ごーぐる部-「ゼロ(円)から始めるVJ生活」

初級者でWindowsなアニソンVJが自分なりにいろいろ書いた備忘録。Resolume/RekordboxLyric/OBSVJ等の記事が多めだと思います。

ブラウザオンリーでできるゼロ円アニクラVJ講座

※この記事の内容は動画サイトの利用規約を確認したうえで個人の責任でご利用ください。 

 

無料のVJ法については過去にいろいろ書いているんですが決定版というか

 

明日VJが来れなくなってしまった・・・

明日のVJがワンオペになってしまった・・・

内輪のイベントでVJいないけど映像で楽しみたい・・・

VJPCが壊れちゃったけど明日VJやらなきゃならない・・・辞退するか・・・

ちょっと練習会で映像流してみたい!

 

そんな人のためにブラウザで完結するアニクラVJについてぐっと敷居を下げて紹介いたします。

 

イベンㇳ10分前、たった今アニクラVJが来れない連絡を受けてしまい、そんなときこの記事をたまたま見つけた。

 

そんなあなたも今から10分あればなんとかできます。

 

 

キーワード「フルスクリーンはF11。」

 

これだけでも覚えて帰ってください。

 

序章

 

私の記事でもVirtualDJOBSの記事は書いており、無料だよって記事もいくつか書いているのですが、やっぱり難しい言葉が出てくる時点で蕁麻疹が出る人もめちゃくちゃ多いと思うのです。具体的に言うとSpoutとかNDIとか。

 

VirtualDJでシステムを組むのが王道でVirtualDJでも無料である程度映像を扱えるのですが、設定項目が実は地味に多くループさせるにも結構特殊な方法を取らなきゃいけません。

 

VDJScriptってのがあってそこのONINITってところに「deck 1 repeat_song & deck 2 repeat_song & deck 3 repeat_song & deck 4 repeat_song」っていれるとループするようになるよ!!!

 

たぶんこれでもう蕁麻疹出る人は出ます。

 

今回の記事は設定項目を最低限に抑えたので「お客様の中にVJはいませんか!!??」にもほかの人のPCとHDMIケーブルさえあれば対応可です。

(可能であればHDDあればいいけどなければなくてもいける)

 

 

まずはじめに

Windowsにおける拡張モードのやり方。

 

他の記事でも述べてありますがこの記事をはじめて見る方もいますので復習を。

(以下他の記事からのコピペです)

 

PCをHDMIケーブルで画面またはミキサー等につなぐと、画面が拡張される・・・のですがPCの初期設定によってはPCの画面がそのまま映ることもあります。→「複製モード」

 

VJの場合PC(画面1)で次の動画を準備し、プロジェクター等(画面2)に映像をフルスクリーンで投影することが必須になります。

 

パワーポイントとか使ってる人はわかるかもですが発表者ツールを使う場合はこの拡張モードでスライドを投影することになります。

 

ということで「拡張モード」にしましょう。

 

Windows10・11の場合キーボードショートカットで

Windowsキー+Pで拡張モードと複製モードの切り替えができます

 

 

 

サブディスプレイ使うなど詳しく設定をいじりたい場合は、デスクトップで右クリック→ディスプレイ設定にて変更可能です

 

Macbookの場合は以下のサイトを参照して下さい。

 

 

①持っている素材を投影する -WebVJ-

 

 

以前の記事でも紹介したSakuraさんという方が作った映像投影システム。

マウスでの映像投影はこちらで完結です。PCのスペックによって2deck4deckかをご選択ください。

 

一応使い方。

詳しい使い方は上記ページに書いてますがかんたんに当ブログでも説明します。

(2deckの場合)

 


ほとんどマウスでの操作になりますが速度調整もでき初期状態でループも組まれているのでだいたいの合わせならできるかと思います。

 

投影法

 

OutPutもしくは上部の黒いところをクリックするOutPutという別のタブが開くのでそれをいったん分離します。

 

 

 

分離したウィンドウを投影したい画面にドラッグアンドドロップしてF11をポチッと押すとフルスクリーンになります。

 

 

この時点でロゴ無し・シームレスに動画転換が可能なので、HDDに素材が豊富な場合・ダウンロードでも間に合う回線がある場合・セットリストが決まっている枠であらかじめ素材を準備できる場合はこの時点で手持ちの素材はノンストップで投影できるのでこの方法まででOKです。

