞はプチリリより取得する。ようはインターネットがない環境では取得できない

・色とモーション(パターン)は自分で設定できるが初期設定では自動的に色が反映される

歌詞を取得してから曲を読み込む、か2回読み込むかしないと反映されない(新Verで改善済ですが事前取得しとくといいのは確かです)

・Lyric関係の機能はショートカットに設定することができない(マウス操作が必須)

 

ことです。要約すると、

 

レコボリリックを使ったプレイをする場合はセットリストを組んできて事前に歌詞取得とフォント/色の調整をしておく

 

ことが推奨されます。

 

ちなみにもっと言うと自己責任にはなりますがプチリリで同期歌詞を作っておくと取得できるようになります。

 

petitlyrics.com

プチリリで同期歌詞を作成するとき、作成した同期歌詞はSpotify側にも返されるので、誤字等にはくれぐれも気をつけてください。

 

 

基本的な使い方。

 

まず、歌詞の取得関連。

 

楽曲解析時、歌詞データを取得する」にチェックをいれれば読み込んだときに歌詞を取得してくれますが、そうでない場合は右クリックして「歌詞の取得」で取得できます。

 

取得したものについてはその下の「歌詞を削除」で消せます。(取得した歌詞が3000曲を越したときなど)

 

複数選択して取得することも可能です。

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単曲選択で歌詞取得すると細かくアーティスト、タイトル、長さ等を設定する画面が出ます。

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ようはこの3つの情報をもとに歌詞を取得しています。

 

うまく取得できないときは

・音源の「長さ」を少し変えてみる

・カバーものの場合アーティスト名をカバー元のに変えてみる(アレンジやテンポが違う場合歌詞の乗るタイミングがおかしくなることもあり要確認)

・グループ名の表記ゆれを直してみる

・タイトルに(-ver等)あればそこを削ってみる

 

を試してみるといいかもしれません。

 

ちなみに、

 

プチリリ自体Spotifyと連携できる仕様上、Spotifyから読み込んで編集してる人が多いのでSpotifyの登録情報(長さ・アーティスト名表示)と近づけるとうまくいくことあります。

 

歌詞登録のパターンはプチリリから取得できるパターンにより3種類あります。曲名の左につくアイコンで判別できます。

 

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同期なし(ABC)→歌詞の表示タイミングが設定されておらず、全体歌詞カードのようなモーションしか使えない。

行同期(ABCL)→行のみ同期。モーションの使える数は減るが十分実用可。

文字同期(ABCW)→文字単位で同期。使えるモーションが最も多い。

 

使えるモーションがそれぞれ違うのと、同期なし歌詞は全体が表示されたりタイミングが合わなくなる点に注意してください。

 

リリックの見え方は各デッキの上のABCパネルで設定を開いて行います。

 

表示→LyricのON/OFFを切り替えます(ちなみに無効にしても非表示になるだけでSpout/Syphonは飛び続けます

 

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カラー→背景色と文字色を決定します。

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細かく色を調整したい人は色の調整から行えます(文字色のみ変更可能)

 

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 文字色についてはここでalpha(不透明度)も設定できるので、歌詞が濃すぎる場合はここで設定しましょう。

 

 

モーションを押すとモーション選択画面が開きます。

セットリスト決まっている場合などは予め決めておくといいかと思います。

表示タイミングに違和感あるときはその下の同期補正に値を入れて調整してください。

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モーションの中にはReflectingなど背景色と文字色がときに反転するものもあります。注意。

 

公式推奨の使い方はRekordboxVideo上で合成ですが、正直個人的にはこの方法は推奨しません

 

理由は5つ。

 

1:Lyricの不透明度を変更できないので歌詞がベタ塗りになる

2:入り切りにショートカットを割り当てることができない。

3:画質にすると解像度の悪さが目立つ。にすると負荷が大きすぎる。

4:歌詞の色が自動で振り分けられる

5:歌詞を表示する過程で他のソフトで取り出せる形式でデータが飛んでいる(Spout/Syphon

 

要約するともっと高解像度にできるのに内部での処理により画質が著しく低下する、という現象が2021年現在起きてます。

 

 以下に改めて合成の方法を書いてみました。

 

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

 Resolume等を持ってるともっといろんなことができます。

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

 

