(この記事は#VJアドベントカレンダー 2024向けの寄稿記事です。)
X(Twitter)でのアンケートで、Resolume中級の記事をなんか書いてほしいということで、Resolume中級で私ができる記事・・・
ということで、アニソンもクラブもやるよって人向けにアニソンRemixの記事を書きます。
1.アニソンRemix VJとは ~序論~
アニソンRemixVJのアプローチは様々で、過去にいた人だと
・アニクラVJをVirtualDJ等でResolumeなどに飛ばして何らかの汎用素材・背景素材を重ねる(多分一番多い)
・VJソフトで拍ごとになんらかの制御を行ったりエフェクトをかけたりする
・アニソンVJを行わずクラブVJ側のアプローチをする
・普通に何も素材を重ねずにアニソンVJやる
などが考えられます。
実際、正解はなくどの方法で行ってもいいと考えています。が、割とどうやるんですか?とかそれっぽくやりたいけど難しいという声も多数聴きます。
また、最近はボカロやVTuberで1枚絵の素材も増えてまして、そこに動きを加えたいということで原曲でVJの際もなんらかの映像表現を加えたいと言う人も多いんじゃないかな?と感じてます
2.アニソンRemix VJでやれるといいこと
ここでなんですけど、アニソンRemixVJで求められることをいろいろ整理しましょう。
・アニクラ寄りの現場であればアニソンVJ的に(コンテンツを示す)VJをする
・BPMが違う可能性が高い(Garage系なら135付近だったり、Hardcoreなら180だったりVaporWaveだとぐにゃぐにゃになったりと原曲からは変わっているものが多く、アニクラでのアニソンVJと同じ方法でVJすると多分ずれる)
・そもそもが曲の構成が違うかも(サビから入る、サビ前や間奏にビルドアップとドロップが入る、セリフが入る、なんか2曲混ざってるetc...)
ここからはクラブ寄り
・(音楽のジャンル次第だが)BPMを示せるといいかも
・雰囲気がその音楽ジャンルに合うといいかも
(House,Trance,EUROBEAT,Hardcore,Drum'n Bass,Chill,Basslineなどなど)
ここの手法はほとんどクラブVJと一緒です、詳しくは以下の記事を。
ようはアニクラ寄りの現場では
アニソンVJをなるだけやれるだけやる+クラブVJをなるだけやれるだけやる
というのがアニソンRemixの面白さであり難しさでもあると思います。
3.アニソン側VJのやり方
アニソンVJとしてRemixに対応するにはBPMをRemixのものと合わせた上でボーカルを聞いて合わせる!というのが手法としてありますが、
BPM128の曲がBPM135になった!ならまだ合わせられるとは思いますが、
ならまだしも、アニソンRemixはBPM128の曲がBPM160にも180にもなる世界ですし、上記のような変則的な構成もあるわけです。
そして、流石に再生速度を1.5倍とかにすると早回しで映像がなんだかわからなくなることも・・・
よってこれを耳で合わせるのは至難の業です。
なので、考え方を変えます。
「それっぽいところを再生してそれっぽく見せる」
アニメOPEDであれば、決まった動きがある程度存在しています。
どんな決まった動きがあるの?
・サビで走る・踊る・きららジャンプ・戦う
・サビ前の静かなところで暗い部屋で一人でいたり窓際でたたずんでたり仲間が手をさしのべたりする
・AメロBメロで登場人物が次々でてくる
詳しくはこの曲でも聞いてなんか感じ取ってください
(公式動画がなかったので記事で失礼)
つまるところ、
・Aメロなど
・なんか静かなところ
・なんか一番盛り上がるところ
を自分なりに分けて、その部分をそれっぽく再生するとそれっぽくなります。
どうやって判断するの?
目で見て。
といいたいところですが、波形や大体の再生時間を見てもなんとかなります。
VDJとかで見るとサビの前になんか静かなところ(イエッタイガーポイントや静かめのAメロ)が入ってることが多いので、その後がサビであることが多いです。
また、アニソンの1分30秒くらいの映像の場合、かなりの割合の曲は50秒~1分のところにサビがきます。

だいたい波形がちっちゃくなってでかくなるとこは高確率でサビです
これらの知識を総動員して、映像のどこがどんな映像かをなんとなく把握しておき、盛り上がりに合わせてその部分をクリックしていけばそれっぽくVJができるかなと思います。
私の場合は曲の展開に合わせてランダムにクリックしたりAメロ⇔サビを1拍ごとに変えたりとかもするときはします。
ちなみに、この考え方は通常のアニソンVJやるときにもある程度通用します。
(サビまでに映像が合わない!ってときにサビだけでもそれっぽい映像にしたり、サビで踊りあるやつで踊りだけでも合わせたり)
4.キャラ素材や場面集・ティザーを使うのもあり
これらの映像はOPEDほど音楽に合わせたつくりになってないため、尺あってなくても違和感が起きにくいこともあり、割とアニリミ環境だと使いやすいことが多いです。
セリフEditとかがたまにあることもあるので、そういった曲では会話シーンを刺してみるのも面白いんじゃないでしょうか。
また、サビで自分の推しキャラのシーンにさりげなくしてしまうのも面白いと思います。
5.クラブ側映像を曲想にあったものに
キャラのイメージカラーやリミックスの雰囲気によっていろいろ変えます。
リミックス自体は聞いてみないとわからないところもあるので、可愛い系だったら色付き素材使ってみるとか、Dopeなやつだったら白黒にしてみるとか。
宇宙とか水とか具体的なイメージが有るものはそれを出しますし、TranceやEUROのミックスならなんかサイバーっぽいの出しときます。


