ごーぐる部-「ゼロ(円)から始めるVJ生活」

初級者でWindowsなアニソンVJが自分なりにいろいろ書いた備忘録。Resolume/RekordboxLyric/OBSVJ等の記事が多めだと思います。

無料で始めるアニソンVJ講座  #4 ミックスしよう

 

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前回、OBS×VLCを使ったアニソンVJの方法について紹介しました。

 

今回はVJの個性の出しどころ(?)とも言えるミックスシーンの作り方をいくつか紹介します。

 

1.ミックス

2.2画面・4画面・Picture in Picture

3.応用例「動画弾幕」「走馬灯」「振りコピくん」

 

 

1.ミックス

 

今回はシンプルに2素材を透明化して合成するシーン(VirtualDJでいうとAddiveで横フェーダーが中央にある状態)を作ってみましょう。

 

こんな感じです。

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1.まずミックスしたいシーンを2つ作ります。前回までの記事を参考にしてください。

2.ミックス用に新しいシーンを作ります。(「シーン」で右クリックして「追加」)

3.ソースで右クリックして「追加」「シーン」で既にあるシーンを素材として使えます。

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 これでミックスしたいシーンを2つ取り込みます。

 

で、ここからが気づきにくいポイントです。

 

ここで右クリックしてフィルタをかけ、各シーンを透明化していくのですが・・・

 

このままシーンにフィルタをかけると、各シーンを単体表示してるときにもフィルタが適用されてしまいます。

 

どういうことかというと・・・

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上が悪い例、下がよい例です。

上の画面では、動画を単体表示するシーンで動画が暗く(透明度が高く)なってしまいます。シーンに対してフィルタがかかっている状態ですね。

各シーンの構造としては、以下の通り。

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上が悪い例、下がよい例です。


ということで、前置きは長くなりましたが、「グループ作成」「フィルタ」について説明していきます。

 

4.グループをつくります。グループの追加も右クリックで行えます。「シーン」で右クリック→追加→「グループ化」ですね。

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グループをふたつつくり、そのグループのなかに各シーンが入るようにしてください。

 

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こんな感じですね。

 

5.グループを右クリックして「フィルタ」をかけます。今回は各グループの透明度を上げるので、「色補正」→「透明度」ですね。各グループをお好みの透明度にしてください。個人的には不透明度は50とかよりは66くらいがしっくりくるかな?と思います。

 


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これで2素材をミックスするシーンを作成できます。

 

透明度を細かく変えたシーンを使ったり、ループ素材とアニメ素材重ねたり、いろいろできると思うのでぜひ使ってみてください。

 

2.2画面・4画面・Picture in Picture

2画面や4画面も、それ用のレイヤーを作れば対応できます。アニソンVJ界隈だと、一画面をアニメOP、一画面を声優さんのライブ素材にするみたいな感じで、こんな画面を作ることができます。

 

幾何模様がアニメ素材、ひまわりがライブ素材みたいな想定で見てもらえれば、と思います。

 

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なかなかゲシュタルト崩壊しそうな絵ですが、左上と右下にシーン1、右上と左下にシーン2を配置した状態です。

 

このシーンの作り方は簡単で、1で示したシーン追加をしたのち、赤い枠で大きさを変更して配置するだけです。

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これで各シーンを2こずつ追加し、いい感じに配置したら終了ですね。

 

どうしても手動で大きさ変更するとずれて嫌だ!って人は、右クリックして変換→変換の編集で入ると数値で細かく大きさ等変更できます。

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また、応用するとピクチャーインピクチャーみたいなシーンも作れます。

 

動画を動画の上に貼りたい!ってときは素材を右クリックして「順序」でどの動画をどれの上に貼るのか調整できるので、上にしたい動画を「上へ」とか「最上部に移動」とかでいい感じにしましょう。

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また、投影してるときに動画配置変えたくなったなー、ってときにはスタジオモードが便利です。

 

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右画面を投影しながら、左画面で画面配置を編集できます。

 

この状態で長い曲とかのときに編集すれば、いろんな画面配置をしてもシーン数が増えすぎずに済むかと思います。

 

3.応用例

動画弾幕(要スペック)/走馬灯

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複数動画を弾幕にして右から左などに流します。エンタの神様ともいうらしい。

ハイスペックなPCでないと厳しいですが、OBSならではの表現ですね。静止画だと分かりづらいですが、これ動画でやるとびっくりすると思います。

 

まず、各シーンをいい感じに配置し、グループ化します。

 

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あとは、グループ化したものにスクロールのフィルタをかけます。

 

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これで動画弾幕の完成です。

 

これに色補正で彩度→マイナス1にすると走馬灯っぽくなります。

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怒られない程度、PCが落ちない程度に使ってみると面白いと思います。

 

振りコピくん

動画に反転加えたり、カメラを使うことができるので、フリコピ画面なんかも作れます。動画を反転するときは右クリックし「変換」→「水平反転」です。

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カメラを使いたいときは

ソースとして「映像キャプチャデバイス」を追加するといけます。

 

