ごーぐる部-「ゼロ(円)から始めるVJ生活」

初級者でWindowsなアニソンVJが自分なりにいろいろ書いた備忘録。Resolume/RekordboxLyric/OBSVJ等の記事が多めだと思います。

SynapseRackを使って無料でVJを始めよう! 基礎編

ってことで書いてみます。

 

ちなみに本人も書いているので、わたしは総合的に概要と他ソフトの規格、アニクラ/サブカル領域の話を中心にさせていただきます。

 

 

note.com

SynapseRackについて

 

 

 

VJ界の革命児ことSainaさんが作ったVJ Toolです。

 

この記事は「無料で」ってあり、このツールに関してもBOOTHで12000円とありますが、

無料版でも4Layer使えてレゾリュームアベニューって喋ったりブラックアウトしたりしないので、プリレンダVJ(映像を合成していい感じにするタイプのVJ)の入門やVirtualDJの機能を拡張したい人にも最適です。

 

こういう人におすすめ!

・ゲーミングノートなどWindowsの高スペックPCを所持している!

・汎用素材・背景素材をうまく組み合わせてクラブっぽいVJがしたい!

・VirtualDJでVJしているが機能を拡張したり具体的な素材がないときやリミックスのときにもうちょっと演出してみたい!

・VirtualDJでのVJが主だが汎用素材がワンパターンになりがちで複数から選んで管理したい

VRや配信でVJやりたい!

・VDMXに画面構成が似たソフトをWindowsで探している

・とりあえずステップシーケンサー(1拍ごとにカチカチ素材切り替えるやつ)を使いたい!

 

こういう人におすすめしません

 

ノンエフェクトのアニクラVJをワンソフトで完結させたい(アニクラVJならVirtualDJ等を組み合わせることになります)

・PCのスペックがVirtualDJだけでギリギリくらいである

 

ソフトの仕様としては説明書を読めば全然なんとかなるレベルですが、難しいところもあるのが正直なところで、難易度的には「GrandVJやResolumeよりちょっと難しい」くらいかなと個人的には思っています。

 

また、SynapseRack自体がGPUを使う仕様であるため、GTXやRTXシリーズといった単体グラフィックを搭載したPC(ゲーミングノート等)でないと快適に動作しない可能性があります。

 

良い点

 

ステップシーケンサーの実装に関してはWindows環境ではどのソフトよりも簡便である(アニソンリミックス対応が非常にやりやすい)

Spoutの受取が簡便である

・MediaBin的なフォルダ分け(ContentsBrowser)ができ、多くの素材の管理や曲想に合わせた素材をまとめて投影することに関してはResolumeよりやや得手

・ひとつのContentsBrowserから複数のレイヤーの映像選択ができ画面効率が良い

・他のソフトに比べてGPUを使う仕様であるためゲーミングノートでさえあれば軽快に動作する

・ソフト内の機能の配置をカスタマイズできる

 

注意が必要な点

 

・特定のディレクトリにファイルを置いておく必要がある

ドラッグアンドドロップで直接VJソフトにファイルを登録できない

(その都度フォルダに入れて更新する必要がある)

・エフェクト系はResolumeよりやや難解

 

総じて、エフェクトを主に扱いたい人はResolume

ステップシーケンサーを多用する人やフォルダ分けした素材を組み合わせたい人はSynapseRackという感じになるかな?と思います。

 

両ソフトとも無料版が用意されているので、購入前に使用感をチェックしてみて下さい。

 

インストールと準備

 

とりあえずは上記のリンクから無料版(Demo)をダウンロードして中のexe.ファイルを実行してください。

 

使っててレイヤーを5個以上にしたい!ってことがあれば有料版を買うといいかなと思います。

 

使い方(公式)

細かい使い方は公式のドキュメントから。当ブログではポイントを絞ってお話します。

 

synapserack.com

 

 

素材の準備

 

素材に関しては無料のものから有料のものまであります。

今回は「無料で」と言ってるので無料のものです。

 

以下にまとめてみましたので、いい感じの素材をDLして入れてみてください。

(とりあえず今回に限ってはBOOTHのものは「無料」で絞り込んであります)

 

ちょっとお金が出せる人はBOOTH等からいくつか素材を購入しておくといいと思います。

 

SynapseRackはこれらのサイトからDLしたままの.mp4(H264等)でも動きますが、

軽くしたい人は.mov(hap)に変換すると良いでしょう。

 

以下のツールで変換できます。理屈はResolumeのDVXとほぼ同じで、ループ再生や速度変化などに強い形式に変換すると軽くなるというものです。

 

 

通常の動画再生ソフトで扱いにくくなるのでK-Lite Codec Pack」を入れておくと良いと思います。

MediaPlayerClassic等を関連付けておけばWindows上のサムネイルで動画を選べます。

 

codecguide.com

 

過去の参考記事を。

理屈と目的はDXV変換と同様なので、以下の記事を読んでみて下さい。

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

機能検証では.mp4でいいと思いますが、素材を選定したらhapにしておきましょう。

余談ですがこのhapはResolumeやVDMXでも使えます。

 

 

素材登録

 

SynapseRackをとりあえず立ち上げます。

 

 

デフォルトで「4layer Template」が読み込まれていますが、これでしばらく戦えると思います。

 

右上のSource→Open Source Directryで素材を入れるためのフォルダが開きます。

 

 

 

「Video」の中に「Sample」というフォルダがあるので、その中に素材を入れるか、何かしらのフォルダを作りそこに素材を入れます。Hapに変換した場合は「Hap」に動画を入れます。

 

 

素材をフォルダに入れ終わったら、

Source→Load Source Filesで素材を読み込めます。

 

初回はなかなか時間かかりますが気長に待ちましょう。

 

素材が下の「Contents Browser」に表示されます。

 

 

基本素材合成

 

基本的な素材の読み込みと合成は、「レイヤーの枠をクリック」→「Contents Browserから素材を選択」→「枠の横にあるピンクのフェーダーで素材の薄さを調整」

という流れで行います。

 

 

 

各レイヤーの右のフェーダーで素材の割合を調整すれば任意の濃度で素材を混ぜることが可能です。

 

このフェーダーを最終的にはnanoKontrol2などのフェーダーに振り分けることになります。

 

BPM連動

 

Tap BPMに合わせて素材を動かしたいときは、右下のメトロノームマークを押し、拍数を調整すると合わせられます。

 

素材のBPM基準は120もしくは128であることが多いので、拍を打つ系の素材をこの設定で読み込むとTAPしたBPMに連動してくれます。

 

素材によって「その素材が何拍分か?」は異なるので、その都度/2ボタンや*2ボタンでしっくりくる設定を素材ごとに選びましょう。

 

MIDIコンマッピング

 

nanoKontrol2などのMIDIコンに動作を振り分けることができます。

上のSetting→Midi Mappingにて。

 

 

いろいろと割り当てられるものはありますが、基本的にはマウスで汎用素材を選択して

フェーダーで素材の割合を調整する感じにするといいと思います。

 

MIDIコンにマッピングしておく場所として、以下の部分がおすすめです。

 

・各レイヤーのフェーダー

 

 

・ResyncとTap

 

 

・ステップシーケンサー発動ボタン(左のNodeEditorにある)

 

 

 

・各レイヤーの選択枠(MIDIコンで映像を変えたいレイヤーを選択してContentsBrowserからクリックすると早い)

 

 

あとはエフェクト関連。下でも説明しますがNode Editorから必要なエフェクトのToggleに最初はアサインするといいと思います。

 

 

 

 

ステップシーケンサー

 

Remix対応などに便利なステップシーケンサーは初期状態で画面に見えてます。

 



左下の再生ボタンを押すと素材が

Layer1→Layer2→Layer3→Layer4と切り替わります。

 

BPMはGlobalTempoに依存します。

 

エフェクト

 

エフェクトに関しては左下のNodeEditorで行うのですが正直な話ノード系のツールをいじってない人にとってはやや難解です。

 

自分でエフェクトを作ったり値を変えたりはまた別の記事で説明しますがとりあえずデフォルトのエフェクトの範囲で。

 

初期状態でNode Editorが以下の状態になってます。

 

 

こちらのToggleにMIDIコンやキーボードをアサインすると発動することが可能です。

 

Toggleの代わりにButtonのノードを繋げば押したときだけエフェクトも作れます。

 

他のエフェクトを入れたいときは間の「Fx/〇〇」を別の「FX/△△」のノードに付け替えます。

 

↑右クリックのCreateNodeからノードを追加可能。

とりあえず付け替えてみていろいろ試してみるといいかと思います。

 

 

 

 

PatternEffectをGrayScaleに付け替えた例。

 

