前回までの記事読まないとちんぷんかんぷんになるかもしれません。やや応用的手法です。
私の使ってるResolume、Resolume Avenewなんですが、
あるとき思ったことがあって、
Group機能使いたい・・・!
Groupって何かって言うと、まあ名前の通り素材をグループ化できるので、
Group1
レイヤー1→汎用素材1
レイヤー2→汎用素材2
↕
Group2
レイヤー3→PVとか
みたいな絵をいい感じにタイミング制御したりとか、TimeSwitcherで切り替えたりとか、そんなことができるすごい機能です。
よし、ResolumeArenaを買えばVJ表現が向上するから買おう!!!!!
799ユーロっていくらだ…?
どうやら2019年9月4日(この記事執筆時)で
約9万円みたいです。
めちゃくちゃ高い。
ResolumeArenaも多面出しできたりプロジェクションマッピングできたりといろいろ機能が付いてるので便利ですが、この値段ではどうも買うには覚悟が必要ですね…
ってことで、Avenewの範囲でGroupみたいな機能をなんとか実装する方法をいくつか提案してみました。
1:VideoRouterを使う
ここで登場するのが、前回お話したVideoRouterです。
復習ですが、VideoRouterはAvenewの場合、
・特定のレイヤー(Layer)
・そのレイヤーまでの結果(Layers Below)
・最終出力(Preview)
を拾うことができます。
つまり、Layer1とLayer2に素材を読み込む→Layer3にVideoRouter(Layers Below)を置く、でグループみたいなのが作れてしまいます。
仕込みはこんな感じです。
動画で分かる通り、トランジションを「50Add」にするとどんどん明るくなってしまうので、VideoRouterが入ってるLayerは「Add」等にし、フェーダーは上まで上げておきましょう。
で、このあとですが、この上の層でこの一度作ったVideoRouterの像を消します。
消し方としてはいろいろありますが、AddにしてほかのSourceを置くといいかな?と。
レイヤーが増えてもいいならSolidColorの黒とか置いとくといいと思います。
VirtualDJで試してみましたがOppacity(不透明度)が50になりやや使いにくいので、レイヤーは増えますがそれこそSolidColor黒とかをはさむといいかもですね。
これで何ができるか?っていうと複数素材をまとめて使うことができます。
このVideoRouterを中層にしておけば、このレイヤーのVideoRouter自体をLayer◯の方で上の階層で拾えるので、例えば、2素材×2素材でタイムスイッチャーしたりすることが可能です。
こういうように複数素材でのTimeSwitcherをつくったり、
あとはVideoRouterで上層に飛ばしてエフェクトかけたりEnvelopeで出すタイミング調整したりといろんな使い方ができるかな?と。
以下の動画が2つ重ねた動画にEdgeDetection重ねてみた例です。
後半では前回紹介したEnvelopeを使って、拍に合わせて出す感じにしてます。
後日また紹介しますが、AutoPilot(素材を自動で切り替える機能)と組み合わせると
2素材の組み合わせ①→2素材の組み合わせ②→2素材の組み合わせ③…を拍ごとに切り替えたりということもできるかと思います。
仮想グループですが、説明いれるとこんな感じです。
ようは
使いたい映像群を置く→その上にVideoRouter(Layers Below)を置いて記憶→その上のレイヤーで黒塗り→また使いたい映像群を置く→ その上にVideoRouter(Layers Below)を置いて記憶→その上のレイヤーで黒塗り…でLayerはとんでもない数になりますがGroup機能に近いことが実現できます。
一番上にVideoRouterを置いたレイヤーを拾うVideoRouterを置いて合成していく感じですね。
実際に制御するとなるとたしかにGroupの方が楽で画面もすっきりしますが、2素材同時に動かしたやつをあとで上に重ねたい!とかクラブ画面とPVを交互に出したい!とかなら十分に使えると思います。
2.クロスフェーダーを使う
重ね方とかは上の方法に比べて限られてしまいますが&作れるGroup的なものは2つだけになっちゃいますが、タイムスイッチャー系くらいなら全然動きます。ResolumeにあるA-Bのクロスフェーダーに素材を割り振る方法です。(こっちのほうが簡単だと思います)
実際リミックスとかで汎用素材をB、メイン素材(PV等)をAにしてBPMをTapで合わせ、切り替え方式をAdd系からTimeSwitcherとかTwitchとかにするだけでもVJの幅が広がると思います。
こっちのほうが手順は簡単かもしれません。
ちなみに、ABどちらにも割り振ってない素材はフェーダーがどこにあっても常に出ます。
ここに適宜エフェクト入れてくだけでもRemix等で楽しくVJできるんじゃないかな?
と思います。
最後に、私がこれどうやって使ってるのかを具体例をあげて動画で。
Layer1~2に汎用素材が入っており、Layer3にEdgeDetectionやTransFormなどのエフェクトが入っています。
それを上層の方のVideoRouterで拾うことで動画を見せながら重ねています。
上層のVideoRouterには素材をどのタイミングで出すか?をEnvelopeで指定してあります。
こうすることにより、少ない汎用素材でも組み合わせによりいろんなパターンの絵が作れます。
こんな感じで使ってます。
ということで、2素材以上を重ねて使いたい場合の方法をいくつか紹介してみました。VideoRouter編はとりあえず一段落かな?って感じです。