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バイスで使いたいカメラを選びましょう。うっかりPCのカメラ間違えるとPCのカメラ選んでしまいVJの顔がでかでかとスクリーンに映ってしまうので注意してください(笑)

 

Webカムがあると便利ですが、ないって方はやや遅延あるものの、ivcamなどのアプリを利用してスマホカメラから画を送れます。

 カメラとかスライドショーとかの機能は後日また説明しますね。

 

 

 

ということで、特殊シーンの作り方でした。複数素材を扱いたいときの参考になれば幸いです。

 

→次の記事

 

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無料で始めるアニソンVJ講座  #3 -現場での投影のしかた、使用の実際-

システムの構築については前記事を参照とのこと。

 

 

 


ino2408m.hatenablog.com

 

システムを組んだら、あとは現場での使用ですね。

 

とりあえず、PCを起動したら

・ネットワークへの接続(インターネットにはつながなくてよいです。あったら便利)

VLCを必要なだけ立ち上げ

・OBS立ち上げ

・OBSでのソース再指定(うまくいってなければ)

を行いましょう。

 

1.プロジェクターへの出力

プロジェクターへの出力は、配信画面のプレビューみたいな感じで行います。

真ん中の画面を右クリックすると、「全画面プロジェクター」という項目があるので、そちらで出力する画面を選択してください。これで出力されるはずです。

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2.画面切り替え

モニタリングしながら画面切り替えを行うには、「マルチビュー」が便利です。これで動く画面をモニタリングしながらシーンを選ぶことになります。下のトランジションでここをクリックしたときの挙動を選ぶこともできます。(気合とスペック次第ですがフェードとか使うとアニメ素材⇔声優素材)みたいなこともできます。

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基本的にはこの画面にしてVLC2本の切り替えを行っていくのがいい感じかな?と思います。

 

個人的おすすめなレイアウトはこんな感じですね。

 

VLCで再生位置と速度を制御してマルチビューをクリックして切り替え、困ったらLoopをクリック、シーントランジションを適宜切り替えみたいな感じです。

ドラッグアンドドロップでマルチビューに素材投げたくなりますが、投げるのはその下のVLCの方なのでここだけ注意してください。

レイヤーを増やせば4chとかもいけますよ!(スペック次第ですが

 

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速度を変えるのが難しいのが弱点ですが、スライダーをうまくいじればリップシンク等もある程度はできるかも?しれません。

 

VLCの表示領域を小さくするのと、常に手前に表示すること、一曲繰り返しにするのがポイントです。

 

あとは欲しいほうのVLCに素材をドラッグアンドドロップしていけば、いい感じでVJできるかと思います。

 

 

FAQ

1.OBSでVLCソースが表示されない・・・

ネットワークを確認しましょう。NDIはIPアドレスがないと動作しないので、インターネットがなくてもルーターが必要です。(なければスマホテザリングを応用できるかもしれません。未検証)

 

2.動画が激重で再生に耐えない

PCのスペックの問題なのでいいPCを利用しましょう。もしくは「VLC 重い」とかで解決策が出るかもしれません。

また、動画を2-3つ同時再生すると重いので、片方一時停止したりすると少し軽くなることもあります。VLCで頭出し→再生ボタン押して切り替えみたいな感じでもいいかもしれません。

あとはこの方法だと、同じネットワークにつながってさえいれば実はPCを2-3台使った方法も可能です。PC2台で一台でVLC、もう1台でVLC+OBSとか、PC3台でVLC1、VLC2、OBSに役割分担するのもアリですね。

 

3.素材がないよ・・・

素材は集めましょう。わかる方ならOBSで画面キャプチャ行けるので応用するとゴニョゴニョ

 

4.エフェクトばちばちかけたい!MIDIコン使いたい

エフェクトかけたいのであればVJソフト買ってください。

これもいろんなソフトをキャプチャできる性質を利用して工夫する方法はあるにはあります。

 

MIDIコン・・・は難しいですが個人的にはゲームコントローラーでレイヤー切り替えするとしっくりきますね。(後日書きます)

 

ということで、初心者VJからの情報ということで不足もありますが、無銭VJの方法でした。素材をその場で出すような場合はこれである程度対応できるかと思います。

 

VJやってる方もNDI応用例としてやってみると面白い表現はできるかもしれないので、ぜひやってみてください!