エフェクトのパラメータの変え方については結構複雑なので別記事で説明します。

 

エフェクトそのものがどんなものかやノード例はSainaさんのドキュメントに書いてあるので参考にしてください。

 

synapserack.com

 

投影

 

投影については前のVerはSpoutをほかソフトに送っていたのですが現Verは投影がソフト単体でも可能です。

 

上のOutput→Create Output Windowからウィンドウを出せます。

 

 

そのウィンドウを投影したい画面にドラッグアンドドロップしてAlt+Enterで全画面化すると投影可能です。

 

 

実際ここまでやって適当なMIDIコンに操作を振るなりして映像を足したり切り替えしたりするだけでもかなりVJっぽいことはできるかと思います。

実際のプレイについて

実際のプレイですが、こんな感じです

 

1.各レイヤーの四角のところをクリック、もしくはMIDIコンに割り当てたボタンを押して選択。

 

2.Contents Browserから読み込みたい素材を選択。

 

 

3.右のピンクのフェーダーで割合を調整。

 

 

4.TAPでBPMをとる。

リズムに合わせて手を動かしたり、サビで素材入れ替えたりステップシーケンサーを発動させていい感じに演出してみてください

 

結語

 

とりあえずはSynapseRackを使った基礎の映像合成についてお話しました。

Demo版で4つまで素材合成できるので、汎用素材系やクラブのVJの取っ掛かりとしてもいいんじゃないかな?と思います。

 

エフェクトの作り方や各種ソフトとの連携等については次回以降の記事で説明します。

 

 

ino2408m-pinv.hatenadiary.jp

 

 

特にVirtualDJと組み合わせると互いの弱いところを補うことができるのでおすすめです。

 

Resolume等とは勝手が違うところも正直多いですが、操作感的にこちらが合う方もいらっしゃると思います。なにより4Layerまでは無料です。

ぜひ触ってみてください。

 

 

 

プロジェクター、何を選べばいいんですか? アマチュアVJの視点から

※かなり個人の意見が入ってますのでご了承ください

 

結構いろんな人から聞かれることも多いのでプロジェクターの記事を書きます。

 

はじめに

 

都内の会場などでアニクラ専門の会場であればモニターもしくはプロジェクターが常設されていることも増えてきたのですが、地方のライブハウスやクラブで会場がアニソン専門じゃない場合・スタジオアニクラをやる場合などはVJやイベント側でプロジェクターを用意する必要があります。

 

(以前よりはプロジェクターを常設してくださる会場が増えたのですが、だからこそプロジェクターを個人所有していないというVJさんも割合増えてきたと思います。)

 

特に機種選定において想定した機能が使えない・・・設置に手間取る・・・ということも珍しくなく、実はかなり機種選定に失敗しやすい要素がいろいろあります。

 

なので、まとめてみることにしました。

 

今回の想定として

・いろんな会場でVJやるけどプロジェクターがない会場もあり1台買って持っておきたい

・近くの会場でアニクラやりたいけど映像機器がないのでイベント側で持っておきたい

・個人経営レベル・キャパシティ100人以内くらいの小さめの会場にて何かしらプロジェクターを1台購入して常設したい

 

くらいのケースを想定しています。(映像が投影できればいいくらいのお話)

 

プロや商業・プロジェクションマッピングを伴う場合などはまた概念が変わってきますのでご了承ください。

 

①最重要項目:縦横台形補正

 

プロジェクターを持ち込むことを想定する場合、一番大事な項目は間違いなくこの台形補正関連です。

 

近年のプロジェクターでは割と標準で搭載されている機能ではあるんですが、中古を買う場合や安価でマイナーなメーカーのプロジェクターでは意外と搭載されていないことも多く、搭載していないと結構な確率で現地で詰みます。

 

というのはそもそもがプロジェクターは正面設置を前提としているため机に置くか天井に吊るという想定で設計されています。

(基本的に机置きや天吊りで使う用でしてVJにつかうものは理想の位置に天吊り設備か置き場があることが前提な設計とも言えます)

 

下図のように設置すると一番キレイに見えるので叶うならそうしたいところです。

しかしながら、クラブにおいてプロジェクターの理想設置位置に安定した柱や梁があることはレアケースです。フロアでDJの正面に机を置くことも邪魔になるので非現実的。

そもそもそこから投影するとお客さんに遮られて映像が見えなくなってしまいます。

 

プロジェクター置き場があるケースもありますがプロジェクター置き場がある会場であればかなりの確率で常設のプロジェクターがあるわけでして、多くは以下のような投影の位置取りになります。

 

よくあるパターンとしては

・スピーカー・棚・脚立などの上にプロジェクターを置く

・鎖などをを使って天井の配管や梁から吊るす

ことが多く、いずれにせよスクリーンの中央から真正面に都合の良いスペースがあることはかなりまれです。

 

また、DJの正面からプロジェクターを天吊り投影すると光源をそのまま見ることになりプレイ中に非常に眩しく、DJの視力に関わることもあります。
(プロジェクターの画質を考えると正面投影は理想ですが・・・)
会場の構造によってはこの配置がデフォルトのこともありますが、可能であれば斜めから投影してあげたほうがDJさんの目には優しいでしょう。

 

 

補正しきれなければ映像が歪むことになるのですが、特にPVMVなど具体的な映像DJロゴなどを使う現場では本来の形にならないのはかなり問題となります。

 

つまり、台形補正機能がないとかなり調整に手間取るかプロジェクターを購入しても特定の会場では使用ができないということになりえます。

 

なので、台形補正、とりわけ横方向の台形補正ができることはクラブやライブでVJを行う際には非常に重要です。

 

で、ここからが重要な話で

 

横補正ができるプロジェクターは意外にも限られています。

 

最近の機種は横補正できるものも増えましたが、価格.comで調べるとこの記事を執筆した時点で掲載されているプロジェクター455機種中のうち補正がついているものは299機種くらいまでに減ります。

 

 

 

 

具体的に言うと、

EPSON製のある程度の時期以降の機種(HDMI普及期の2010年頃~)

・ほかメーカーの比較的最近の機種(BENQとか)

・中華メーカーなどの安価の機種であればスペックに縦横台形補正と書いてあるもの(価格帯としては1万5000円以上クラス)

 

このあたりが狙い目かなと思います。

 

②クイックコーナーについて

 

台形補正の便利な機能のひとつで、クイックコーナーというものがあります。

投影面の四隅のマーカーを直角にして合わせるという大変便利な補正法です。

 

f:id:ino2408m:20250422045635j:imagef:id:ino2408m:20250422045639j:image

 

実際やってみるとわかるのですがクイックコーナーがないものでダイヤルなどで台形補正をして長方形に投影するのは結構難しく、限られた時間で設営しなければならないケースでは手間取ると設営の時間が押してしまうことがあります。

 

常設のプロジェクターであれば特定の角度に調整していれば大丈夫ですが、持ち込みの場合は置く場所もさまざまなのであったほうが良い機能であるのは間違いないです。

 

クイックコーナーは主にEPSONの機種に搭載されていますが、最近のASUS、Funlogyの機種などにも似た機能があるみたいです。

 

 

www.asus.com

 

③投影距離について

 

多くのプロジェクターは何メートルでどのくらいの大きさで投影できる的なことが書いてあります。

 

通常のプロジェクターのほか、短焦点のものもあり大きく投影できたり、明るく投影できるのが特徴です。

 

クラブで壁に投影するってなると規模感にもよりますが、結果として100インチ前後にすることが感覚として多いかなと思います。

 

なので各メーカーが出してるスペックから100インチで投影するにはどんぐらいの距離が必要か?を見てみるといいかもしれません。

 

www.epson.jp

 

 

④輝度について(ルーメン表記に気をつけろ)

 

輝度をあらわすルーメン表記ですが、かなり問題のある単位です。

 

・プロジェクター内のLEDライトの明るさを示している数字で、映像処理やプロジェクター内での反射・減弱などを考慮していない

・各メーカーにより基準がまちまち

 

というあんまり良くない規格です。

 

なので、1万円以下の中華プロジェクターを買ってなんかこの機種16000lmみたいだよ!