詳しくは以前noteとかで書いたこの記事とかを見てみてください。
6.さてアニクラ映像とクラブ映像を混ぜよう!
さて、アニクラの映像とクラブ映像を混ぜるぞ!!!!!!
ってなったときじゃあ純粋に
Resolumeで素材として混ぜて割合を調整するか。
となる人が多くて運用もこれが楽なんですが、
上記の「VJプレイどうやればいいか大体の話」の記事で述べた通り
アニクラ映像をその手法で扱い単に重ねるだけだと白くなって見づらくなる、コンテンツそのものがわからなくなる可能性がかなり高いです。

こういう明るめのアニメ映像にポップな素材を足すと、

やっぱり映像は見にくい。
後ろの映像を暗くするとそれはそれでなかなか映像の感じが変わっちゃいます。
もちろんかんたんなパーティクルとかビート素材なんかは単純に足しても良いんですが、別の手段を持つと表現が広がるとは思います。
(今日一番言いたかったことはこれです。)
なので、重ねる際にさまざまな工夫をしてあげると見やすくなるしBPMも際立つしいろんな効果があるんじゃないかなと思います。
実際の手法について(Resolume)
ここからは実際にアニソンVJとクラブ映像を混ぜる工夫をいくつか。
わたしの使ってるソフトがResolumeなのでResolumeでの説明ですが、各VJソフトでも似たようなことができる気がします。
①BPMに合わせて映像を消すことを考える
たぶんいちばん楽な手法で、VDJ×Resolumeでやってる人におすすめの運用です。
ようは、アニメ映像を
1拍目と3拍目だけ表示とかしてやればOK。
2拍目と4拍目は映像を消してクラブ系映像をやればOKです。
こうすると、映像で拍をとることができる&VDJで流してる映像にも連続性が必要なくなるので映像の尺の合わなさをごまかすこともできます。
やりかたとしては
VDJとかを入れてるクリップを横に複製し、リミックスパターンを作ってあげるのが手です。これをいくつかのパターン用意しましょう


これでVDJを1拍ごとにカチカチするようになりました。
リミックスのときだけでもこの手のを入れるとそれっぽく見えます。
上のあさうたのレポートにあるようにここに直線っぽいEnvelope組むのもありです。
(ダブステップとかフューチャーベース・チルミュージックなどでノイズを4拍かけていれることとかもできます)

また、Envelopeの逆を使いビートを打つように下の素材を出すのも手ですね。

私はこの手のを青空とか宇宙とかの映像刺したいときとか使ったりしてます。
②エフェクトを使う
エフェクトを入れるのもアリです。Edge Detection+Auto Maskとかもいいし、3拍目だけEdgeや4面にする(Tileとか)とかもいいです。


Edge Detection+AutoMaskは線画+下の素材って感じの絵を作れるのでとてもいろんな場面で役立ちます
個人的にGarageとかでEdge Detection+ステップシーケンサー4拍などを使ったり、ノイズ素材と混ぜたりする使い方が主かなと思います。
TileとかVideoWallみたいに絵を増やす系のエフェクトもVDJで出してる絵をくずしすぎずにアニソンRemixみたいな表現ができるのでおすすめです。

こういったエフェクトのタイミングをうまく調整して、4拍で自分の好きな動きをする感じのを数パターン作ります。
③ステップシーケンサーにVDJ等のレイヤーを巻き込む
アニリミVJにおいてステップシーケンサーを使う際、やりがちなのがVDJの映像にステップシーケンサーを単純合成する、なのですがやはりこれだと映像が見にくくなってしまいます
なのでステップシーケンサーにVDJ等のレイヤーもしくはVideoRouter等を素材として入れてしまうのも一つの有効な方法かな?と思います
(VDMXやSynapseRackにおいてはこちらのほうがやりやすいかと)

上はVDJのレイヤーをStepSequenserに組み込む例です
カチカチ素材がRemixっぽく切り替わります
全体のポイント
とりあえずは4拍のうち、
「どこかでかならずVDJ等の映像が生に近い状態で出る」+「どこかでVDJの映像が完全に消える」
みたいに組むとアニメ等の映像と汎用素材が両方とも見れてBPMに従った表現になるのでいい感じかなと思います。
また、トランジションのとき間奏などでは次の曲の映像に切り替えるのはみんな気づいてからでいいと思います。
つなぎでAの曲でもBの曲でもないところではあえてVDJからの映像を消す、というのもB映像出た瞬間の高揚感生み出せるのでおすすめのテクニックですね。
そのうえで、このジャンルではこのエフェクトとこの素材を使う!みたいなのを自分で決めたり、他の好きなVJがどうやってみるかを観察してみると良いと思います。
サンプルコンポジション
Boothにてサンプルコンポジション配ってます
このコンポジションはアニソンRemixなどに使いやすいように設計したつもりなのでぜひ使ってみてください
この記事読んでからこのコンポジションの詳細パラメーターみてみると理解が深まると思います
動画
実際に動かしてみた動画がこんな感じです
結語
・アニクラのVJのほうはときに波形から映像を予測できるようになることによりアニリミのVJがそれっぽくなる
(耳で合わせるリップシンクだけだとリミックス対応ではなかなか厳しいことも)
・素材を加算で重ねるだけにVJソフトを使用するのはVJソフトの基礎ですが、それ以外の合成方法もありましていろいろ模索してみるとより面白くなると思います。
・BPMを示すにはEnvelopeやエフェクト・ステップシーケンサーを活用してみるといいと思います。ときに絵をビートで消すみたいな選択肢があるよ、というのが本日のメッセージです
ということでアドベントカレンダー17日対応、INOMUSICAでした。