無料で始めるアニソンVJ講座  #2 -OBS&VLCのインストールと設定-

前回の記事からの続き。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

前回の記事では、システム概要についてお話しました。今回は前書いた記事の焼き直しになりますが、VLCとOBSを使った環境構築についてまとめていきます。

 

必要環境

・任意のPC

スペックは高ければ高い方がいいですが、2~3つ動画再生できればなんとかなります。

VitualDJが動くくらいのスペックならなんとか。

 

VLC Media Player

Official download of VLC media player, the best Open Source player - VideoLAN

知る人ぞ知る、定番多機能動画再生ソフト。

VLCメディアプレイヤー単体でVJもできますが、それを便利にした感じのが今回のシステムです。対応動画形式が多いので、VJソフトと組み合わせて使う方もいます。

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・Open Broadcast Software(OBS)

Open Broadcaster Software | ホーム

いろんな配信サイトに対応した配信ソフトです。これで2つのVLCプレイヤーをスイッチングしたり、汎用素材を出したりできます。今回はこれのプレビュー画面を使ってVJするシステムとなります。

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・New Tek NDI VLC プラグイン

NDI(NetworkDeviceInterface)の機能をVLCに導入するためのプラグインです。これがあるとVLCの再生画面をIPアドレスを通して通信できます。

 

無線LANルーター(インターネットにつながってる必要はありません)

NDIを運用する上でIPアドレスを発行するのに必要です。内部でネットワーク組むために使うため、インターネットにつながってなくても大丈夫です。(スマホテザリングとかでも工夫すればいけるかも?)

こういうやつですね。

 

https://www.yodobashi.com/product/100000001002821926/?gad1=&gad2=g&gad3=&gad4=56278881131&gad5=8094397039118077339&gad6=1o1&gclid=CjwKCAiAuMTfBRAcEiwAV4SDkT8xOhthwVHAMdR4VZZandMzkSGrCXxB2npimcLeC2Mnd3rAAmibDBoCVLgQAvD_BwE&xfr=pla

 

なお、会場に無線LAN環境がある場合はそちらを利用できます。

 

ソフトのインストール

1.VLC Media Player&NewTek NDIのインストールと初期設定

Official download of VLC media player, the best Open Source player - VideoLAN

 上記サイトからインストールしてください。

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右の▽ボタンに環境選ぶところがあるので、そちらをクリックして使用する環境を選んでダウンロード、インストールしてください。(Macとかの場合そちらを選択)

2.NewTek NDI のインストール

https://jp.newtek.com/ndi/applications/

 

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NDIの下、左辺りに「NDIツール」の欄があるので、そちらからインストーラをダウンロードし、インストールします。ダウンロード時にe-mailなどを要求されるので、そちらを入力してください。使うツールは「NDI VLCプラグイン」のみですが、Test Patternなども必要に応じてインストールするといいと思います。

(インストールして挙動がおかしくなることがあるので、もしインストールしてPCが激重になったときはアンインストールし、「NDI Scan Converter」のチェックを外してインストールすると直ることがあります。(これはこれで実はRekordboxVideoなんかに使えたりしますが・・・)

 

2.VLC Media Playerの初期設定

とりあえずVJ向けの設定。

ツール→設定で設定画面が出てきます。

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 設定箇所は以下の通りです。

1.「インターフェース」タブ

・「システムトレイアイコン」のチェックを外す(外さないとループするたびに通知が起きるため)

・「ビデオのサイズにインターフェース」をリサイズのチェックを外す

・「ひとつだけ実行を許可」のチェックを外す(今回のシステムでは2つ以上VLCを起動するため)

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2.「ビデオ」タブ

出力を「NewTek NDI video output」にします。これで内部ネットワークにVLCの再生状態を配信することになります。(普段から動画プレイヤーソフトとしてVLC使ってる方はこれ入ってると動画がでないので動画見るときは元に戻してください。

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3.入力/コーデック

「ハードウェアアクセラレーションによるデコード」をPCに適した設定にします。

ここがあってないとVLCは緑色の動画吐くのでVJ中に動画が緑になったら見直してください。

GPUが入っていないPCなら「無効」入っているPCなら「DirectXビデオアクセラレーション」ですね。

 

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4.動画表示を軽くする設定

検証してみたところ、初期設定だとかなりゲーミングPCでも2動画再生するとカクつきます。ファイルキャッシュ(動画ファイルの断片を溜めて軽くする機能)が300とデフォルトではとてもVJ使いできるものではないので、3000~10000にしましょう。

以下の項目をいじるといいかな?と。

 

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1.ツール→設定から入り、左下の「設定の表示」を「すべて」にします。

2.「入力/コーデック」の項目の「ファイルキャッシュ」「ディスクキャッシュ」「ネットワークキャッシュ」の初期値が300くらいになってるので、そちらを3000~10000くらいで調整します。

 

ここまででVLCの初期設定は終わりです。お好みでキーボードショートカットやループ、常に手前に表示などをいれると使いやすくなるかと思います。

 

3.OBSのインストール

Open Broadcaster Software | ホーム

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OBSの公式サイトからOBSのソフトをダウンロードし、OBS Studioをインストールしてください。

 

インストール後、以下のサイトを参照し、NDIのプラグインをインストールします。

medium.com

 

3.OBSの初期設定

OBSを起動し、シーンを組みます。

シーンはおそらく最初の方使うとすれば

VLC 1

VLC 2

・汎用素材

あたりかな?と思うので、それぞれ作っていきます。

 