勝ったぜ!ってのはなりません。

 

企業からしたら「有利な条件で表記する」それはそうです。

 

なので、実際に投影されたレビュー写真を見て決めるといいと思います。

 

また、使うクラブや時間帯・窓の有無などによっても必要なルーメン数は変わります。

 

夜や地下の会場であればそこまで輝度はいらないんですが、昼の明るい会場でのイベントで使用する場合が多いなどのときは輝度が高いものを選ばないと映像が見えなくなってしまいます。

 

昼に使う傾向がある人は表記ルーメンがより高いものを買うことをおすすめします。

 

EPSONの場合は単位がルーメンでありますが使用シーンによる目安があるので以下のサイトを参考に見てみてください。

 

www.epson.jp

 

ちなみに単位としてANSIルーメンというものがあり、こちらは比較的ちゃんとした規格です。注意としてANSIルーメンとルーメンは名前は似てますが計測方法も異なり全く別物です。(普及はしてませんが・・・)

 

ルーメンは光源に対してですがANSIルーメンは実際に同条件下で投影された面での輝度を比較しているのでメーカーをまたいだ比較が可能です。

 

 

〇〇ルーメン=△△ANSIルーメンというように単純な比較はできませんが、

A社の200ANSIルーメンがB社の2000ルーメンより明るいということも結構あるそうです。

 

 

まとめると

A社の1000ルーメンB社の10000ルーメンは前者のほうが明るい場合がある。単純に比較できない(測定方法が違うため)

ANSIがつくルーメンは低く表記される傾向にあるが200ANSIルーメンでも2000ルーメン表記プロジェクターより明るいということがある

ANSI同士は比較可能

・日当たりのいい会場でデイイベやる場合は高めの輝度が必要

・数値だけじゃなく実際に投影してみた人の動画や画像を見て決めるのがいいかも

 

といったところです。

⑤解像度

一応解像度についても。投影したい面の大きさにもよりますがプロジェクターではモニターよりは解像度の低さは目立ちにくいです。

 

・アニソンVJの場合、プレゼンテーションのように文字を表記するのがメインじゃない(スタッフクレジットとかで文字が荒いと目立ちますが文字の視認性が重要とは限らない)

・プロジェクターはモニターよりも原理上ぼやける傾向にあり、その映像感に慣れている人が多い

 

一応規格についてまとめておきます

 

 

感覚として

XGA1024×768)・WXGA(1280×800)くらい以上であれば画質の悪さが目立たないかなというのが個人的な感覚です。
VGA/480pクラスはさすがに目立ちます)

 

一応解像度いいのがいい!って方もいると思うので最高の数値としてどのくらいあればいいかもお伝えしますが、

 

フルHD(1920×1080)を超えると特殊な機器が必要となるので実質ほとんどの人が対応できない

 

と考えるといいと思います。

 

VJミキサーとして多く使われているV-1HDが対応している最高解像度がフルHD(1080p、1920×1080)、と考えるとこれを超える画質はあってもアマチュアの現場では活かせないことが多いのが2025時点での現状です。

 

 

実際、4Kとかで投影したいとなると

 

・対応したVJミキサー

・対応したPC

・対応したHDMIケーブル

・対応した高解像度映像素材

 

が全部揃っていないとならずプロジェクターだけで実現するのは難しいかと思います。

 

参考までに普及しているVJミキサーであるV-1HDの対応している解像度は1080P(フルHD)が最高なため、それ以上の解像度で投影するのはかなり非現実的です。

 

最近は安い4Kのミキサーも出ましたが、Roland機で揃えるとなると100万超します。

 

↑4Kのミキサー。130万円。個人所有の人は見たことないです・・・

 

脱線しましたが、結論から申し上げると4Kのプロジェクターを活かすにはそれ以外の機器で莫大なお金がかかってしまうため、プロジェクターの解像度は現状フルHD(1080P)あれば十分かな?と個人的に思っています。

 

⑥置き型超単焦点もアリ

 

持ち込みで車移動が多い場合、超短焦点プロジェクターも選択肢のひとつです。

 

 

ステージの前後が狭い会場だとなかなかに設置が難しいんですが、

 

・ライブハウスなどステージが広い会場

・ブース自体を前後に動かせる会場

・DJの後ろ以外に投影する場合

 

などは高所作業を伴わずテーブルや台ひとつで即設営できる強みがあります。

 

また、天井投影に比べ正面に配置できる可能性も非常に高いので映像も歪みにくく調整もすぐ終わるので非常に重宝します。車に1台積んでおけば会場のプロジェクターが急に使えなくなってもなんとかなる感。

 

通常のプロジェクターに比べてお客さんが映像を遮ってしまったりDJ中に眩しかったりすることも少ないのでよく使う会場で運用できそうなら置き型超単焦点を選択するのもいいでしょう。

 

こちらはHD対応機種はいいお値段しますがWXGA相当の機種の中古であれば意外にも高くありません。

 

ただし、特に超単焦点プロジェクターは小型化すると値段が高く安いものだと結構物理重量が重いです。

 

定番機種のひとつであるEB-685Wとかは物理重量が5.7kgと肩や腰に優しくない重さです。

 

なので、移動が車であるか、荷物を運搬できる体力があるかなども考慮に入れて機種選定するといいと思います。

 

 

 

 

⑦プロジェクターの市場について

 

プロジェクターはその性質上

 

1.機械に詳しくない一般人にとってはかなり飽きやすい

2.機械に詳しいガジェットオタクにとっては買い替えが頻繁に起きる

3.企業でまとめて購入しまとめて買い替えられることがある

 

という市場性質をもっており、状態の良いものが中古市場に回ってくる割合が高いです。また、企業などで購入したプロジェクターの買い替えなどによりオークションなどに安めのものが回ってきます。

 

そのため、「割と新品価格と中古価格に差が生じやすい」という特徴があり、メルカリやヤフオク、リサイクルショップなどでは安いものだと元の価格の1/3に満たない価格でそこそこいいメーカーの品が流れてきます。

 

ランプの使用時間など気になる点もありますが、特にこのEPSON/BENQあたりの有名メーカー品であれば管球もある可能性が高く、交換もわりとしやすい作りです。

(中華プロジェクターだと交換ランプに困ることも)

 

なので、中古に抵抗がない人であればEPSON等の有名メーカーの中古品を狙ってみるのが大きな選択肢となるかと思います。

 

WXGA相当の機種なら2万円出せばお釣りがくるくらいの価格で買えます)

 

 

⑧もちろん中華プロジェクターにもいいやつがある

 

もちろん中華プロジェクターの中にもコスパがいい機器は複数存在しています。

 

気をつける点として

 

・上記のルーメン表記(極端にでかいものは怪しんでいい)

・台形補正(縦の台形補正に制限があったり横の台形補正ができなかったり)

・騒音

 

に関しては先駆者のレビューを参考にしてみてください。最近だと偽のレビューがAmazonとかにも乗ってるので注意です。

 

使ってるプロジェクターの紹介

 

参考として過去に持ってたり今所持しているものでVJ用に使ってる機種を紹介します。お金がないのでフルHDの機種は自宅用のBENQのプロジェクターしかなくほとんどがEPSONXGAクラスです。

 

EPSON EB-X12

あるイベント用に購入し、今は某会場に寄付したプロジェクターです。

 

 

購入時は価格中古で11000円程度。

HDMI端子もあり設営性も○。

 

初期状態で2800ルーメンくらい出るので使用時間が長くても割と映ってくれます。

解像度はXGA(1024×768)なので16:9で映像投影するとちょっと画質はよくないですが小さいスクリーンへの投影を想定しているのであまり解像度の悪さは目立たない。

(某イベントでQRコードが読めないとは言われました)

 

現在某会場のレギュラープロジェクターとして稼働していますが中古で購入してランプ交換もなしに毎晩動いてても壊れないことから非常に丈夫です。

 

ネックはアスペクト比のデフォルトが4:3の時代の頃の製品なので設定が変わりやすく毎回クイックコーナーを行わないと画面比が変になることくらいです。

 

EPSON EH-TW400

 

購入時中古で9000円程度。現在持ち歩いてるプロジェクター。

 

結構よく見るのでスタンダードな機種の一つと思われます。(余談ですが職場にもありますしヨ○バシの店頭でもいちばんよく見る機種な気がします)

 

WXGAに対応しており上記のEB-X12より若干画質がいいらしいです。

 

物理重量も見た目の割には軽く、扱いやすい大きさ。

 

デザインも黒ベースで劣化がわかりにくいしクラブに置いても違和感が少ないです。

 

あとの仕様は結構EB-X12とほとんど一緒な気がします。

 

普及機ゆえにメルカリとかヤフオクにあれば安く買えるかも。予算2万で中古OKなら、かなり無難になんでもこなせて持ち運びも全然しやすいかと思います。

 

EPSON EB-1771W

 

 

購入時中古で22000円程度。

 

持ち歩きのプロジェクターなんか買いたいなといってコンパクトさとEPSONへの信頼で買った機種。WXGA対応&3000ルーメンとハイスペック・・・

 

なのですが

 

VJ用にはおすすめしません。

 

というのもPCとかと同じでプロジェクターも小型になるほど排熱が苦手になりまして、この機種は終了後の熱がやばくて6時間ぶっ続けで稼働させるのが心配になりました。

 