 

検索について

また、素材検索をする際にはWindowsの場合はEverythingという検索ソフトを入れておくといいかと思います。(MacならEasyFind等もしくは標準のSpotlightとかでも)

特にWindowsの場合はファイルの検索に15秒くらいはかかってしまうので、スピーディな検索ができるEverything等の高速検索ソフトは必携です。

 

 

 

②-1.持っていない素材を投影する -簡易VJアプリ(YouTube)-

YouTubeで素材投影する方法はいろいろありますが今回は簡便化のためあさのさんという方が開発した簡易VJアプリについてのお話をします。

(注:2024/11/23時点でCtrl+Xのコマンドが反映されなくなったので②-1を使ってみてください)

 

このツールに関してですが、YouTubeの画面を次々とフルスクリーン投影するというChrome拡張機能です。

 

 

 

こちらも使い方は書いてありますがかんたんに。

 

Google Chromeで上記リンクを開き、拡張機能をインストール。

 

拡張機能を入れたらYouTubeを開きます。(可能であればPremiumにログインするのが望ましい)

 

右上のパズルみたいなマークから簡易VJアプリを選択。

「投影用のウィンドウが開く」を押すと別ウィンドウが開きます。

 

一番上に説明が乗った画面が出るので、これの右上のバツを押して閉じます。

 



汎用素材みたいなものが出るので、これをプロジェクター画面に持っていって上記同様「F11」を押します。

 

 

この投影した画面にYouTubeを反映させるには、映像の再生位置をおおまかに合わせて

シークバーのところで「Ctrl+X」を押します。

 

 

投影したものは他の動画を検索しても止まらないので前の曲のMV等が出てる状態で次の曲を調べ、位置を合わせてから切り替えることができます。切替時に簡単な切り替えエフェクトが入っている、自動で繰り返し再生されるのも嬉しいところ。

 

もちろんフルスクリーン画面に対して画面を閉じずに次々操作できるのでこのツールも単体使用が可能です。使い方も説明すれば誰でもわかるとは思うので、交代でオールジャンルVJを雰囲気だけでもやりたい人にはいいんじゃないかなと思います。

 

ただし、動画再生は他のサイトでの埋込再生のような扱いになるので一部の動画はこの方法では再生できないこと、速度を変えて再生したり微調整には向かないという欠点はあります。(再生位置を調整した場合は再度Ctrl+Xを押して映像を簡易VJアプリに送信しなくてはなりません)

 

また、動画切り替えのときサジェスト画面が一瞬表示されたりすることもあります。よって、本格的に運用するのであればP in P法やYouTube to Spoutを利用するのがおすすめです。

 

(2024/11/23時点)

簡易VJアプリでなぜかCtrl+Xが効かなくなる現象が生じています。

代替のツールを紹介しておきますのでそちらを使ってみてください。

 

KazProgさんが作成したYouTube-VJというツールです。

 

使い方はリンク先に書いてありますが当ブログでも簡単に説明します。

 

②-2.YouTube-DJの使い方

 

 

1.リンク先のYouTube-DJを起動」をクリック。

 

2.初回起動時はポップアップがブロックされることがあるため、右上ボタンで解除します。

 

 

3.いったんウィンドウを閉じてもう一度「YouTube-VJを起動」を押すとYouTube-DJ Controller Window」YouTube-DJ Projection Window」が開きます。
このうちYouTube-DJ Projection Window」を投影したいウィンドウにドラッグアンドドロップしてF11で最大化。

 

字幕が出る場合は「C」キーで無効化できるかと思います。

 

これで投影準備は完了です。

 

4.YouTubeにアクセスし目的の動画のリンクアドレスをコピーします。

 

 

5.「Enter YouTube ID」に貼付けし、読みたいデッキの方にLoadします。

 

6.動画が読み込まれたら、Adjust等のボタンやSpeedなどで再生位置を調整し、クロスフェーダーを使って切り替えます。

※再生位置調整をシークバーで行うと一瞬フルスクリーン側にも表示されてしまうので注意してください

 

 

③ ①と②を切り替える

 