VLC系統

 1.まず、VLCで適当な動画を2つ再生します。(VJの場合はVLC2つ以上立ち上げるのが実運用に近くなります)

その後、OBS画面左下、シーンの隣にソースとあるので、そこで右クリックし、NDI Sourceを選択します。画面進んでいくと、

プロパティが開くのでそこでSourcenameからVLCと名のついているものを選択し、OKをクリックします。

 

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その後、シーンで右クリックし、片方がVLC、もう片方がVLC1みたいな感じで新しいシーンを追加してください。

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動画サイズを統一してない場合、動画によってウィンドウの大きさが変わってしまうことがあるみたいです。

それを防ぐために、

ソースを右クリックし、変換→「画面に引き伸ばして置く」を選択してください。これを入れないと、720×480とHDでウィンドウのサイズが変わってしまいます。

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・Loop素材

VJなどで素材ないよ!ってなったときに役立つのが汎用VJ素材ですね。

速度調節とかはできませんが、ワンクリックで出せるようにできます。

右クリックのメニューからSourceのメディアソースから入れられます。

設定でLoop入れとくと後々楽です。

 

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・ループ素材として使う場合は「繰り返し」にチェックを入れ、「再生終了時にソースを非表示にする」からチェックを外します。

・「ソースがアクティブになったときに再生を再開する」にチェックを入れると、そのレイヤー以外を表示してるときに動画を止められるので軽くなります。

・「可能な場合ハードウェアデコードを使用」にチェックを入れるとGPUを使う設定になります。GPUが入っているPCならチェックを入れ、入ってないPCでは外してください。

 

とりあえずこれで準備は完了です。

 

ポン出しであればVLC1、VLC2、Loopくらいあればいいでしょう。スペックあるPCだと4layerくらいあると楽です。

 

ここまでで初期設定は完了です。

 

 

とりあえず記事がとても長くなりそうなので、使用編は次の記事で。

 

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VJソフト、何を選べばいいんですか?(2022年版・私見)

(2022に更新してます)

とりあえず、よく聞かれる質問でネットにも記事がありますが、VJソフト何を使えばいいんですか?というお話。(2022年7月時点)各ソフトのいいところ、ちょっと癖のあるところ、これをやりたいならこれを買うといいんじゃないかな?的なことを述べていきます。

 

参考動画

 

 

 

この記事に出てくる用語

ポン出し→音楽に対応した映像をHDD等から選んで出すこと。エフェクトかけないものを指すことが多い。

リップシンク→DJさんが流してる音楽とVJさんが流してる映像のタイミングをシンクロさせること。

ビートシンク→DJさんが流してる音楽のテンポに合わせてエフェクトや別映像を流したりする表現。

Spout→ソフト間で動画をリアルタイムで共有する機能。イメージとしてはHDMIケーブルのソフト間ver。後日説明します。

Syphon→Spoutと同じようなものでMacのみで使える規格。

NDI→Spoutに似た規格で、同じネットワーク内で動画共有する規格。PC間通信や一部のカメラにも対応。

アサイMIDIコントローラーに対してボタンとソフトの動作を対応させること。

 

VJソフトとして有名なやつ編。かつアニソンVJ向けのをいくつか紹介します。

1.Virtual DJ

アニソンVJ界隈で一番使用ユーザーが多いと思われるソフトです。

https://www.virtualdj.com/

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・ロゴなしでVJができるPro版は299ドル(約33000円)です。

 

良い点

Windows/Mac対応

使用ユーザーが多いです。アニクラVJ出身の人はいじったことある人も多く、トラブルやわからないことあっても聞けることが多いです

・なにせDJソフト。UIに関してはVJソフトの中ではほとんどの人が初見で使えるくらいにわかりやすいかと思います。DJ出身であれば明日から使えるレベルの簡便さです

・Pro版であればほとんどのDJコントローラーに対応、MIDIアサインも済んでます。(ようはDJ2Go2TouchとかWego2とか繋げば即!使える)

・対応形式がとてもとても豊富です。.mov、.mp4はもちろん、.mkv、.webmなどひととおり形式に対応しており、動作も他のソフトに比べてとてもとても軽いです。

・DJ型VJソフトの中でプラグイン入れることによりSpout(後日説明)に対応できる数少ないソフトです。しかも送受信両方に対応してます。ざっくりいうと、ResolumeやVDMXなどの他のVJソフトに映像を送ってVirtualDJとresolumeのいいとこ取りをする・・・みたいな使い方ができます。

BPM解析能力はDJソフト故に優秀な方です。

・プレイリスト作れるのでセットリストへの対応が非常に楽です。

GPUがついているPCが推奨ですがGPUないハイエンドPCでも動きます。

 

クセのある点

・割引されたのをあんまり見たことないです。サブスク1ヶ月だけ半額とかはあったような・・・だけど買い切りは割引なかなかしないイメージ。

・もとのUIが英語なのを直してるので、やや分かりづらいところはあるかと。

MIDIアサインやループの変更はコード(VDJ Script)打って行うので独特です。

・もともとDJソフトなので映像エフェクトはいろいろあるものの弱いところあります。

 