WindowsユーザーはSpoutMacbookユーザーはSyphonを通じて各デッキをVJソフトやOBSに飛ばして使うのが結果画質を高にするより負荷も下がり制御もしやすくなるのではないでしょうか。

 

 9.MIDIマッピングについて

 

今更ですがMIDIマッピングについてです。DDJ-200やWegoシリーズでやるならほぼ初期設定は終わってるので必要に応じてPad等をマッピングするくらいで終わります。

 

RekordboxのMIDIマッピングとキーボードマッピングは別々のところにあります。

MIDIコンにマッピングしたいときは右上の「MIDI」からいけます。

 

ADDで必要な機能を足していき、LEARNを押してからアサインしたいキーを押していく感じです。

Rekordboxの場合、一つのMIDI信号にふたつの動作をアサインすることができないので、Padなどが他の機能にアサインされている場合DELETE等であらかじめ消す必要がある点は注意する必要があります。

 

 

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特にDDJ-200等はすべてのボタンになんらかの機能がデフォルトでマッピングされているので信号を消さなくてはなりません。

 

「DECK」「PAD」等から必要ない機能を「DELETE」してから進めましょう。

 

ちなみに、上記で設定したお気に入りトランジションなんかもアサインできます。

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 繰り返しますがプラッター(お皿)のマッピングは純正のコントローラーしかできません。DJ2GO2などのコントローラーのお皿はどうやってもアサインできないので、Rekordbox用のコントローラーを買うかフェーダーだけで制御するか、になります。

 

キーボードマッピングの方は設定画面にあり、こちらは日本語仕様になっています。

 

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+ボタンをクリックし、割り当てたいキーを選択すれば完了です。

 

10. 対応形式について

対応形式についてですが、正直成約がかなり厳しいです。

 

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(↑公式マニュアルより)

 

VJサイトから拾ってきた動画もそのまま読めるとは限りません。(.movに非対応のため)

 

コーデックについてもAV01やH.265など最近のものには対応していないので、もし動画読み込んで音声だけ再生されるようなときは注意してください。

 

推奨は.mp4、コーデックh.264になります。必要に応じて手持ちの動画を変換して使ってください。

 

余談:Syphon/Spout/NDIについて

 

公式ではSyphon Outには対応してます。

 

Spoutについては、公式非対応ですがLyricを投影するときの副次的な産物として各デッキの絵が白黒反転、上下反転でSpoutが飛んでいます。この入力を拾うことで各VJソフトとの連携が可能です。

 

絵そのものをほかVJソフトに飛ばしたいのであればOBS StudioかNDI Scan Convertorを使えば曲がりなりにも可能です。

 

 

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Spout/NDIを受け取る方ですが絶対できないと思いきや実は仮想カメラ経由で拾う方法が存在します。

 

詳しくは以下記事で。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

ようはNDIであればNDI Webcam Inputを、SpoutであればSpoutCamを使えば飛ばせるには飛ばせるのと、Rekordboxの場合カメラで1デッキを専有することがないので、結構機能を拡張できる可能性があります。

 

わたしの環境で検証したところ、NDI Webcam Inputは拾いますがOBS Virtual Cameraはソースとして表示されるものの拾いませんでした。(これはVirtualDJも同様)

 

SpoutについてもSpoutCamSpout to NDI+NDI Webcam Inputで遠回りですが拾うことができます。

 

 

 

ということでRekordBoxVideo&Lyricについてあらためて書いてみました。Lyricに関しては応用的な記事も過去に書いているのでそちらも参考にしてください。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

明日からできるResolume講座#10 エフェクト「Crop」を使ってステップシーケンサーをつくる

以前、ステップシーケンサーを作る方法を紹介しました。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

Resolumeのステップシーケンサーを作る方法としてAutoPilotを使う方法が主流ではありますが、

 

・動作が重い

BPM連動が怪しい・・・(ちらついたりする)

 

などの問題もあります。

 

運用によってはAutoPilotのステップシーケンサーの方が合うという方もいるのですが

今回の方法の方が動作が軽かったりメリットも大きいです。

 

方法ですが、いきなりぶっ飛んでるというかタイトルにある通り「Crop」を使います。

 

CropとEnvelopeを使うとそれっぽいことができます。

 

長所

・AutoPilotを使うより動作が軽い

・ちらつきやBPM非同期感が少ない

・Resyncで1拍目に戻る

・Layerを節約できる

 

短所

・設定がめんどくさい

・Autopilotが発動中かどうかを視覚的に判断しづらい

・原画+AutoPilot みたいな構成が作りづらい

・StepSequencerを発動しても1-4拍目のOppacityが元の薄さになってしまう

 

なんでCrop?