3-4回ほどイベントで使用したらファンが故障。爆音が出るようになりDJに支障をきたすのでハードオフ行きとなりました。

 

物理重量が軽いのはいいものの重心も安定せず落としそうになることも・・・

 

一般のプロジェクターとしてはいいですが長時間稼働に弱い感はありVJ用には個人的にはおすすめできないです。

 

EPSON EB-485WT

業務用超単焦点プロジェクターらしいです。

 

個人で1台所有しており某箱に1台中古で転売したプロジェクターです(転売による利益は得てないから許して・・・)要は2回購入した履歴があります。

 

2020年ころに楽天市場に大量の在庫が出回り、当時は1台目楽天市場8980円、2台目メルカリで5980円と破格で購入できました。

 

今買うとメルカリでも9000円-20000円程度。

 

単焦点プロジェクターなのにクイックコーナーができるバケモン機種です。解像度もWXGA出るし超単焦点なので明るい。

 

ネックはそもそもこのプロジェクターは持ち歩きを想定してないので5.7kgと重くてデカいこと。業務用にしてはコンパクトという謳い文句もありますがデカいので持っていくのは億劫です。

 

あと、端子がわかりくくやや刺しにくい位置にあります。左のフタをあけてそこに刺す感じです。

 

CANON LV-8235UST

 

 

中古で安かったのとプロジェクターをEPSONで統一するとリモコンの混信が心配なので買った1台。某会場に寄付しました。

 

購入時5980円くらい。

 

古い機種なので横補正はなくEPSONよりはやや機能は抑えめですが大きさはちょっと小さいです。

 

(といっても普通のプロジェクターよりは重いです)

 

画質もWXGAに対応。

 

とりあえずはVJに使ってるプロジェクターの紹介でした。

クイックコーナーの使用感とか丈夫さでEPSONを多く選んでる気はします。(回し者ではありません)

 

結論

わからんって人はEPSONでクイックコーナーがついてると書いてある機種」を買うのがおすすめになります。(予算に合わせて中古・新品・解像度などお選びください)

 

理由は以下。

 

・プロジェクターを常設できない現場において横補正およびクイックコーナーが非常に強力

・他のメーカーに比べ横の台形補正をいち早く導入したので解像度にこだわらなければ安い

EPSONであれば操作を心得ているVJさんが多い

・交換ランプが手に入りやすい

・中古で買いやすく売りやすい

 

また、これも個人的な感覚になるんですけど

 

新品の無名メーカー製品よりも中古の有名メーカー製品を買うほうがいいかもと思っています。

 

特に有名ブランドじゃない中華製品は選定の際にスペックを正しく把握するのが難しく、現代だと偽のレビューも多いので失敗しやすいです。他のVJさんやガジェット好きの友達がこれいいよ!っていう機種が具体的にあればそれを真似て買うのはありですが、わたしとしても知らないメーカーのプロジェクターを買うのはギャンブルに近い感覚があります。(ギャンブルなのでいい機種を引き当てると脳汁が出るというのも事実

 

マチュアVJレベルの視点ではあり偏りもありますが、プロジェクター購入の参考になれば幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

モバイルWi-Fiルーターと回線について(こうしてます的な記事)

よく聞かれることであり、先日紹介したYouTube系のシステムやダウンロード等を使う場合、回線がほしい!ってことは割とあると思います。

 

で、ここでVJってモバイルWi-Fi契約してなきゃならんのですか?って言われることも割とあるので、一応回線関係についても私見も含めブログで述べさせていただきます。

 

ちなみに世の中のアフィリエイトブログとかはここで回線業者に誘導してクリックさせ広告収入を得る目的であり、中立的に回線紹介してくれるところは少ないです。

 

ですが安心して下さい。このブログはその手の回線系のアフィはしていません。正直にすべて書きます。

 

 

結論から。

 

私としてはポケットWi-Fi契約しなくてもいいと思ってます。

 

今は確かに無制限のプランも存在しています。

 

が、正直な話「縛りがキツい」「容量制限がキツい」「値段が高い」という最大のデメリットが存在しています。

 

 

また、縛りは一般的に2年間。この間に回線もしくはWi-Fiルーターも進化することも多い。また、2年後VJとして動いてるかもわからない。などいろんな制約が多いし、月額の価格も4000-5000円と決して安くはないです。

 

わたしもVJ始めたてのころは契約してましたが、今はスマホ回線にもいろんなプランが出てきまして、そちらからのテザリングでも正直間に合うと思ってます。

 

テザリングが嫌ならそれ用のSIMカードSIMフリーのモバイルWi-Fiルーターに入れればいいかと思います。

 

ちなみに私は昔民泊等用のSpace Wi-Fiを契約してました。

 

 

私が使用してたときは1日3GB、プランによっては3日で10GB使えていたのですが今は1日2GBで動画関連の作業をするとすぐに上限に行ってしまいます。

 

また、ルーターが貸与方式のため保険加入をしていないと紛失・故障時に高額な請求がきます。

保険加入も月500円払うとルーター紛失時の料金が下がる(とはいえ1-2万とられる)というものでしてトータルの額も決して安くないです。

 

minpaku-bukken.com

 

その後、縛りなしWi-Fiクラウド式)を契約していたのですが縛りがきつく無制限プランの速度が契約者数増加により低下してやめました。

 

 

shibarinashi-wifi.jp

DJ/VJを取り巻く回線環境

 

DJ/VJを取り巻く回線環境は普通の人とは違うところもあります。

 

・会場にWi-Fiがあることが増えてきた

・土日に集中的に回線を使用する

 

というところが特徴であり、これを考慮すると余計に上記のポケットWi-Fiは運用に合わなくなります。どういうことかというと・・・

 

普段出演する会場に常に安定しているWi-FiがあればポケットWi-Fiを使わないで済むことも多いのです。つまり4000円とかの定額のポケットWi-Fiを契約していても、人によっては運が良ければ1MBも容量を使わずに終わります。

 

特に都市部の会場ではWi-Fi回線で速度が早いものを引いてくれてており、VJに貸してくれることもかなり多くなってきました。

 

私が過去に出演した会場だと普通に家と同じくらいの速度(300Mbpsとか)が出るところも少なくなかったです。

 

とはいえ、地方だと回線を引いてないことも珍しくなく、家向けくらいの回線をお客さん・スタッフと共有することもあり速度が低下してしまうことも珍しくありません。

ひどいところだと1Mbps出ないことも過去ありました。

 

なので、そういう時に備えてなんらかの予備回線があったほうがいいのは確かです。

 

VJプレイに必要な速度

早ければ早いほどいいのは言わずもがな。

会場によっていろいろ変わりますし、先述の通りお客さんにWi-Fiを開放している会場ではお客さんが入場した後に回線速度がどっと下がることもあります。

 

なので必ず回線速度は計測しておきましょう。

 

VJプレイに必要な速度は

ダウンロード系なら30Mbps(できれば100Mbps超え)、ストリーミング系(PinPやYouTubeVJ)なら7-8Mbpsくらいは最低でもほしいかなと思います。

 

回線速度は以下のようなサイトで計測できます。

特にWi-Fiを会場から借りる場合は必ず速度を計測し、遅い場合はスマホテザリングを使用する・会場のルーターに有線で接続することを考えるといいでしょう。

 

fast.com

 

 

1回のプレイで使う容量

 

共演するVJの数やHDDから出す素材の割合でも変わってきますが、私の場合でアニクラだと1出演で3-4GBってところです。プレイスタイルや画質によっても変わってくるとは思いますが、3時間の動画を落とすとか極端なことをしない限りは10GBを超えることはそんなにないでしょう。

 

POVOが最強かも

 

結論から申し上げると、この記事を執筆している2025年時点では、KDDIがやってるPOVOが一番運用に合ってるかな。と思います。

 

povo.jp

 

POVOの特徴として

 

・基本料金がかからない(トッピングといって1ヶ月〇〇GB〇〇円とかを購入して使う)

・300円程度の1日使い放題プランを即座に買って使える←この2点がとてもDJ VJの予備回線として相性が良い理由です

 



 

・通信障害じゃなければ速度もそれなりに出る。5Gも対応

・esimに対応してる(iPhoneAndroidの一部機種ならサブ回線として即時に契約できてしまう

 

つまり・・・

 

会場にWi-Fiがあるか、速度がきちんと出るかを確認しそちらが使えなさそうならアプリから1日使い放題をONにできる

 

のが非常に強い点で他の回線にない特徴で、VJおよび曲を買いながらプレイするタイプのDJの使い方に合致してると思います。

 

旅行の時だけ大容量回線がほしい!という人にもぴったりです。

 

楽天モバイルもあり

 

