前回、OBS×VLCを使ったアニソンVJの方法について紹介しました。
今回はVJの個性の出しどころ(?)とも言えるミックスシーンの作り方をいくつか紹介します。
1.ミックス
2.2画面・4画面・Picture in Picture
3.応用例「動画弾幕」「走馬灯」「振りコピくん」
1.ミックス
今回はシンプルに2素材を透明化して合成するシーン(VirtualDJでいうとAddiveで横フェーダーが中央にある状態)を作ってみましょう。
こんな感じです。
1.まずミックスしたいシーンを2つ作ります。前回までの記事を参考にしてください。
2.ミックス用に新しいシーンを作ります。(「シーン」で右クリックして「追加」)
3.ソースで右クリックして「追加」「シーン」で既にあるシーンを素材として使えます。
これでミックスしたいシーンを2つ取り込みます。
で、ここからが気づきにくいポイントです。
ここで右クリックしてフィルタをかけ、各シーンを透明化していくのですが・・・
このままシーンにフィルタをかけると、各シーンを単体表示してるときにもフィルタが適用されてしまいます。
どういうことかというと・・・
上が悪い例、下がよい例です。
上の画面では、動画を単体表示するシーンで動画が暗く(透明度が高く)なってしまいます。シーンに対してフィルタがかかっている状態ですね。
各シーンの構造としては、以下の通り。
上が悪い例、下がよい例です。
ということで、前置きは長くなりましたが、「グループ作成」「フィルタ」について説明していきます。
4.グループをつくります。グループの追加も右クリックで行えます。「シーン」で右クリック→追加→「グループ化」ですね。
グループをふたつつくり、そのグループのなかに各シーンが入るようにしてください。
こんな感じですね。
5.グループを右クリックして「フィルタ」をかけます。今回は各グループの透明度を上げるので、「色補正」→「透明度」ですね。各グループをお好みの透明度にしてください。個人的には不透明度は50とかよりは66くらいがしっくりくるかな?と思います。
これで2素材をミックスするシーンを作成できます。
透明度を細かく変えたシーンを使ったり、ループ素材とアニメ素材重ねたり、いろいろできると思うのでぜひ使ってみてください。
2.2画面・4画面・Picture in Picture
2画面や4画面も、それ用のレイヤーを作れば対応できます。アニソンVJ界隈だと、一画面をアニメOP、一画面を声優さんのライブ素材にするみたいな感じで、こんな画面を作ることができます。
幾何模様がアニメ素材、ひまわりがライブ素材みたいな想定で見てもらえれば、と思います。
なかなかゲシュタルト崩壊しそうな絵ですが、左上と右下にシーン1、右上と左下にシーン2を配置した状態です。
このシーンの作り方は簡単で、1で示したシーン追加をしたのち、赤い枠で大きさを変更して配置するだけです。
これで各シーンを2こずつ追加し、いい感じに配置したら終了ですね。
どうしても手動で大きさ変更するとずれて嫌だ!って人は、右クリックして変換→変換の編集で入ると数値で細かく大きさ等変更できます。
また、応用するとピクチャーインピクチャーみたいなシーンも作れます。
動画を動画の上に貼りたい!ってときは素材を右クリックして「順序」でどの動画をどれの上に貼るのか調整できるので、上にしたい動画を「上へ」とか「最上部に移動」とかでいい感じにしましょう。
また、投影してるときに動画配置変えたくなったなー、ってときにはスタジオモードが便利です。
右画面を投影しながら、左画面で画面配置を編集できます。
この状態で長い曲とかのときに編集すれば、いろんな画面配置をしてもシーン数が増えすぎずに済むかと思います。
3.応用例
動画弾幕(要スペック)/走馬灯
複数動画を弾幕にして右から左などに流します。エンタの神様ともいうらしい。
ハイスペックなPCでないと厳しいですが、OBSならではの表現ですね。静止画だと分かりづらいですが、これ動画でやるとびっくりすると思います。
まず、各シーンをいい感じに配置し、グループ化します。
あとは、グループ化したものにスクロールのフィルタをかけます。
これで動画弾幕の完成です。
これに色補正で彩度→マイナス1にすると走馬灯っぽくなります。
怒られない程度、PCが落ちない程度に使ってみると面白いと思います。
振りコピくん
動画に反転加えたり、カメラを使うことができるので、フリコピ画面なんかも作れます。動画を反転するときは右クリックし「変換」→「水平反転」です。
カメラを使いたいときは
ソースとして「映像キャプチャデバイス」を追加するといけます。
デバイスで使いたいカメラを選びましょう。うっかりPCのカメラ間違えるとPCのカメラ選んでしまいVJの顔がでかでかとスクリーンに映ってしまうので注意してください(笑)
Webカムがあると便利ですが、ないって方はやや遅延あるものの、ivcamなどのアプリを利用してスマホカメラから画を送れます。
カメラとかスライドショーとかの機能は後日また説明しますね。
ということで、特殊シーンの作り方でした。複数素材を扱いたいときの参考になれば幸いです。
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