最近DVJをすることも割と増えてきたのですが、やっぱり尺がうまく合わない曲というものもあります。(映像の尺と音源の尺が違うなど)
また、2つ以上の映像を組み合わせたりをDVJしてるときにしたい!ってこともあったりもあると思います。
そんなときには、映像の事前編集をしてくる必要があります。
まずはじめに
RekordBoxVideo/Serato Videoには時間調整の機能がついてるように見える・・・のですが
残念ながら動画別に設定できるような仕様ではありません。(ここをいじるとすべての動画が遅れたり早まったりします)
(ほんとはここが動画別に調整できればこんな手間はかからないのですが・・・)
DVJに使用する動画を作成するソフトですが、無料ソフトといえばAVIUtl…
といいたいところですが、AviUtlは高機能でプラグインいろいろあるものの対応形式や波形表示の関係でいろいろとこの作業に向かないところがあります。
(それらを拡張できるものもあるにはあるのですが、結構敷居は高い感じがします)
特に踊りや動き、歌のリップシンクは0.5秒ずれるだけでも違和感を感じる人がいるため波形をもう少しみやすく編集できるソフトがあるといいかな・・・というところです。
Davinci Resolveを使おう
RekordboxVideoやResolumeが使えるくらいのスペックのPCであればDavinci Resolve(ダビンチレゾルブ)ってソフトの使用が可能で、結果そちらのほうが簡便な気がします。
MAD感ある動画を作るなら、AVIUtlのほうが無料エフェクトも多くいろんなことができる&GPU入っていないPCでもなんとかなる一方、波形をみてきっちり合わせるのはDavinciResolveのほうがやや得手かなと思います。
DaVinci Resolve Studioという上位ソフトであれば5万円近いお値段ですが、簡単なカットと編集だったら無料版である程度操作できますしいろんなウォーターマーク(透かし)も入りません。
余談ですが「動画編集 ソフト 無料」で検索して出てくる多くのフリーソフトは動画作成時にソフト名の邪魔な透かしが入る仕様となっていたり、試用期間が定められています。
Resolumeとかと同じ感じで、PC周りの環境チェックのために無料版が提供されており実際に使える動画を作りたいなら有料版買ってね、というニュアンスです。
が、Davinci Resolveは一部のエフェクトを使用したのみ透かしが入るだけで言ってしまえば「尺の編集だけなら無料で完結できる」強みがあります。
(ちなみにこのDaVinci ResolveはAdobe系だとPremierに相当するので、Adobe Creative Cloudを契約してる人はそっちを使うといいかもしれません)
※注意としてPCのスペックは割と必要でゲーミングノートレベルのPCを要します。
基本の使い方
前置きが長くなりました。使い方を。
とりあえずDVJに特化したところだけかいつまんでお話します。
アニクラなどで映像をあわせたい場合、尺が違う(間奏が短いことや2番がアニメVerであることも増えてきた)ことがしばしばあるので、使いたい映像と楽曲をまずは両方通しで聞いておくことをおすすめします。
もし可能であればEditを事前に作っておくと便利だと思います。
1.Davinci Resolveを開き、新規プロジェクトを作成。
2.編集画面を「エディット」にする。
3.使いたい音源と動画をタイムラインにドラッグ&ドロップ。
※音声はRekordboxのプレイリストからドラッグ&ドロップしてもOKです
4.動画の左側にカーソルを合わせると以下のマークになるので、これでビデオの方を縮めます。(音声の方は編集するとDVJで合わせたときにずれるのでかならず左付けの状態にしてイントロ前に無音があっても削らないでください。)
5.音声とビデオの波形の位置をだいたい合わせます。
(微調整は波形を拡大したりして行ってください)
なお「,」キーおよび「.」キーにて微調整が可能です。
5.二番以降映像がない場合は映像を同様に縮めたりコピー&ペーストして音声の尺に合わせます
(一番で繋げなかったとき用)
カットしたいときは上のカミソリツールで動画を2つに分けることができます。
原曲にあって映像側にない間奏とかに映像を入れたいときや構成が違ってるときはこちらで分離してコピー&ペースとし、映像を繰り返すなどしてください。
6.合わせ終わったらビデオの音声の方をミュートにします。
7.編集し終わったら「デリバー」に移り書き出し設定を行います。
DVJとして動画を直接読み込む場合
YouTube用設定だと音声のビットレートが下がるので、カスタム系がおすすめです。
RekordBoxVideoやSeratoVideoで音声に動画を紐づける場合は「YouTube1080p」のプリセットを使ってもいいと思います(音声は192kbpsとかになるので注意)
音声設定はデフォルトでAAC 320kbpsになっていると思うのでそれでOKです。
設定が終わったらレンダーキューに追加し、右の「すべてレンダー」からレンダーします。これでしばらく待てば目的のフォルダに動画ができます。
注意点として、複数の動画を同時にレンダリングしたい場合、レンダーキューに追加してそのプロジェクトのまま次の動画作成に入ると、レンダーキューの中身が次の動画のタイムラインになってしまいます。
ようは、内容が同じ動画が次々できてしまいます。
動画をつぎつぎレンダリングしたいときは、レンダーキューに追加したのち面倒ではありますが新しいプロジェクトをつぎつぎ作って作業してください。
Rekordbox Videoとの紐づけについては過去の記事を参照してください。
こちらでも軽く書いておきます。
Rekordbox Videoのライブラリに音声ファイルとさきほど作ったDVJ用の動画ファイルを入れ、音声をデッキにロード。ライブラリより動画を紐づけたいウィンドウにドラッグアンドドロップ。右上のLinkボタンを押し青くなれば紐づけOKです。
紐づけが済んだものはマークがつきます。
実際にセットリストがある程度決まっていたり曲を絞ったリストを事前に作っていく場合は、こんな感じでフォルダの中に音声用プレイリストを入れておくといいと思います。
これで紐づいた音声を次々流していけば、DVJが可能です。
編集の応用
DavinciResolveにはさまざまな機能があるのですが、とりあえずDVJに使いそうなところだけかいつまんでお話します。
①A→Bでフェードする
別の映像に切り替えたりカットした映像を滑らかに切り替えたいとき、時間をかけて切り替えることが可能です。
やりかたとしてはレイヤー3以降に次の映像を入れ、左上をつまみます。
そのあとそのマーカーを左右に動かすとフェードインになります。
時間をかけてフェードインしたいときは右に伸ばすとできます。
(フェードアウトは右上のマーカーでできます)
②不透明度・速度の変更・エフェクト
リミックスで背景素材と重ねたいとき、2素材使いでどっちの素材も見せたいときなどに不透明度を変更して重ねることができます。右上に動画の詳細やエフェクトを変えられるところがあるので、そちらで変更可能です。
また、振り付け動画やライブ映像をあわせたい、リミックスなどでBPMが変わる場合などは速度をいじることも可能です。右クリックから編集できます。
他のエフェクトは(一部ウォーターマークが入るものの)無料版でもいろいろ使えます。(色変え程度なら無料版の範囲で可能です)
結語
DVJの準備はいろいろありますが、速度を変えても映像がシンクするので特に振り付けある曲などを合わせられると気持ちいいです。
小ネタを仕込んだり、Cメロに飛ばすときにシーン素材さしたりと遊びの幅が広がりますのでぜひ!
DVJやらない人にもEditやMADなんかも簡単に作れるのでぜひやってみてください。