①と②ですが実はブラウザの「WebVJのOutPut」「簡易VJアプリ(YouTube)/YouTube-DJ」はタスクバー上でクリックするとウィンドウがアクティブになってそちらの画面が全画面の方に投影されます。

 

つまりWebVJを使うときはChromeのOutPutを、簡易VJアプリ/YouTube-DJを使うときは簡易VJアプリの方をタスクバーからクリックするとそちらが前になります。

 

 

これで、

 

HDDなどに素材があるとき→WebVJに素材を入れて再生し、WebVJをアクティブにする

HDDに素材がないとき→YouTubeから目的の動画を再生してCtrl+Xキーを押し、すぐに簡易VJアプリをアクティブにする

 

注意点なのですが、WebVJがアクティブな状態→簡易VJツールがアクティブな状態に切り替えるときにはCtrl+Xを押してからすぐにタスクバーの簡易VJツールをクリックしてください。

簡易VJツール側で非アクティブのまま動画が完全に切り替わってからウィンドウがアクティブになるとなぜか5秒ほど動画が止まってしまいます。(その後少しおいて動き出すのでご安心を)

 

「難しいソフトなしで映像をノンストップでHDDかネットから投影する」ここまでシステム的には実装できました。

 

OBS Studioでの切り替えについて

当ブログでおなじみOBS Studioにて①WebVJ②簡易VJアプリの切り替えを行うのも手なのですが、WindowsPCで試したところフルスクリーン投影を行うとそれぞれのウィンドウをアクティブにしたときしか動画が動いてくれないため、「WebVJと簡易VJアプリのシーンを作って切り替え」をすると正しく動作させるためにウィンドウをアクティブにする+シーンを切り替えるという2つの動作が必要になってしまったり、動画が止まってしまうミスが多発すると思われます。それに比べるとワンクリックで2つの機能を切り替えられるタスクバー単体での運用のほうがミスは少ないです。

 

そのため、WebVJ/簡易VJアプリの「切り替え」の目的のためにOBS Studioを利用するというのは個人的にはおすすめできません。

 

ただし、今回のVJシステムの大きな欠点として、プロジェクター画面に何が写っているか?をVJブースから見ながらできない現場では実際に何が投影されているのか非常にわかりにくいという欠点があります。そういったときのモニタリング、および離席時や素材がないときの汎用素材投影のためにOBS Studioを利用するのもありかなと思っています。

 

モニタリングの手順

①Display Scope編

 

Display Scopeは投影しているディスプレイを見に行くアプリです。

Windows環境であれば一番これが簡便かな?と思います。

 

 

 

使い方はシンプルで、起動したらプロジェクターの画面を選択するだけです。

 

 

 

②OBS Studio編

OBS Studioをインストール。

 

 

1.「ソース」「画面キャプチャ」を追加。

 

 

2.下の「画面」でプロジェクターに投影している画面を選択。

「キャプチャ方法」は正しく映るものを選択。

 

3.右クリック→「ウィンドウプロジェクター」でプレビューを出せる。

この状態でOBSを最小化。

 

 

これでプロジェクターに出ている画面がモニタリングできます。

 

※OBSでそのまま全画面プロジェクター投影することも可能ですが、この方法を行う際は全画面の画面をキャプチャーしてそれをOBSに送りそれをOBSに吐き出す無限ループが起こるのでおすすめしません。

 

この場合はやっぱりOBSで「WebVJ」と「簡易VJTool」をそれぞれキャプチャし、アクティブにするかダミーディスプレイアダプタ等を使う手法のほうがいいのかもしれません。

 

結語

本格的に作動させるならVirtualDJの無料版をOBSやResolumeに飛ばす+P in Pなどを使うことにはなりますが、導入の手順やYouTube周りの操作に関してはこちらの方法が簡便かと思います。イベントによってはYouTubeの画面をUIごと表示してしまうときもありますがそれも見栄えがよくはないので、(他の動画のサジェストが映るとはいえ)そういう現場ではこちらの方法のほうがいいかなと考えています。

 

どうしても他のVJソフトが絡むと操作系が人によって違うので、このくらいまで簡略化すればたぶん完璧なタイミング合わせは難しいにせよ「コンテンツがわかる」「曲が切り替わったときになんか盛り上がる」くらいには持っていけると思います。

 

すぐにできますので、ぜひやってみてください。