月額はかかりますが、使用した容量によって値段が定まりギガ使い放題が選べる楽天モバイルも選択肢のひとつです。

 

 

たくさん使用した月でも4000円は超えないのでモバイルWi-Fiルーターを契約するよりは結果として安く済むかと思います。

 

ただし、POVOよりはエリアが狭くやや繋がりにくいという評判もあります。

 

network.mobile.rakuten.co.jp

 

ただし、契約解約に手数料もかかるとのことなのでなんともといったところです。

 

メイン回線を容量大きめのにしとくと安心

 

もちろん、メイン回線で容量が大きめのものを契約するのもありです。

 

KDDI楽天モバイル系も通信障害が起きたり、特定の環境で繋がらないこともある(ルーターを忘れることもある)ので、スマホのメイン回線は容量が大きめのプランを契約してバックアップしてます。DOCOMO系・KDDI系・ソフトバンク系・楽天モバイル系のうち2つが同時に使えなくなるということは稀かと思います。

 

テザリングの方法

 

テザリングiPhoneだと設定→インターネット共有からいけます。

初回のみ「ほかの人の接続を許可」をONにし、パスワードを設定しておきます。

 

 



 

以降は画面右側を下にスワイプして出てくるコントロールセンターからすぐにONにできます。

 



 

 

詳しいやり方は以下のサイトを。

 

support.apple.com

 

ポケットWi-Fi端末にPOVOのSIMカードを入れて使う

iPhoneでもテザリングはできます。が、正直な話個人的にあまり挙動が好きじゃないところもあったり、非番のときにテザリングに使っているスマホを普通に使いたいってことは少なくないと思います。

 

iPhoneテザリングの仕様として、「90秒通信がない場合に自動でオフになる」仕様があり、この仕様のせいで離席して戻ってきたりすると通信が途切れてしまうことがあります。

 

また、モバイルWi-Fiの利点として電波がいいところに置いておけるというものもあるので、ルーターの置き場所によって電波をキャッチしやすくなることもあります。

(過去の例だと、窓際にWi-Fiルーターを置いたり、天井や梁にモバイルWi-Fiルーターを養生した例もあります。)

 

ポケットWi-Fi端末ですが、Wi-Fiルーター」「SIMフリーで調べると出てきます。

高いものは2万近くしますが、中古でも割と出回っておりメルカリなどで買うと3000円~1万くらいで買えるかな?という印象です。

 

この手の製品は100GB等の使い切りSIMと抱合せで売ってたり、縛りありプランでついてきたが不要になったというパターンも多いので、中古を狙うと安い印象があります。

 

 

購入する際は機種名を調べ、(POVOを使う場合は)KDDI系のSIMに対応してるかどうかを念のため確認しておくといいかと思います。

 

ちなみに私は前までHuawei「E5577」を使用してまして、今はNEC「Speed Wi-Fi 5G X11を使ってます。

 



 



 

 

Huawei E5577はnanoSIMに対応していないのでアダプタを噛ませて使ってましたが、Speed Wi-Fi 5G X11はnanoSIMがそのまま入ります。

 

SIMを入れる/初期設定

 

モバイルWi-Fiルーターを手に入れたらSIMを入れます。

 

POVOや楽天モバイルであればnanoSIMで提供されますが、モバイルWi-FiルーターのなかにはminiSIMやmicroSIMにしか対応していないものも多いです。

 

こういう場合、以下のようなアダプタがあるのでそれを噛ませます。

 

www.amazon.co.jp

 

SIMを入れてすぐ使えるかというとそうではなく、スマホ等と同様APN設定を済ませる必要があります。

 

機種によって単体でできる場合もありますが、PCから設定画面に入らなければならないことも。

 

その際はルーターIPアドレスをブラウザのURL欄に入れると設定画面に入れます。

設定画面に入るIPアドレスとパスワードはたいてい本体にシール等で貼ってあるか、ルーター本体の画面で見れるところがあるかどちらかのことがほとんどです。

 

 

「プロファイル設定」ないし「APN設定」という項目から、SIMカードに記載されたAPNを設定して下さい。

 

 

これで設定は完了です。

あとはスマホの方のPOVOのアプリにアクセスし、SIMカードに紐づけてあるアカウントでログイン。1日使い放題をONにすれば1日使い放題になります。

 

反映も即座なので、「会場にWi-Fiない→アプリから使い放題ONにしてモバイルルーターを使う」という運用も可能です。

 

ちなみにですが、これで通信できなかったとしても通常の使い方ではないので公式でサポートはされません。

 

OSCやNDIについて

 

OSCNDI、Beat Link Triggerなど、LAN内で動作するものに関してもファイアウォール次第ですが機器2つを同じモバイルルーターに接続すれば動作します。

 

会場のWi-Fiで複数人運用する場合、ファイアウォール等の設定によってはセキュリティの関係上そういったものが動作しないことがあるのでそういう構成を組みたい場合はモバイルルーターを持っておくと助かる機会があるのでは?と思います。

 

結語

・モバイルWi-Fiルーター契約するぞ!→の前にPOVOや楽天モバイルを試してみる

テザリングもいいけどスマホでやると離席時に回線が途切れたりとあんまりよくないので中古のモバイルWi-FiルーターにSIMカードを刺すといいかも

 

私見も混ざりましたが、参考になれば幸いです。

 

 

Welcome to 裏ごーぐる部

秘密のカードを手に入れた方だけがアクセスできる「裏ごーぐる部」を作りました。

 

現地でカードを手に入れた人は秘密のパスワードにて入れます。

 

 

 

お金を取られたりすることはありませんのでご安心を。

YouTube-VJの映像をほかのソフト(Resolume)に飛ばしたい -フルスクリーンアプリの注意するべき仕様について-

以前、YouTube-VJというURLを打つとYouTubeをフルスクリーンアプリで再生してくれるツールについて紹介しました。

 

 

 

 

 

 

 

また、この記事で紹介しているWeb-VJ簡易VJアプリGoogle Chromeを最大化して使う系のツールです。

 

今回の記事は焼き直しになるんですが画面キャプチャについての記事です。

 

ざっくりいうと下の記事と書いてあることは全く一緒です。

なんでこの記事を書くかというと・・・

 

フルスクリーンアプリのキャプチャについては非常にイメージしにくい仕様が存在しているため。です。

 

 

 

OBSでのキャプチャとResolumeに送る方法の復習

YouTube-VJを例にOBSでのキャプチャとResolume連携を復習しておきましょう。

 

まず、OBSにSpout関連のツールを入れておきます。

 

 

1.まずYouTube-VJでProjection Windowを出し、プロジェクターに写っている方にドラッグアンドドロップF11で最大化します。

 

 

 

 

2.OBS Studioを開き、「ソース」から「ウィンドウキャプチャ」を選び、

 

[chrome.exe]:YouTube-VJ Projection Window を追加。

サイズが違う場合は右クリック→「変換」→「画面に合わせる」で大きさを調整しておきます。

 

3.この状態でOBSからSpoutをOnにすれば、Resolumeで拾えるようになるはずです。

 

 

 

Sourceから「OBS_Spout」を入れたいところに入れてください。

 

 

これで連携完了です。

 

 

といいたいところでまあこれでResolume出力しても問題はないんですが、ちょっとだけ仕様についてお話しときます。

 

Windowsのフルスクリーンアプリの構造って?

 

基本的にはフルスクリーンアプリがなんらか表示されている状態で別のアプリをフルスクリーン投影するとあとにフルスクリーンになったアプリが優先的に前にくるようになっています。また、フルスクリーン投影しているアプリが複数ある場合、「タスクバーで最後にクリックしたアプリがフルスクリーンになる」という仕様があるみたいです。

 

つまるところ「一番最前に投影したいアプリを一番最後にフルスクリーンにする」ことが重要になります。

 

例えばResolume→YouTube-VJの順に起動すると、YouTube-VJが上にきてしまいResolumeの画面が下になってしまいます。

 

 

 

そのため、YouTube-VJをフルスクリーンにしてからResolumeをフルスクリーンにする、という手順を踏まなければなりません。

 

間違えてしまうと

起こりうることとして、「VirtualDJで素材Aを投影しResolumeに送っているつもりが実際にプロジェクターに写っているのはYouTube-VJの方だった」的なことが起こりえます。

YouTube-VJが落ちた場合は?