こういう人に向いてる

・とりあえず素材再生系を極めたい(アニクラ等でのノンエフェクトVJなら間違いなくこれです)

・新しいソフトの操作方法を覚えるのが苦手

・人から素材を受け取ってVJすることが多い

・DJコントローラーが余っている

・エフェクトはあんまりかけたくない

リップシンク命。もしくはビートシンクで2素材切替えする表現を好む。

・PCにそこまでお金をかける予定がない

→あんまりエフェクトかけたくない人にはこれが一番かと思います。DJソフトゆえのタイミング同期技術に長けているので、リップシンクへの強さがあります。Resolumeなど他のソフトと組み合わせて使う人も多いです。アニクラ、ボカクラ、アイドル等においてはこれスタートがオススメですし、間違いないと思います。

PCスペックに自信のない人から、他のソフトと組み合わせて使う人まで広くおすすめできます。

 

 2.RekordboxVideo

最近登場したRekordboxの拡張機能です。

mp4などの動画が再生できるようになります。

https://rekordbox.com/ja/products/rekordboxvideo/

 

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良い点

・この手のソフトでは安い(RekordboxをDJで使っているなら17000円/2licences)→最近サブスク化しました。レコボリリックも使えて月1500円くらい。

・UIがRekordboxDJのそれなのでかなり初心者でもとっつきやすいです。

トランジション(動画切り替え機能)やテキストなどが豊富です。

テキスト、イメージ、カメラがデッキと独立しておりこれらを主体で扱いたいならVirtualDJよりもやや扱いやすい感あります

・DJであれば音声を読み込むことでLyricを扱うことが可能です。

・動画か音声をしっかり切っておく必要がありますが、持ってる曲に動画を乗せられるので、DVJ(DJしながらVJ)が可能です。むしろ一人DVJに関しては一番向いてます。

・音楽の解析機能についてはRekordboxのそれなので、グリッドキューを使った視覚的なリップシンク/ビートシンクに適しています。

・検索インターフェース/プレイリスト関係がわかりやすい。(もちろん莫大なファイルの中から見つけ出すならeverything等組み合わせる形になりますが、RekordBoxの優秀な検索機能を使う手も考えられます)

RekordboxLyricと組み合わせるのには一番推奨されているソフトです。LyricとVideoを曲によって使い分けたい人にとっては一番わかりやすいと思います。

・Pioneer製コントローラーであればアサインいりません。

・DVJでPV等を使わないときを想定して汎用素材をフォルダからランダム再生する機能を有しています。

 

クセのある点

2layerのみ。2つまでしか動画をロードできないので、リミックス系やるときは辛いです。

・対応素材形式がavi, mpg, mp4, m4v, mov とやや他のソフトには劣ります。エンコードの関係で使えないことも…

プラッター(DJコンの皿の部分)が使えるDJコンが純正のものだけになるので、コントローラーを選びます。(DJ2Go2等を繋いでも皿は反応しませんし他のボタンもマッピングが必要です)

・Spout、NDI等に対応してません・・・ほかのソフトと連携するには工夫が必要になってくると思います。Syphon outのみ対応。

・かなりマシンスペックを必要とします。ゲーミングノート/ハイエンドMacbook向けです。

・ループコマンドがないので工夫を要します。

 

こういう人に向いてる

RekordboxのUIで操作したい

・余ってるPioneer製のDJコントローラー(DDJ-200/Wegoシリーズ等)がある

・一回の現場でDJとVJ両方やることが多い

・キューの管理やエンコード、素材のリネームなどをしっかりする派

・将来的にRekordboxLyricを使いたい(個人的にはResolume/VirtualDJ/VDMXでの運用がおすすめですがRekordboxLyricとの推奨組み合わせ方はこれです)

・将来的に一人DVJもやってみたい

→楽曲解析機能を強めたDVJソフトです。VirtualDJよりも視覚的に波形で素材合わせがしたい、とかの方には向いてます。運用の仕方によっては検索ソフトなしで管理することも可能なので、交代VJにもいいかもです。

 

ネット情報あんまりないので説明が当ブログにあります。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

3.VDMX

アニソンVJ界隈でMacユーザーはVirtualDJとこれで半々かな?というイメージです。

 

設定が保存できる正規版は349ドルです。学生割引で199ドル。

 

無料版では設定が保存できませんが、ResolumeやgrandVJと違ってロゴが出ないので、無料版のままポン出しに使ってる人もいます。

 

 

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良い点

・画面レイアウトがある程度自由に組める

・豊富なプリセット(アニソンVJ向けの4layerなんかもあります)

Syphon(SpoutのMac向けver.)、NDIなどの規格に一通り対応しています。

・エフェクトや各種機能豊富。パラメーターもいじれるところ多いので。アニソンからEDMまで何でもいける

・対応形式はResolumeより多い

・ソフト単体でかゆいところに手が届く(ステップシーケンサーやマイク反応、画面キャプチャなども一通りついてます)

