DJはもちろんのことVJにおいてもバックアップというのは非常に重要です。
特にアニソンVJがHDDのバックアップを怠るとなにかの拍子でHDDが壊れ、活動が継続不可能になることもあります。
正直な話を申し上げるとHDDは急に死にます。
わたしも経験済みです。
あと、HDD本体が死ななくても多くのポータブルHDDに搭載されているUSB Type-B micro 3.0は悪魔の端子です。
ケーブル側もHDD側もすぐ歪むので、抜くときに衝撃を加えたり、保管する際保護が甘かったりすると破損を経験しているVJさんもちらほらSNS等で見かけます。
つまるところ明日HDDが使えない!ってこともあるわけでして、バックアップ用のHDDは+1台は持っておかなくてはなりません。
そのためには散々言われていることですがバックアップが必要になります。
Windows標準のコピーと貼り付けではダメなの?
ダメではないんですが、えらい時間かかります。
例えばわたしのHDDをバックアップしたいとなった場合は、アニソンVJとしてのデータだけで2TB程度あります。
USB3.0で転送しても某所だと7時間かかったという報告があります。
また、フォルダごとに分割してコピーしたりするとどこまでコピーしたかの把握が非常に難しくなってしまいます。
挙動として、
ファイルをとりあえず全てコピーしようとする→名前がダブっているファイルを多量に検出してそれに対する処理をいちいち決める
(もちろん「すべてはい」とかもあるが・・・)
みたいな挙動になるので、正確な時間が表示されない、異常に時間がかかるなどバックアップしたくねえ・・・になりがちです。
同期ソフトを使おう
そこで登場するのがHDD同期ソフトです。
有料のものもありますが、個人的な所感としては無料のもので十分かなと思います。
私はFree File Syncなるものを使っています。
サイトは英語ですが日本語化もできます。
このソフトを利用すると
・通常よりも高速で転送が可能
・ファイルの名前だけでなくサイズと更新日時で修正したファイルも更新してくれる
・すでに転送した同じファイルはスキップしてくれる(実質的な中断・再開ができるので、数回に分けてのコピーも可能)
・ソフトを閉じても転送元と転送先の設定が残る
・転送中にエラーがおきても止まらずに次にできそうな作業をしてくれる
・終わったあとにシャットダウンしてもらうことができる
という特徴があります。
簡単な使い方
2台HDDを接続し、左側にコピー元、右側にコピー先のフォルダを指定します。
HDDまるごとコピーしたいなら両側に「F:」「G:」などのフォルダを指定すればOKです。
あとは左上の「比較」をクリックし、両側のフォルダ構造を比較します。
場所と内容が全く同じものについては最初からスキップしてくれるので
・まっさらなHDDに対してコピーを行う場合、コピーしきれなくても次回以降必要なところからコピーを再開できる
・すでに過去にバックアップ済みのHDDに対しコピーを行うとき、同じものについてはスキップしてくれるので効率がいい
1回目のコピーのときは恩恵を感じにくいですが、2回目以降はコピー済みのフォルダを飛ばして最初からコピーしてくれるので非常に効率がいいです。
また、「F:」「G:」などHDDのドライブレターが固定の場合は受け側と送り側のアドレスおよび同期設定を保存しておき、デスクトップからアイコンのダブルクリックでバックアップすることもできます。「一括ジョブで保存」から作成可能です。
(Windowsの場合はHDDのドライブレターが不意に変わることもあり、VJにおいてはフォルダごとの細かい更新もさほど行わないと考えられるので、個人的にはおすすめしませんが、頻繁にバックアップをとりたいという方は使ってみてもいいかもしれません)
注意点
・フォルダ名を更新したり、ファイル名を一気にリネームした場合は保存場所が変わることもあり二重でファイル作成が行われることもあります。例えば未整理フォルダを整理した場合や大量にリネームした場合などに双方向で転送するとファイルが二重でできることもあります。
そういう場合は転送設定にて「双方向」や「更新」ではなく「ミラー」を使いましょう。
・逆に送り側に古いフォルダを設定して受け側に新しいフォルダを設定して「ミラー」するとデータが消えることがあります。転送前には今一度どっちのHDDが新しいか古いかを今一度確認しましょう。
両方向→HDD1とHDD2に片方だけあるファイルを両方に存在する状態にする
ミラー→HDD1とHDD2の構造を完全に同じにする(削除あり)
更新→HDD2にないファイルだけを転送する(削除なし)
となります。状況に応じて使い分けてみてください。
ということで簡単ではありますがバックアップのソフトFree File Syncの話題でした。
バックアップはもちろんのこと、数TBにわたるコピーを何回かに分けて行うする際などにも役立つかと思います。