 

YouTube-VJやほかのプロジェクションウィンドウをなにかの拍子に落としてしまったり、YouTube-VJのみを再起動させたいときもあるかと思います。

 

そういうときは一瞬だけウィンドウが表示されてカッコ悪いですが、YouTube-VJを再度手早くフルスクリーンにしてからタスクバーのResolumeの「Display」をサッとクリックしましょう。

 

特にフルスクリーンアプリを複数起動している場合は、操作を間違って思わぬアプリが最前に来てしまうことがあります。

 

プレイ中は定期的にスクリーンやモニターを確認しましょう。ミキサーにサブモニターを繋いでおくのも有用な方法です。

 

ブラウザ同士のフルスクリーン仕様について

 

ブラウザ同士のフルスクリーンの競合ですが、Chrome+Edgeを使って同じ画面にフルスクリーン出力すると後ろに出力している方は暗転します。

 

例えばGoogle ChromeでWebVJ、EdgeでYouTube-VJをやり一画面にフルスクリーン投影すると前にない方はOBSで拾っても真っ黒になってしまいます。

 

なので、他のソフトを重ねたりエフェクトかけたい場合は

 

・手持ちの動画投影システムをブラウザ以外(Virtual DJやrekordbox video)でつくる

YouTube投影をP in PかYouTube to Spout等でつくる

・タスクバーで切り替えてからOBSでも切り替える

・ダミーディスプレイアダプタを使う(後述)

 

のどれかが推奨されます。

 

ダミーディスプレイアダプタを使う

 

YouTube-VJなどについてですがダミーディスプレイアダプタを使う手法もあります。

 

ダミーディスプレイアダプタはブログの他の記事でお伝えしましたがこういうtype-cminiDPの端子に刺さる小さいUSBメモリのような形をした機器で、

 

 

「PCにディスプレイがもう一台あると誤認識させる」という機能を持っています。

(Type-c型のUSBハブにHDMIポートが付いてるならHDMI型を選択するのもありです。)

 

わかりやすい使い方としてはZOOMでパワーポイント等でプレゼンしたり、仮想出力した画面をリモートデスクトップで使ったりというところです。

 

つまるところフルスクリーンアプリをプロジェクターに出力してるものの他にもう一つ扱えるのが強い点です。

 

つまり、

YouTube VJをダミーディスプレイアダプタ(2)にフルスクリーン投影する

②OBSで拾ってSpoutなどにする

③resolumeやvirtual DJなどに飛ばす

 

という方法にすれば、間違ってYouTube VJを間違って上にすることも少なくなるかと思います。

 

また、Web-VJやRekordboxVideoを投影するのもありです。

 

フルスクリーンアプリを2つ以上投影したいという場合に

2→WebVJ

3→YouTube-VJ+Resolume

みたいな運用もギリギリいけます。

 

余談ですがダミーディスプレイアダプタはほとんどが4k解像度出力に対応しているので、

P in Pをなるべく大きくしてダミーディスプレイアダプタに出力→OBSで拾う

とP in Pからのキャプチャーも画質が上がります。

 

Windowsでキャプチャ運用する人はP in P法派のひとでも持っておくと重宝するかもしれません。

 

注意点

Windowsではメインディスプレイを含めて4つまでしか画面投影ができません。

 

つまり

①ノートPCの画面

②ダミーディスプレイアダプタ

③プロジェクター

 

に投影してしまうとあと1つまでしか増やせません。

サブディスプレイや2系統めの映像を出すと一杯になってしまいます。

 

その場合は、YouTube投影をP in Pにしたり、各種フルスクリーン化しているものをウィンドウ化したりと工夫が必要と思います。

 

ちなみにですが、Macbookの場合だと入っているCPUによって接続できる台数が決まっています。

 

M1やM2のチップだと、基本的にはノートPCのほかに1台までで、メインディスプレイプロジェクターのみにしか接続できないのでダミーディスプレイは使えません。

 

 

ということで現時点でのYouTube-VJとResolumeを連携する方法についてでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アプリで歌詞投影 -AWA LYRIC DIVE-

本ブログでもRekordbox Lyricの記事はいろいろ書いてますが・・・

 

2024/11/30のRekordBoxLyricの終了により、RekordBoxLyricを使っての歌詞投影ができなくなってしまいました。

 

現在の仕様ですが、

・RekordboxLyric自体は取得した歌詞は使用可能

・歌詞の取得は不可能

 

となると同期歌詞を表示する手段が今後なくなってしまいRekordBoxLyricを使用していた現場でも歌詞の投影ができなくなってしまいます・・・

 

一応ですがその代替策を検討させていただきました。

 

ただし、DJソフトでその手の機能は利用できなくなるわけですのでDVJとしてRekordBoxLyricを使うのは実質不可能となります。

 

Pioneerェ・・・

 

お気持ち表明はnoteをご覧ください。

 

 

さて、単刀直入に言うと今RekordboxLyricがなくなったことにより

 

COTODAMA社が提供しているLyric SyncT echnology×プチリリの技術により歌詞をビジュアライズできるプロダクトが

 

・公式で販売しているLyric Speaker

AWAの機能、LYRIC DIVE

 

しかなくなってしまいました。

 

LyricSpeakerはHDMIなどの外部出力ができず(そもそも高価)、VJとしてRekordboxLyric風の歌詞表示を使うには

単刀直入に言うとAWAのLYRIC DIVEを使うしかないです。

 

いずれにせよ、スマホもしくはタブレットが必要にはなります。

 

(BlueStacksなどのAndroidエミュレータも試しましたが私が試した数ソフトはAWAは使えてもLYRIC DIVEは使えませんでした)

 

ってことで、運用自体は可能ですので今回はLYRIC DIVEの記事を書かせていただきます。

 

AWA LYRIC DIVEについて

 

AWA LYRIC DIVEは、音楽サブスクリプションサービスであるAWAとRekord Box Lyricの技術を提供していたKOTODAMA社による歌詞表示サービスです。



 

 

 

 

 

ここがいい感じ!

  • PCより小型の機器でLyric部分ができ負荷が分散できる(iPhoneSE2クラスからいけるかと思います)

RekordboxLyricを現場で使いたい場合、スペックの関係でPCを2台使ってた人もいると思うのですがこれはiPhoneiPad等あれば運用可能です。

  • 音源がなくても運用できる(3000曲制限がない)
  • 楽曲解析・歌詞取得の時間がいらない
  • Shazam的に聞いて検索する機能がある(ただし精度はShazamほどではない)

ここがちょっと・・・

  • そもそもがプロジェクターに映すような仕様じゃないので映像処理にResolumeやVDMXはほぼ必須となる
  • iPhoneiPadなどの別機器が必要
  • BlueStacks等のAndroidエミュレータではDIVE機能が使えない
  • AWA検索性が正直あまりよくない
  • 前曲の歌詞の投影中に次の曲のスタンバイができない
  • 飛ばしができない
  • サブスクにない楽曲は歌詞投影ができない
  • 端が切れる
  • 月額がかかる

 

仕様にはかなり癖はありますが、ピンポイントに歌詞を投影して歌わせたいとかであれば十分選択肢には入ってくると思います。

 

必要なソフトと機器

 

・VJ用のPC

・VJソフト(Resolume/VDMX)

 

Rekordbox lyricと大きく異なる点として楽曲の検索時も映像はスマホから投影されてるため、検索画面が見えてしまいます。その間に歌詞のレイヤーを切っておくような仕様が必要となります。

 

また、歌詞の部分は上記のように薄いCDジャケットの上に乗るため、

Resolumeでいうところの

①Transform(大きさを調整する)

②Crop(いらないところを切り取る)

③Threshold(閾値

に相当するエフェクトが必要です。

 

なので、VJソフト無しでの運用はかなり難しいのでは・・・と思っております

 

Androidでもいける機器はありますがLYRIC DIVEへの対応がまちまちだったり、「NDI HX Capture」がなかったりと不便が多いのでiPhoneまたは iPadをおすすめしてます。

iPhoneは私が持ってる機種であればiPhone SE 2あたりでもなんとかなりました。

 

 

  • NDI HX Capture

 

NDIという規格でスマホの映像をリアルタイムにPCに飛ばせるアプリです。iOS用。

 

 

今回の記事はiPhone×NDI HX Capture×Resolumeで解説しますが、

結局のところ

 

AWAのLyric Diveが使えるスマホ

+それを何らかの方法でPCに画面取り込みできるシステム

+エフェクトを掛けられるソフト

 

があればOKです。

 

ようはNDIでもairplay系でもHDMIキャプチャでも。画面を取り込めればどんな方法でも可能です。

 

NDIの代わりに、LightningやType-CをHDMIに変換し、キャプチャで取り込むのも手かと思います。

 

 

HDMIキャプチャ等でも操作の仕方は一緒です。

 

 

スマホ側の操作

1.「AWA」と「NDI HX Capture」とをあらかじめインストールしておく。

 

スマホ側の操作ですが、アプリとしてAWA「NDI HX Capture」とをあらかじめインストールしておきます。

AWAは月額契約しておきます(検証だけなら契約しなくてもOKですが、ダイジェスト再生といってサビ付近しか再生できません)