・歴の長いソフトでユーザーも多いのでネットに情報が充実しています。

 

クセのある点

・対応OSがMacのみです。(パフォーマンス発揮するにはMacBookProなどが必要、外部GPUがあるモデルは非常に高い)

・画面がやや初見ではとっつきにくいです。慣れればいいといえばそうなんですがようは自分で画面構成を組んでいくのが結構時間がかかる。

・自由度が高いゆえに、最初に何をやっていいかがわからなくなりがちです。

・UIが基本的には英語です。

 

こういう人に向いてる

Macのハイエンド機を持っている、もしくはこれから買う予定

・じっくり構成を練って凝ったVJがしたい

・扱う汎用素材が多い

アニクラ以外でのVJの機会が多い

・説明ブログなどを読んである程度理解できる

 

Macを持っているなら体験版いじってみて合うかどうか入れてみるのはいいかな?と思います。

筆者もこれ欲しさにMac欲しいくらいです。→買った。

M1は最近公式対応しましたが8layerくらいなら動きました。ただ長時間使っていると映像が止まる、VirtualDJのSyphonが使えない?安定しない?などの問題もあるとの報告もあります。

アニソンVJにもバリバリ使えます。というか使っている人多数です。

 

Mac向けのVJソフトにCoGeやModule8もありますが使用ユーザーも少なくアニソンVJ向きではない気がするので割愛します。

 

 4.Resolume

当ブログでよくいろいろ記事を書いてるソフト。

 

WindowsVirtualDJと組み合わせてエフェクトを決めたいって人が使っているイメージです。単体での使用には向いてませんがやってる人もいます。機能の豊富さからして、ほかのVJソフト持ってる人も余力あればもっておくといいかな?と思います。とにかくUIがわかりやすくいじってても面白いのが特徴ですね。

https://resolume.com/

 

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良い点

・エフェクトが豊富、かつ綺麗です。

・画面もとっつきやすい方だと思います。映像を混ぜるだけならたぶん初見でも行けるんじゃないかな?と思います

Spout、Syphon、NDIに対応してます。

MIDIアサインも細かくかつわかりやすくできる方です。

・映像のパラメーターでいじれるところが非常に多いので、事前準備してればかなり面白いことができます。

Windows対応なのでGPU積んでればそのスペックを最大に活かすことができます。WindowsMacbook両方で動かせます。

ResolumeAlleyという操作簡便なソフトが付いてきます。

 

クセのある点

・mp4に対応したのが「比較的最近」なので、mp4素材再生は重い・・・です。

・もともと.mov形式向けのソフトなため、対応動画形式がやや少ない・・・です。

(この二点はVLCやVirtualDJで補えます)

・速度変更すると音の高低が変わってしまいます。(設定で変更可?)

・ステップシーケンサーに現時点で非対応。(無理やり作れるには作れます)

・推奨PCスペックが高いです。実質GPUは必須なのでゲーミングノートかMacBookProじゃないとキツい気はします。

・クリップをたくさん登録するには向かないです。サムネイルの大きさが変更不可、素材は横並べで読み込みすぎると重くなり、デッキ切り替えも時間かかります。

 

こういう人に向いてる

Windowsのハイエンド機を持っている、もしくはこれから買う予定

・VirtualDJでやってたけどなんか物足りなくなってきた

・VJソフト使うの初めて

・エフェクトバチバチマンになりたい

・ほかのソフトと連携する使い方を想定してる

・EDM/RemixのVJを将来的にやってみたい

MIDIコンマニア

BPMに連動した表現がしたい

 

→ロゴがでますがデモ版があるので興味ある人はいじってみましょう。

Spout/NDI/カメラの映像に対し豊富なエフェクトがかけられるので、ほかのソフトとの連携に非常に向いているソフトです。

個人的にはPC内のソフト間ミキサーって感じで使ってる人や配信VJに使ってる方が多いかなと思います。

特にVirtualDJと組み合わせることで互いの苦手なところを補うことができます。

詳しい人ならProcessingTouchDesignerなんかと連携して使うのも楽しいかもですね。

 

5.GrandVJ

私も体験版いじっただけなので、詳しくはないですがこちらもユーザーが多くとっつきやすいソフトです。

 https://dirigent.jp/product/arkaos/grandvj-2/

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良い点

・エフェクトが豊富でわかりやすいです。(Resolumeよりは自由度は低い

・各素材を割合変えながら打つのにはとてもわかりやすいUIです。

Spout In/Outに対応しています。最近はNDIにも対応したらしいです

MIDIアサインもわかりやすいです。

Windows対応なのでGPU積んでればそのスペックを最大に活かすことができます。Resolumeよりはスペックいらないんじゃないかな?感はあります。

・mp4などそのまま再生してもResolumeほどは重くない

・素材管理がResolumeよりはしやすいので汎用素材を頻繁に入れ替える人や素材の自作が多いような人には使いやすいかもしれません。

・Resolumeより動画再生自体は形式、軽さともに強いです。

Autoモードが気楽に使える

1ソフト2ライセンスです。あとハイエンド版(XT2)がプロジェクションマッピングできるソフトではトップクラスに安いです。 

 