 

Cropはその名の通り「切り抜き」のエフェクトです。

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↑本来はこういう風に切り取りを行ってその外を透明または黒にするエフェクトです。

 

このエフェクトのポイントは、「切り抜いた外をアルファチャンネル化できること」にあります。

 

つまり、Layer4のフェーダーが全上げでも下のレイヤーを映すことがワンエフェクトでできます。(ほかにSolidColor黒+Automaskも考えましたが2エフェクト使うのでこっちの方が手軽です)

 

そしてCropですが全範囲を切り抜いて無を作れます。これらの性質を組み合わせ、

 

1拍目(Layer1):Layer2、3、4が全範囲切り抜かれた状態

2拍目(Layer2):Layer1、3、4が全範囲切り抜かれた状態

3拍目(Layer3):Layer1、2、4が全範囲切り抜かれた状態

4拍目(Layer4):Layer1、2、3が全範囲切り抜かれた状態

 

をEnvelopeで作るという暴挙逆転の発想でStepSequencer的なものをつくろう、というのが仕組みです。

 

 このエフェクトはStepSequencerを使わないときに隠し、使うときにOnにする感じですね。

 

 下準備

 

1.StepSequencer用にレイヤーを4つ用意します。

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 2.各レイヤーに対してCropのエフェクトを入れ、以下のように設定します。

 

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Cropのパラメーター

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1.Rightの左にある歯車からBPM Sync」「Envelope」をON。

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2.Envelope右下のPマークより、Digitalを選択。

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3.Envelopeのカーソルを下げて一拍目のみ表示。

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※Cropは指定した範囲の「外」を切り取るエフェクトなので、1拍目は全範囲の外を切り取る=すべて残す、2~4拍目はゼロ範囲の外を切り取る=すべて切り取る、になります。なのでEnvelopeでは上がってるところが表示、下がってるところが非表示になります。

 

一番下の「Invert」「Black BG」はデフォルトでOFFなのでそのままで。

 

これで「Layer1が1拍目だけ出るエフェクト」ができました。

 

Layer1で作ったエフェクトはPresetかなんかに登録しておくとスムーズです。

 

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同じようにして、「Layer2が2拍目だけ出るエフェクト」、「Layer3が3拍目だけ出るエフェクト」、「Layer4が4拍目だけ出るエフェクト」を作ります。

 

さきほど作ったPresetをLayer2ー4にそれぞれ入れ、envelopeのみ変えましょう

 

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これで4LayerともCropエフェクトがかかっているときにLayer1→Layer2→Layer3→Layer4のステップシーケンサー的な挙動になります。

 

普段から使うわけではないので、各レイヤーのOppacityを0にしておくかBボタンで隠しておきましょう。

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この隠した状態でCompositionをSaveします。

 

 

MIDIマッピング

 

このBボタンをMIDIコンかキーボードにアサインするのですが結構罠があります。

 

まず、Layer1をクリックし、「Edit MIDI」(キーボードならEdit Keyboard)でアサインします。

 

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LayerエフェクトのCropのBボタンをアサインするのですがデフォルトだとAbsolute(押してる間だけBになる)ので必ず「Button」「Toggle」にしてください。

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↑悪い例(Absolute)。押してる間だけBボタン押され離すと解除されるので挙動が変になります。

 

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↑良い例(Button、Toggle)。押すたびにBボタンのON/OFFが切り替わる。

 

これをLayer1-4に設定していくのですが、Layer2に行く前に必ずMIDI設定画面を抜けてからLayer2をクリックして選択し、またEdit MIDIで画面を開いてください。

 

というのは、MIDI設定画面上で他レイヤー選択しようとするとレイヤーの選択そのものにMIDIアサインするような挙動になるからです。

 

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同様にしてLayer2-4のBボタンにLayer1でBに振ったボタンをMIDIアサインできれば設定完了です。

 

ボタンを押すとステップシーケンサーが発動しもう一回押すとフェーダーの割合に応じて混ざるようになります。

 

うまく動作しないようなときは各レイヤーの「B」の挙動やEnvelopeの形状を確かめてみてください。

 