 

AWA

 

 

NDI HX Capture

 

NDI HX Capture: Screen Sharing

NDI HX Capture: Screen Sharing

  • NewTek
  • 写真/ビデオ
  • ¥1,500

 

 

 

NDI HX Capture1500円しますが、NDIの公式から出されているものなので安心感はあります。

 

「NDI Capture」で検索すると類似のソフトが見つかりますが、使用できればどれでも構いません。

 

とはいっても実用できるものは800円〜くらいはします

 

以下のアプリでもおそらく大丈夫と思われます。

 

Screen Capture for NDI HX

Screen Capture for NDI HX

  • Thomas Backes
  • Photo & Video
  • $4.99

 

 

NDI Screen Capture

NDI Screen Capture

  • TopDirector Corporation
  • Photo & Video
  • Free

(Freeとなってますが課金しないと1分しか使えないので結局課金は必要です)

 

 

2.PCとスマホ/タブレットを同じネットワークに接続する

 

NDIを使うためにVJソフトの入ったPCとAWAの入ったスマホ/タブレットを同じネットワークにつなぎます

 

3.「NDI HX Capture」を起動し、画面をキャストする

 

NDI HX Captureを起動。「画面のブロードキャスト」から「NDI」を選択し「ブロードキャストを開始」をタップすると

画面がNDIで飛びます。

 

 

 

これでNDI対応しているVJソフトにてスマホ/タブレットの画面が拾えるようになります。

 

ホーム画面に戻る。

 

4.AWAで楽曲を検索。

 

キャストした画面でAWAを開き、楽曲を検索。

 

 

楽曲を再生し、下のところをタップ。

 

 

ジャケットをタップし、 「DIVE」をONにすると歌詞が表示されます。

 



 

検索画面に戻るには左上の「V」マークをタップします。

 

ちなみに、右下のボタンで全画面にでき、こちらのほうが歌詞を大きく投影できるのですが、縦長画面にしか対応しておらず結果的に歌詞が小さくなってしまったり切れてしまうため上記のジャケットが正方形以外の画面で操作するのがおすすめです

 

 

 

とりあえずは、基本である「正方形のフィールドに歌詞が投影されてる状態」にしておきます。この状態の画面をNDIで飛ばし、範囲指定や閾値処理を行うことになります

 

 

PC側の操作 -Resolume-

 

つぎにPC側の操作です。

 

1.iPhone等の画面を取り込む

 

「Source」「NDI servers」スマホの名前が表示されてるのでそれを素材として表示したいレイヤーにドラッグ&ドロップします。

(キャプチャデバイスを使っている場合は「CAPTURE DEVICE」にその手のキャプチャが表示されているはずです)

 

2.Transformで大きさを調整&Cropで下のボタンを映らないようにする

 

「transform」で拡大・位置調整し、歌詞表示エリアが画面いっぱいになるようにします

 

(このとき、真ん中を基準としたモーションもいくつかあるので歌詞表示エリアの上下中心が画面の上下中心と合うようにします)

 


上下が若干切れるくらいがちょうどな気はします

 

下の DIVEボタン/全画面化ボタンは必要に応じてcropエフェクトで切っておきます。

 

3.Thresholdで閾値処理を行う

エフェクト「Threshold」で歌詞の白い部分だけを残します。

Thresholdのパラメータを変更。

「ジャケットが黒くなり歌詞が白く表示される」くらいの値に。

 

私の環境だと

「Threshold」→0.6程度

「Smoothness」→0.1程度

がいい感じでした。

 

このままだと背景が黒くなり合成したときに下の映像が暗くなってしまうので、

AutoMaskで黒いところを透明化しておきます。

 



とりあえずはこれで歌詞は投影できます。

下の映像と合成していい感じにしてみてください。

 

設定したあと、LyricのTransformの値を微調整しておくといいでしょう。

 

 

もちろん以前に紹介したようなエフェクトリリックテクスチャリリックも可能です。

 

 

 

使い方

 

基本的にはDJと同時に再生ボタンを押す、または下のダイヤルで再生位置を調整

歌詞が耳で聴いてタイミングが合ってたらフェーダーを上げる。

アウトロやサビの後半でフェーダーを下げて次の曲を検索→(以下繰り返し)

 

なのですが、AWAには数秒送りなどの機能がなく正直歌詞の微調整がしにくいです。

 

なので、

歌い出しの歌詞もしくはサビが表示されてるあたりを待ち伏せして停止しておく→歌い出しで再生をタップ→フェーダーを上げる

 

みたいな手法の方が操作はしやすいかなと思いました。

 

注意する点として、検索画面も投影はされてしまうため検索してる時は必ずフェーダーを下げてください。

 

 

また、rekordboxlyricのように複数のモーションから選んだりすることはできません。

よって、可愛い系の曲のときに明朝体みたいなモーションが出ることもあったり、画面の占有率が高く後ろの映像が見づらくなるようなモーションもあります。

 

歌詞の感じがなにか合わない...ときには歌詞を投影しない選択肢を取るのもアリかな。と思います

 

総評

 

使いにくい部分はいくつか残りますが歌詞の投影が再度できるようになりました。

 

合わせるのは結構コツがいりますがPCとスマホ/タブレットに負荷が分散できる&歌詞投影に音源が必要なくなる分、敷居はすこしだけさがるのかなと思います。

 

初期設定はいろいろと複雑ではありますが一回設定してしまえば割と簡単に使えるとは思うので代替システムをお探しの方はぜひ試してみてください。

アニソンRemixVJ、わたしはこうやってます(#VJアドベントカレンダー 2024 投稿記事)

(この記事は#VJアドベントカレンダー 2024向けの寄稿記事です。)

 

 

X(Twitter)でのアンケートで、Resolume中級の記事をなんか書いてほしいということで、Resolume中級で私ができる記事・・・

 

ということで、アニソンもクラブもやるよって人向けにアニソンRemixの記事を書きます。

 

1.アニソンRemix VJとは ~序論~

アニソンRemixVJのアプローチは様々で、過去にいた人だと

アニクラVJをVirtualDJ等でResolumeなどに飛ばして何らかの汎用素材・背景素材を重ねる(多分一番多い)

・VJソフトで拍ごとになんらかの制御を行ったりエフェクトをかけたりする

・アニソンVJを行わずクラブVJ側のアプローチをする

・普通に何も素材を重ねずにアニソンVJやる

 

などが考えられます。

 

実際、正解はなくどの方法で行ってもいいと考えています。が、割とどうやるんですか?とかそれっぽくやりたいけど難しいという声も多数聴きます。

 

また、最近はボカロやVTuberで1枚絵の素材も増えてまして、そこに動きを加えたいということで原曲でVJの際もなんらかの映像表現を加えたいと言う人も多いんじゃないかな?と感じてます

 

2.アニソンRemix VJでやれるといいこと

 

ここでなんですけど、アニソンRemixVJで求められることをいろいろ整理しましょう。

 

アニクラ寄りの現場であればアニソンVJ的に(コンテンツを示す)VJをする

 

BPMが違う可能性が高い(Garage系なら135付近だったり、Hardcoreなら180だったりVaporWaveだとぐにゃぐにゃになったりと原曲からは変わっているものが多く、アニクラでのアニソンVJと同じ方法でVJすると多分ずれる)

 

・そもそもが曲の構成が違うかも(サビから入る、サビ前や間奏にビルドアップとドロップが入る、セリフが入る、なんか2曲混ざってるetc...)

 

ここからはクラブ寄り

・(音楽のジャンル次第だが)BPMを示せるといいかも

・雰囲気がその音楽ジャンルに合うといいかも

(House,Trance,EUROBEAT,Hardcore,Drum'n Bass,Chill,Basslineなどなど)

 

ここの手法はほとんどクラブVJと一緒です、詳しくは以下の記事を。

 

 

 

ようはアニクラ寄りの現場では

 

アニソンVJをなるだけやれるだけやる+クラブVJをなるだけやれるだけやる

 

というのがアニソンRemixの面白さであり難しさでもあると思います。

 

3.アニソン側VJのやり方

アニソンVJとしてRemixに対応するにはBPMをRemixのものと合わせた上でボーカルを聞いて合わせる!というのが手法としてありますが、

 

BPM128の曲がBPM135になった!ならまだ合わせられるとは思いますが、

ならまだしも、アニソンRemixはBPM128の曲がBPM160にも180にもなる世界ですし、上記のような変則的な構成もあるわけです。

 

そして、流石に再生速度を1.5倍とかにすると早回しで映像がなんだかわからなくなることも・・・

 

よってこれを耳で合わせるのは至難の業です。

 

なので、考え方を変えます。

 

「それっぽいところを再生してそれっぽく見せる」

 

アニメOPEDであれば、決まった動きがある程度存在しています。

 

どんな決まった動きがあるの?