クセのある点

リップシンクしたいとなるとVirtualDJよりはやりづらい感はありますがResolumeよりはやりやすいです。

・エフェクトはResolumeより少なかったりパラメーターでいじれるところは少ないイメージですね。

・マシンスペックはそれなりに必要です。(ゲーミングじゃないとたぶん重い)

・プレビュー画面がやや見づらいかな・・・?

BPMに連動できるパラメータが少ない。

 

こういう人に向いてる

・ソフト単体で完結させたい

・VirtualDJでやってたけどなんか物足りなくなってきた

・エフェクトはわかりやすいやつをピンポイントで使う派

・EDM/RemixのVJを将来的にやってみたい

・素材重ねる王道のVJしたい

・自分で素材作ったりとか汎用素材たくさんもってたり、エフェクトよりは素材寄りのVJをしたい

・クラブ系のVJをみんなで交代でやりたい

 

→こちらもロゴがでますがデモ版があるので興味ある人はいじってみましょう。

汎用素材の管理のしやすさ、UIの分かりやすさ、ソフト単体で完結することから使いやすいソフトだと思います。

 

 

ということで、ゼロ円からはじめるとかいいながら有料ソフトのまとめですが、将来的にどれを買うか?の妄想をすることはVJ続ける上では重要だと思うので、いろいろいじってみてください!

 

まとめ。

個人的にはこのチャートに従って選べばいいんじゃないかな?と。

 



 

ちなみに・・・VJソフトは無料からあります。

今は結構安価なソフトも充実してきているので十分選択肢に入ると思います。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

 VDMX、私はわからないですが、やっぱりユーザーが多いのは正義なのでは・・・&各種連携できる&軽いということでMacならこれかな?感です。

ちなみにいい忘れてましたがVirtualDJ等でもある程度のエフェクトは使えます。

 

あと、Resolumeなんかは11月のブラックフライデーで安くなるので、とりあえずは使いたいかどうかをざっくり決めておくといいかな?と思います。(学生なら学割使えるので即決もアリです)

 

ということで、まずは有料ソフト自体今どんな感じかなーという記事でした。だいたいのソフトは体験版あるので、ぜひ触ってみてください。

無料で始めるアニソンVJ講座  #1 -覚えること、システム概要-

ということで、とりあえず無料で始めるアニソンVJ環境についてまとめ始めます。

 

私はこのシステムとResolumeを連携して使っています。なのでVirtualDJ持ってないVJさんが他のソフトと連携していろいろ有利にしてくのにもいいかな?と。

 

使用するソフトですが、OBS Studioというソフトを使います。

・Open Broadcast Software(OBS)

Open Broadcaster Software | ホーム

いろんな配信サイトに対応した配信ソフトです。これで2つのVLCプレイヤーをスイッチングしたり、汎用素材を出したりできます。今回はこれのプレビュー画面を使ってVJするシステムとなります。

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繰り返します。これは「配信ソフト」であり「VJソフト」ではありません。

 

でも、VJってある意味お客さんへの映像配信的な側面をもつので、このソフトでVJができてしまいます。VJというよりはメディアオペレーター的な概念が強いですが、そもそもアニソンVJって曲に対して欲しい絵を出すのが大きな役割ですから、こういうソフトでも「映像をノンストップで出す」はできます。

 

ただ、これ単体だと動画再生機能の面ではあまり強くないです。

なので、動画再生ソフトを組み合わせる形になります。

 

とりあえず使い方はあとで共有しますが、

VLC Media Player

Official download of VLC media player, the best Open Source player - VideoLAN

知る人ぞ知る、定番多機能動画再生ソフト。

VLCメディアプレイヤー単体でVJもできますが、それを便利にした感じのが今回のシステムです。対応動画形式が多いので、VJソフトと組み合わせて使う方もいます。

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これが便利です。何が便利かというと・・・

・対応形式が多い、そして動画再生の専門家のようなものなので、いろんな機能が使えます。

・NDIが使える←これが大きいです。NDIとはなんぞや?というのは後で説明しますが、結論から言うと、

Resolume、OBS Studio、VDMX等に動画をリアルタイムで送れます。

NDI to Spoutというものもあるので、ややPCスペックは必要になりますが、VirtualDJやgrandVJにも動画が送れます。

 

なので、Resolumeの再生形式を擬似的に拡張したりなんかにも使ってる人は多いです。

 

あと、これも後日後述ですが、このソフト、DVDやRMTP等も再生できるのでいろんな使い方ができます。

 

いろんなプラグインを入れたり、初期設定は必要ですが、これらを組み合わせると

豊富な素材形式の動画をノンストップで再生するシステムがひとまず完成します。

 