ステップシーケンサー発動時の各レイヤーのOppacityは各レイヤーのOppacityに依存します。

 

StepSequencer発動時はOppacityを全開にしたい!という人はMIDIマッピングで工夫するなりしてみてください。

 

フェーダーやノブで制御したい人向け

 

前のAutoPilot構成の場合だとAutoPilotのレイヤーをフェーダーやノブに振っててその構成に慣れてる人も多いかもしれません。

 

その場合は、Bボタンを常にONにし、各レイヤーのOppacityを同時にノブやフェーダー、Dashboard等に振ると似たような使用感になるかと思います。

 

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負荷検証

 

以前のVideoRouter+AutoPilotによるステップシーケンサーの負荷は私のPCでこのくらいです。

 

スペック

 

LegeionY530

CPU:Intel(R) Core(TM) i7-8750H CPU @ 2.20GHz 2.21 GHz

メモリ:32GB

GPUNVIDIA GTX1050Ti

 

結果

 

StepSequencer非使用時

 

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AutoPilotの場合

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Cropの場合

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Crop自体が比較的負荷の少ないエフェクトなので、AutoPilotを発動してもそんなに負荷を食わない感じですね。

 

軽さ的にもこの方法はかなりおすすめです。負荷を落として別の表現を入れたいけどどこを軽くすればいいか分からない、的な人にとって結構この変更はいい感じに効いてくるのではないでしょうか。

 

Preset配布

 

一応今使ってる人向けにプリセット、とこれからステップシーケンサーを導入する人向けにサンプルコンポジション作成しました。

 

プリセットの使い方

 

www.dropbox.com

 

 

※設定前に元のコンポジションはバックアップしといてください。

 

1.ドキュメント内「Resolume Avenue」または「Resolume Arena」フォルダ内「Presets」に同梱した「Presets」を上書きする。

 

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2.Resolumeを起動するとEffectsのCrop内に「Step Sequencer Beat1」-「Step Sequencer Beat4」が出現します。それらをStepSequencerを発動させたいレイヤーにドラッグアンドドロップ。(Layer選択するところに直接投げ込んでもらってOKです)

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3.デフォルトで「B」が押されてる状態になるので、上記の「MIDIマッピングの手順」を参考にMIDIマッピングしてください。

 

サンプルコンポジション

 

以前のサンプルコンポジションのStepSequencerの構成のみ変えたものになります。

 

 

 

www.dropbox.com

 

これを入れてこの記事のMIDI設定以降を行えば即使えるようになります。

 

 

 ↓ ちなみに以前のやつ

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

エフェクトの都合上、Layer5は残してあります。(実際Layer5をVideoRouter等で拾う構成の方がわかりやすいため)

 

完全なResolume/VJ初心者の場合、StepSequecerそのものの挙動はおそらく前のコンポジションの方がわかりやすいのでそちらを使ってみてそれより軽くしたい!という感じでこちらに乗り換える手順をお勧めします。

 

MIDI等の初期設定については上記の「MIDIマッピング」を参考にしてください。

 

(とりあえず今は実験段階であるのもあるので、不具合等あればTwitterなりブログのコメントなりで教えていただけると助かります。)

画面キャプチャをVJソフトに持っていく方法いろいろ VirtualDJ/OBS Studio /NDI Screen Capture→Resolume/Grand VJ

ResolumeやGrandVJには現時点で画面キャプチャのシステムがありません。

 

VDMXにはあるみたいです。(↓参考記事)

 

saikuro0526.hatenablog.com

 

例えば、Kaunaなどのオーディオスペクトラムソフトを貼りたい、とか、TwitterをキャプチャしてDJさんをいじりたい、とか、ブラウザの一部画面持ってきたい。とかVJ中に急にゲーム実況したくなったとかそういう需要はあるかと。最近だと3teneLuppetバ美肉しながらDJしたい。とか。やろうと思えばP in PしたYoutubeとかをVJソフトに持っていくとかも技術的にはできなくもないです。「技術的」には

 

画面キャプチャがなんとかできれば任意のソフトVJソフトに飛ばすことができます。でもWindowsじゃできないんじゃ・・・

 

ソフト単体ではできないですが一応いろんなソフトを介すことで行うことができます。方法もいろいろ。

 

おすすめはOBS Studio→Resolumeの組み合わせです。

 