 

・サビで走る・踊る・きららジャンプ・戦う

・サビ前の静かなところで暗い部屋で一人でいたり窓際でたたずんでたり仲間が手をさしのべたりする

・AメロBメロで登場人物が次々でてくる

 

詳しくはこの曲でも聞いてなんか感じ取ってください

(公式動画がなかったので記事で失礼)

 

 

 

つまるところ、

・Aメロなど

・なんか静かなところ

・なんか一番盛り上がるところ

 

を自分なりに分けて、その部分をそれっぽく再生するとそれっぽくなります。

 

どうやって判断するの?

 

目で見て。

 

といいたいところですが、波形大体の再生時間を見てもなんとかなります。

 

 

VDJとかで見るとサビの前になんか静かなところ(イエッタイガーポイント静かめのAメロ)が入ってることが多いので、その後がサビであることが多いです。

 

また、アニソンの1分30秒くらいの映像の場合、かなりの割合の曲は50秒~1分のところにサビがきます。

 


だいたい波形がちっちゃくなってでかくなるとこは高確率でサビです

 

これらの知識を総動員して、映像のどこがどんな映像かをなんとなく把握しておき、盛り上がりに合わせてその部分をクリックしていけばそれっぽくVJができるかなと思います。

 

私の場合は曲の展開に合わせてランダムにクリックしたりAメロ⇔サビを1拍ごとに変えたりとかもするときはします。

 

ちなみに、この考え方は通常のアニソンVJやるときにもある程度通用します。

(サビまでに映像が合わない!ってときにサビだけでもそれっぽい映像にしたり、サビで踊りあるやつで踊りだけでも合わせたり)

 

4.キャラ素材や場面集・ティザーを使うのもあり

 これらの映像はOPEDほど音楽に合わせたつくりになってないため、尺あってなくても違和感が起きにくいこともあり、割とアニリミ環境だと使いやすいことが多いです。

 セリフEditとかがたまにあることもあるので、そういった曲では会話シーンを刺してみるのも面白いんじゃないでしょうか。

 また、サビで自分の推しキャラのシーンにさりげなくしてしまうのも面白いと思います。

 

5.クラブ側映像を曲想にあったものに

 

キャラのイメージカラーやリミックスの雰囲気によっていろいろ変えます。

 

リミックス自体は聞いてみないとわからないところもあるので、可愛い系だったら色付き素材使ってみるとか、Dopeなやつだったら白黒にしてみるとか。

宇宙とかとか具体的なイメージが有るものはそれを出しますし、TranceやEUROのミックスならなんかサイバーっぽいの出しときます。

 

 

詳しくは以前noteとかで書いたこの記事とかを見てみてください。

 

 

 

 

6.さてアニクラ映像とクラブ映像を混ぜよう!

 

さて、アニクラの映像とクラブ映像を混ぜるぞ!!!!!!

 

ってなったときじゃあ純粋に

 

Resolumeで素材として混ぜて割合を調整するか。

 

となる人が多くて運用もこれが楽なんですが、

 

上記の「VJプレイどうやればいいか大体の話」の記事で述べた通り

 

アニクラ映像をその手法で扱い単に重ねるだけだと白くなって見づらくなる、コンテンツそのものがわからなくなる可能性がかなり高いです。

 

こういう明るめのアニメ映像にポップな素材を足すと、

 

 

やっぱり映像は見にくい。

後ろの映像を暗くするとそれはそれでなかなか映像の感じが変わっちゃいます。

 

もちろんかんたんなパーティクルとかビート素材なんかは単純に足しても良いんですが、別の手段を持つと表現が広がるとは思います。

 

(今日一番言いたかったことはこれです。)

 

なので、重ねる際にさまざまな工夫をしてあげると見やすくなるしBPMも際立つしいろんな効果があるんじゃないかなと思います。

 

実際の手法について(Resolume)

 

ここからは実際にアニソンVJとクラブ映像を混ぜる工夫をいくつか。

わたしの使ってるソフトがResolumeなのでResolumeでの説明ですが、各VJソフトでも似たようなことができる気がします。

 

BPMに合わせて映像を消すことを考える

 

たぶんいちばん楽な手法で、VDJ×Resolumeでやってる人におすすめの運用です。

 

ようは、アニメ映像を

1拍目と3拍目だけ表示とかしてやればOK。

2拍目と4拍目は映像を消してクラブ系映像をやればOKです。

 

こうすると、映像で拍をとることができる&VDJで流してる映像にも連続性が必要なくなるので映像の尺の合わなさをごまかすこともできます。

 

やりかたとしては

 

VDJとかを入れてるクリップを横に複製し、リミックスパターンを作ってあげるのが手です。これをいくつかのパターン用意しましょう

 

 

これでVDJを1拍ごとにカチカチするようになりました。

 

リミックスのときだけでもこの手のを入れるとそれっぽく見えます。

 

上のあさうたのレポートにあるようにここに直線っぽいEnvelope組むのもありです。

ダブステップとかフューチャーベース・チルミュージックなどでノイズを4拍かけていれることとかもできます)

 

 

また、Envelopeの逆を使いビートを打つように下の素材を出すのも手ですね。

 

 

私はこの手のを青空とか宇宙とかの映像刺したいときとか使ったりしてます。

 

②エフェクトを使う

 

エフェクトを入れるのもアリです。Edge Detection+Auto Maskとかもいいし、3拍目だけEdgeや4面にする(Tileとか)とかもいいです。

 

 

Edge Detection+AutoMaskは線画+下の素材って感じの絵を作れるのでとてもいろんな場面で役立ちます

 

個人的にGarageとかでEdge Detection+ステップシーケンサー4拍などを使ったり、ノイズ素材と混ぜたりする使い方が主かなと思います。

 

TileとかVideoWallみたいに絵を増やす系のエフェクトもVDJで出してる絵をくずしすぎずにアニソンRemixみたいな表現ができるのでおすすめです。

 

 

こういったエフェクトのタイミングをうまく調整して、4拍で自分の好きな動きをする感じのを数パターン作ります。

 

③ステップシーケンサーにVDJ等のレイヤーを巻き込む

 

アニリミVJにおいてステップシーケンサーを使う際、やりがちなのがVDJの映像にステップシーケンサーを単純合成する、なのですがやはりこれだと映像が見にくくなってしまいます

 

なのでステップシーケンサーVDJ等のレイヤーもしくはVideoRouter等を素材として入れてしまうのも一つの有効な方法かな?と思います

 

(VDMXやSynapseRackにおいてはこちらのほうがやりやすいかと)

 

 

上はVDJのレイヤーをStepSequenserに組み込む例です

カチカチ素材がRemixっぽく切り替わります

 

全体のポイント

 

とりあえずは4拍のうち、

「どこかでかならずVDJ等の映像が生に近い状態で出る」+「どこかでVDJの映像が完全に消える」

みたいに組むとアニメ等の映像と汎用素材が両方とも見れてBPMに従った表現になるのでいい感じかなと思います。

 

また、トランジションのとき間奏などでは次の曲の映像に切り替えるのはみんな気づいてからでいいと思います。

つなぎでAの曲でもBの曲でもないところではあえてVDJからの映像を消す、というのもB映像出た瞬間の高揚感生み出せるのでおすすめのテクニックですね。

 

そのうえで、このジャンルではこのエフェクトとこの素材を使う!みたいなのを自分で決めたり、他の好きなVJがどうやってみるかを観察してみると良いと思います。

 

 

サンプルコンポジション

 

Boothにてサンプルコンポジション配ってます

 

このコンポジションはアニソンRemixなどに使いやすいように設計したつもりなのでぜひ使ってみてください

 

この記事読んでからこのコンポジションの詳細パラメーターみてみると理解が深まると思います

 

 

 

動画

 

実際に動かしてみた動画がこんな感じです

 

www.youtube.com

 

結語

アニクラのVJのほうはときに波形から映像を予測できるようになることによりアニリミのVJがそれっぽくなる

耳で合わせるリップシンクだけだとリミックス対応ではなかなか厳しいことも)

・素材を加算で重ねるだけにVJソフトを使用するのはVJソフトの基礎ですが、それ以外の合成方法もありましていろいろ模索してみるとより面白くなると思います。

BPMを示すにはEnvelopeやエフェクト・ステップシーケンサーを活用してみるといいと思います。ときに絵をビートで消すみたいな選択肢があるよ、というのが本日のメッセージです

 

ということでアドベントカレンダー17日対応、INOMUSICAでした。