システム概要としてはこんな感じです。上図が実際の画面、下図がだいたいの仕組みです。

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再生位置をVLCで調整しつつ、OBSでモニタリングと切り替えを行います。

〇システムの利点

・動画をOBSでモニタリングしながら出すため、ワンクリックで汎用VJ素材出せます。OBSの機能で再生してないときにループ素材をストップできるので、常に流しているタイプのソフトよりは軽いです。

・フェードで切り替えたりのトランジションエフェクトが若干使えます。

・VLCMediaPlayerによる再生制御機能をいろいろ使うことができます。また、OBSを使ってカメラやテキストを扱うことも可能です。ピクチャーインピクチャーとか、画面並べて2素材出したり、スライドショーしたりもできます。Webカメラの映像とかも使えます。また、PCのスペックによっては無限にソースが組み合わせられます。

VLC経由で動画読み込むため、対応素材形式が結構豊富です。

〇システムの欠点

MIDIコンに非対応で若干の遅延もあるため、リップシンクはある程度はできても正直キツイと思います。

・重ね合わせの具合の調整や4拍で切り替えみたいなのはあんまりできません。

・リアルタイムのエフェクトはかけられません。

・起動が若干めんどくさいです。

VLCから再生してる動画は動画ループ時に一瞬だけ暗くなったり止まったりします。

(そこまで気にはならない)

 

これがシステム概要ですね。

 

で、とりあえずなんですが、覚えておくべき用語みたいなのが2-3あるので、そちらを先に説明します。めんどくさい人は太字だけ読んでください。

NDI(NetworkDeviceInterface)

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ソフト間を結線する規格の一です。PCを飛び越えて他のソフトと連携できるのが特徴です。

Resolume、VDMX等にも対応してます。

で、この「Network」というのが大事で、ようはネットにつなぐためのシステム(IP/TCP)を一部応用して映像を飛ばしています。

つまり、ネット環境(インターネットじゃなくとも)につながっているということが使用できる条件になります(←超絶重要項目)IPアドレスの振り分け方を変える手もありますがトラブル多いのでおすすめしません)

今であればテザリングあたりがオススメの方法です。そのあたりもまた説明しますね。

イメージとしては、ソフトがDVDプレイヤーとするとこれがHDMIケーブル、みたいな感じですね。

 

GPUGraphics Processing Unit

ゲーミングPCなどについてる画像処理用のユニットです。VJをやる方でPC買い換える人はこれがついているものにすることをオススメします。GPUの入っていないPCでVJする場合にも、VJソフトが入っていないGPUの機能を活かして再生しようとすることによるエラーが生じることがあるので、とにかく緑の画面を吐く、などはこれの設定が悪いと思ってください。NVIDIAとかマークついてればそのPCはGPU入ってます。

ついてると動画再生能力が向上する!ついてない場合はついてないなりの設定をしないと動かない!ってのが重要な点です。

 

とりあえずこの辺を覚えておけば、次回からする話にはついていけると思います!

 

ということでシステム概要と用語の説明でした。

次回から具体的なVJシステムの組み方に移ります。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

ゴーグル部-「ゼロ(円)から始めるVJ生活」

はじめましての人ははじめまして。

 

福島と北関東で2018年よりアニソンVJをはじめましたINOMUSICAといいます。

 

最近はアニソンクラブイベント(アニクラ)も増え、VJの需要も増えてきたんじゃないかな?と思います。

今ではほとんどのアニソンクラブイベントでVJさんがいるレベルまでにVJというものは発展してきました。

 

しかしながら、VJって始めるまでの敷居が高い・・・

ってことで、自分が技術を忘れたときのメモも兼ねてこちらのページを作成させていただきました。

 

まずはこのサイトゴーグル部「ゼロ(円)から始めるVJ生活」のまず目的と概要についていくつかお話しますね。

 

世の中にあるVJさん向けのサイトって、VJのさまざまな技術を追求してるんですが、意外と金銭的コストについては書かれていません。なので、金銭的コストがなるべく小さいVJ環境を構築したり、各種ソフトの使い方を共有したりできればいいかな?と。つまるところ、VJを「とりあえず」始めるお手伝いができればいいな、と思っています。

 

目的。

・素材さえあれば無料でもVJっぽいことができるようにする。

・素材がないときの補助技術、もしかしたら使えるかも?な技術を共有する。

・ハマったら適正なVJソフトを購入できるようにする。

・ミキサーなどの高価機材が必要な環境をより安く実現する。

 

知識ゼロ、機材やソフトゼロの状態からとりあえずVJを始めるためのいろいろ、あとは視覚体験を向上させるいろいろを提唱できたらいいかな?と思っています。そこからのステップアップとか、いい感じのVJ環境構築とかについてもなにか提唱できたらいいな、と思っている次第です。

 

私自身まだ勉強中のところもありますが、何とぞよろしくおねがいします。