1.OBS Studio(←おすすめ)

おすすめの理由

・設定すればウィンドウのサイズが自動で調整される

・ソフト内で画像加工してから各ソフトに飛ばせる

・ウィンドウプロジェクターが使える

・仮想カメラでもNDIでも飛ばせる

・キャプチャしたい複数のソフトを簡単に切り替えられる

 

負荷が今回紹介するほかのソフトよりやや大きいのと最初の設定項目はやや多いですが一回設定しとくと楽なのといろんなソフトに飛ばしやすいので個人的にはこの方法をおすすめします。

 

 

ソース→追加→ウィンドウキャプチャ、でキャプチャしたいソフトを指定します。

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 うまくキャプチャできないときは「キャプチャ方法」をいろいろ変更してみてください。

カーソル映したくなければ「カーソルをキャプチャ」のチェックを外しておきましょう。

 

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 キャプチャした領域をウィンドウの大きさに関わらずフルスクリーンにしたいときには右クリック→変換→画面に引き伸ばして置く、で最大化できます。

 

追記:画面に合わせて置く、のほうがアスペクト比おかしくならないのでおすすめです。キャプチャしたいソフトに合わせて選んでください。

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ウィンドウの上下左右を切りたい場合は右クリック→フィルタ→クロップ/パッドで切れます。

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例えば複数ソフトをOBS上で切り替えたいときはソフトごとにシーンを作っておくとよいかと思います。

 

必要に応じてウィンドウプロジェクターを出してモニタリングするとVJプレイ中も楽です。

 

設定より「プロジェクターを常に手前に表示させる」、で常に前にウィンドウプロジェクター出るのでこちらもお好みで。

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f:id:ino2408m:20210514033309j:plain

 

 

ここから各種ソフトに飛ばす方法ですが仮想カメラ出力NDIを使います。

 

仮想カメラ出力するには右下の「仮想カメラ開始」を押せばOKです。

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この方法でもいいですかGithubにある仮想カメラプラグインの方が安定している印象もあります。お好みで。

 

obsproject.com

 

NDIで飛ばしたい場合は以下のプラグインを使用します。

 

github.com

 

どちらのプラグインも入れてOBSを再起動すると「ツール」の中に入ります。

 

f:id:ino2408m:20210514031451j:plain

 

NDI Pluginの場合、Main Outputのチェックを入れれば完了です。Preview画面も出力できます。

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プラグインのVirtualCamの場合はStartをこの画面で押します。

運用次第ではAutoStartにチェックを入れといてもいいかもしれません。

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(2021/06/10追記)

 

OBS用の非公式Spout2プラグインがなんとOutにも対応しました。

OBS→VirtualDJについてはこの方法が一番いいかもしれません。

下記のScreenGrabみたいな調整もいらないので非常に楽に運用できるかと。

 

github.com

f:id:ino2408m:20210610145252j:plain

 

拾い方については当記事の下の方に書きましたのでそちらを参照してください。

 

※注意

仮想カメラでもNDIでもONにすると画面が出力されている状態になるため、ビットレートや解像度をいじることができません。ここの設定を変えたいときは各種プラグインや仮想カメラ出力をOFFにしてください。また、OBS Studioを配信にも使っている場合、配信時は特に使う理由がなければ仮想カメラ出力やNDIは負荷の面からOFFにすることをおすすめします。

 

f:id:ino2408m:20210514032351j:plain

 

2.Virtual DJのScreen Grab

実はVirtualDJには画面の一部をそのままキャプチャする機能がデフォルトであります。

 

プレイ中VirtualDJの画面を見てることが多い、とか、キャプチャをVirtualDJで扱ってる他の動画と同じような感じで扱いたい、という人はこの方法がいいかと思います。

 

Video Effectの中にScreen GrabというのがあるのでそれをONにするだけです。

 

f:id:ino2408m:20210513023334j:plain

 

ONにするとZone to copy to VirtualDJ video outputなるエリアができるので、そのエリアの中にキャプチャしたいソフトを入れます。

 

ただし注意があって、このZoneはVirtualDJのUIが下にないと移動できないということとアスペクト比が無理やり16:9に整えられてしまうという問題があります。

 

 

f:id:ino2408m:20210514011211j:plain

 

そのため、VirtualDJを最大化してZone to copy to VirtualDJ video outputを移動→キャプチャしたいソフトを調整、の手順の方がやりやすいかもしれません。

 

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運用する際は4DeckのうちどこかをScreen Grab専用にするのがおすすめですが、もしマシンスペックやマッピングの関係で2デッキ運用な人や普段4Deck運用でたまにだけ使いたいがいれば適当なキーか余ったボタンに

 

 「video_fx 'Screen Grab'」「deck 〇 video_fx 'Screen Grab'」

 

アサインしておけばワンボタンで動画読み込みとScreen Grabを切り替えられます。

 

f:id:ino2408m:20210514012810j:plain

 

↓以下コピペ用(上からマスターデッキ、デッキ1、デッキ2、デッキ3、デッキ4用)

 

video_fx 'Screen Grab'

deck 1 video_fx 'Screen Grab'

deck 2 video_fx 'Screen Grab'

deck 3 video_fx 'Screen Grab'

deck 4 video_fx 'Screen Grab'

 

 

3.NDI Screen Capture

 

NDIを導入するとついてくるNDI Screen Captureを使ってもスクリーンキャプチャを各種ソフトに送れます。

 

↓以下のNDI Toolsに入っています。

 

ndi.tv

 

 インストールしてプログラムのところからいけます。

 

f:id:ino2408m:20210514024227j:plain

Screen Capture、Screen Capture HXがありますがPCにとって相性いい方で。

 

 Screen Captureのほうに限り範囲を指定できます。

 

起動すると設定画面がタスクバーに入るので、右クリック→Capture Settings→Configure Roiでキャプチャしたい範囲を設定できます。

 

 

f:id:ino2408m:20210514024830j:plainf:id:ino2408m:20210514025028j:plain

 

Configure Roiの上、「Region of Interest」にチェックを入れればこの指定範囲が、チェックを外せば全画面がNDIとして出力されます。(各種ソフトでの拾い方は下に記します)

 

 

拾い方

OBS Studio/NDI Screen Captureについては切り取った画がリアルタイムにNDIで飛んでいるので、そのままResolumeおよびGrandVJで拾えます。

 

 ・ResolumeであればSourcesの中の「Caputure Devices(仮想カメラ出力)」か「NDI Servers(NDI)」からクリップに登録すれば使えます。

 

f:id:ino2408m:20210514013552j:plain

 

・Grand VJでの場合、仮想カメラ出力であれば「Sources→Live Inputs」から拾います。

NDIであれば仮想カメラかSpoutに変換してあげる必要があります。

f:id:ino2408m:20210514015201j:plain

NDI→Spoutの変換はNDI to Spoutで、NDI→仮想カメラ出力の変換はNDI Webcam Inputで行うことが可能です。以下のサイトから入手できます。どちらもほぼ起動するだけで使えます。

 

↓NDI to Spout(Spout to NDIに同梱されてます。)

leadedge.github.io

 

 

↓NDI Webcam Input(NDI Toolsに同梱されてます)

ndi.tv

 

 

 

f:id:ino2408m:20210514015552j:plain

f:id:ino2408m:20210514015854j:plain

 

これらの詳しい使い方は過去記事を参照してください。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

・VirtualDJ→Resolume/Grand VJについては以下記事を参照しSpout経由で拾ってください。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

・OBS Studio→Virtual DJの組み合わせについてはOBS-SpoutプラグインがOutに対応したので、SpoutReceiverで拾えます。

 

f:id:ino2408m:20210514021317j:plain

アサインの仕方等はScreen Grabと同様です。

 

↓以下コピペ用(上からマスターデッキ、デッキ1、デッキ2、デッキ3、デッキ4用)

 

video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 1 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 2 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 3 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

deck 4 video_fx 'VDJSpoutReceiver64'

 

VirtualDJ2021の場合

 

video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 1 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 2 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 3 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

deck 4 video_fx 'VDJSpoutReceiver'

 

クリップとして扱うのでもちろんエフェクトかけたりほかの動画とミックスすることも可能です。ResolumeでいうところのTransformCropと組み合わせれば必要な場所のみ切り取ったり拡大縮小したりもできます。

 

 

運用によってどのソフトからキャプチャしてどのソフトで拾うかはお好みですが、実際画面キャプチャをVJソフトに持っていけるようになるとかなりVJプレイに幅が出ると思うので、ぜひやってみてください。